佐竹美保のレビュー一覧
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主人公の「カズ」は、何度、情けないと思い、泣きそうになったのだろう。
ただ、勘違いしないでほしいのは、彼が決して弱虫とか、意気地無しではないということ。
それは、小学五年生の彼一人の戦いであり、いじらしい彼女の、かけがえのない新たな人生を守るための戦い。
亡くなった人の命が還ってきて、新たな人生を歩むことが本当にいいのかどうかを、様々な物語で考えさせられる、ファンタジーならではの題材は、却って、現実の人の命の尊さを如実に表してくれるように感じられる。それぞれの立場に上手く重ね合わせられる構成の素晴らしさも。
何度も泣きそうになるカズは、少しでも彼女にやりたいことをやらせてあげたい、生き -
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渡辺綱が出てきて、これで頼光四天王の三人が揃った。坂田金時が出てくる三作目があるかな?
綱が郎等となり、貞道と季武はライバル心を煽られる。弓に自信のあった季武は綱に的当てで負けて以来、嫉妬にかられる。そんな心につけ入られ、行き場を失くした鬼を宿してしまう。
綱は鬼を退治しようと、貞道は追い出そうと躍起になる。
そこに前作同様、妖狐葉月、盗賊袴垂、五の君(幼い頃の藤原道長)が絡む。
鬼が悪の存在ではなく、よりしろを失くした悲しい存在として描いたところが良い。歌舞伎などで有名な「鬼の腕」とはずいぶんと雰囲気が違う。
五の君が好きになった、胆の据わった姫の名前が最後に明かされ、やっぱりな、ふふふ、と -
Posted by ブクログ
表紙からもなんか異世界からの出会い、とは思っていた。
家族から疎まれ、自分の居場所がないミト。
家に戻りたくなくて、ふと思いつき、バイト先で知り合ったおばあちゃんが家族にも秘密で買ったという家を1人訪れる。
その晩現れたのはそのおばあちゃんだったが、姿はそうだが中身は違うようで…。
とまどいつつも始まった2人暮らしの中にミトは居心地のよさを感じていく。
おばあちゃん、もといヨシノもそうかと思っていたのだが。
異界との触れ合いと主人公の成長、という感じの児童書かと思ったけど、もいちょい心の機敏、というか、
誰も知らない不思議な町、とはちょっとテイストが違うかな。
話しが湖の国に移ってからが第二