佐竹美保のレビュー一覧
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表紙からもなんか異世界からの出会い、とは思っていた。
家族から疎まれ、自分の居場所がないミト。
家に戻りたくなくて、ふと思いつき、バイト先で知り合ったおばあちゃんが家族にも秘密で買ったという家を1人訪れる。
その晩現れたのはそのおばあちゃんだったが、姿はそうだが中身は違うようで…。
とまどいつつも始まった2人暮らしの中にミトは居心地のよさを感じていく。
おばあちゃん、もといヨシノもそうかと思っていたのだが。
異界との触れ合いと主人公の成長、という感じの児童書かと思ったけど、もいちょい心の機敏、というか、
誰も知らない不思議な町、とはちょっとテイストが違うかな。
話しが湖の国に移ってからが第二 -
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東京で暮らすイランの言語学者アリババさんは、ふとした縁で生後4ヶ月のペルシャ猫シャリフを飼うことになりました。実はその猫はイランのバザールで「長老族」と呼ばれている猫の末裔で、人間の言葉を理解することができました。また、アリババさんは子どもの頃猫の言葉を理解していたことを思い出し、シャリフと話すことできるようになりました。さて、アリババさんが海外出張で留守にする間、シャリフは知り合いの民芸雑貨の店に預けられました。そこでシャリフは、人だけでなくモノの話も理解できることがわかり、店のモノたちが語る物語を聞くようになりました。それこそ「バザールの猫」の力だったのです。
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これまでのシリーズ史上もっとももどかしく、だからこそ人間味があるというか、共感する内容となっている。というのも、バルサもトロガイも出てこないため、「ここでうまくやっつけてくれる!」という人がいない。そのため、チャグムやシュガが自らの能力を限界まで発揮しつつも、勧善懲悪とはならない感じ。だがそれがよい(笑)
そしてサンガル家のしたたかな女性たち!純粋な心だけでは政治の世界は生きられないのよと言わんばかりに手練手管を披露していく。これは果たして子供向けの本なのだろうかと思ってしまう。
自分が南海の生まれ(でも船に酔う)ということもあり、非常に楽しく読めました。 -
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ネタバレ大きな栗の木の下にある祖母の家の歴史。
年末年始に祖母の家に遊びに来た孫の千尋、12歳。
立て続けに亡くなった曽祖母ハルの兄弟のために作られたお地蔵さま。
祖母律が子供の頃に出会った祖父との思い出と栗の木。
家出した律の行方を叔母と探した母さつき。
祖父が入院していることへの不安と肖像画を書いた叔母の桐子。
長い年月を家族の成長と共に過ごしてきた家と栗の木とお地蔵さまに想いを馳せる千尋。
歴史を感じる話。時代が変わるから、読み慣れない子にはちょっと難易度高いのかな。
でも家系図もあるし、女子が読んだら面白いと思うのかな。
高学年向けだね。