佐竹美保のレビュー一覧
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アンネの日記は、ホロコースト当事者の日記だから暗いだろう…。読むべきだとは思うけど、気が重いなぁ。とずっと避けてきました。
しかし、この本をパラパラ読んでいるうちに夢中になって読んでしまいました。
アンネのたくましさや可愛らしさがよく伝わってきたし、なぜユダヤ人が迫害されたのか、ヒトラーはなぜ熱狂的な支持を受けたのか、なども丁寧に書かれていて、とても分かりやすかった。
あとがきの「アンネの日記は、ある意味で、とても面白い本です」というのに大いに納得した。エネルギーと文才にあふれたアンネが作家になっていたら、さぞ面白い物語を書いたのだろうなぁ。
『アンネの日記』も読んでみたい。 -
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とびっきり面白い冒険譚がある訳ではないが、クレストマンシーとは何者なのか、奇妙な城の秘密、キャットの能力はどれほどのものなのか知りたくてページを捲った。
『ハウルの動く城』の作者だと知り、なるほどはちゃめちゃなことが巻き起こるのも頷けた。
グウェンドリンの横暴さ、癇癪持ちにイライラしつつ子供の頃に読んでいたら投げ出してしまったかもしれないとちらっと思った。
パラレルワールドの設定には驚いたし、魔法使いや魔女が普通に暮らす世界を存分に味わわせてもらったので、また他のシリーズも読んでみたいと思う。
キャットのその後も気になる。
児童書はわかりやすいきれいな挿し絵があってより作品の世界観が掴みやす -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作「炎路を行く者」に収録されている「十五の我には」で、サダン・タラムという人たちが出てきて、「はて、こんな人たち、今まで出てきたっけな?」と思っていたら、本作で出てきた。
あとがきによると、本作を書き始めたものの行き詰って、本作の一部として「十五の我には」が先に出来上がったそうな。
毎度のことながら、上橋さんの頭の中はどうなっているのか。あれやこれやと辻褄が合わなくならないほど、世界観が完成しているのかと、ため息が出る思いだった。
タルシュとの戦後、タンダと向かった草市で偶然にもサダン・タラムを助けることになり、さらにそのまま旅を護衛することとなったバルサは、20年前ジグロとともにサダン -
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石山から生まれた後の暴れっぷりがすごい!(汗)
花果山の猿たちを制圧し、菩提祖師に弟子入りして变化の術を修得して、地獄で生死帳を塗りつぶして、天界で蟠桃と金丹を食い散らかして長寿の寿命を得て、海底の水晶宮で如意棒やら鎧やらを強引に貰い受け、天界軍十万の兵を相手に大暴れ!
痛快だなあ!
良くも悪くも純粋で、盗賊の命も簡単に奪ってしまって玄奘法師(三蔵法師)を嘆かせる困ったちゃん。
あと、悟空を「迷惑な猿」と思いつつも、何かと相談に乗る東海竜王はいい人。「気のいい近所のおじさん」みたいで悟空も慕ってるのがいい(←声と態度には出さないけど)。
観音菩薩様も手のかかる弟を世話する感じでいい。
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孔明も登場し、天下三分の計の足がかりとなる赤壁のたたかいが繰り広げられる、盛りだくさんの2巻。
最後の解説で、実際は曹操軍20万(使えるのは15万)・孫権軍3万くらいの規模で、曹操の敗因は疫病であり、実際に活躍したのは魯粛…というのも面白い。史実と三国志演義がどっちも知れるのがこの渡辺仙州編訳の醍醐味です。
呉の国の成立も興味深い。もともと西部劇のフロンティアのような土地であり、孫堅は山賊の親分のようなもの。さらに孫策が無頼漢と豪族の連合軍のようなものを築き、江北から知識人たちが集まって基礎ができた。
次はいよいよ劉備の蜀建国かな?どんな活躍が見られるのか、楽しみです。