佐竹美保のレビュー一覧

  • 守り人シリーズ電子版 4.虚空の旅人

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    ネタバレ

    守り人シリーズ、4作品目。

    これまで、新ヨゴ皇国、カンバル王国が舞台だったのが、一気に世界が広がっていく。と同時に、侵略、戦争といったきな臭いものが漂ってくる。

    2つの序章の、読む側を惹きつける強さが素晴らしい。哀しい運命のエーシャナと、これまた悲しい運命になってしまったスリナァ。ここから、バルサやチャグムとどう繋がっていくのか、先を急ぎたくなる見事な書きっぷり。

    チャグムの新ヨゴ皇国と、隣国で多くの島を有して海を抱くサンガル王国の王家のあり方の違いなどが見事に描かれている。上橋さんの知識の深さに圧倒される。フィールドワークが源泉になっているようにも感じた。

    終盤になって、あれ、これ、

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    2022年06月20日
  • 帰命寺横丁の夏

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    ネタバレ

    生まれかわるようただ祈る母と、生き返らせるために他者を傷つける母。後者の母はゆるされなくても、そこにある命は、生きているその人のものだ。誰に憚ることなく、伸びやかに、ただ生きてほしい。子どもはただ、自分の命を生きることだけを全うしてほしい。

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    2022年05月31日
  • 魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち

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    ネタバレ

    面白かったです!
    いきなりキキの子どもの旅立ちのお話で、間のストーリーは気になる所ですが、そこはやはり児童文学なのであえてそうしたのだと思います。
    子供たちもキキの時代とは違っていて、時の流れを感じますね。親目線の部分もありますが、子供たち中心になっているところが、却って良い。私が子供だった頃と、私の子供がこの時期こんな心情だったのかな、というのを両方思い出し、しみじみしました。
    特別編も楽しみです!

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    2022年04月09日
  • 魔女の宅急便 その3 キキともうひとりの魔女

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    突然コリコの街に現れ、キキの日常をかき乱してばかりの少女ケケ。ジジに対して「自分の猫になって!」は、なかなか強烈でした。イライラするキキの気持ちに共感し、心のざわざわが最高潮になったところで、夜を真っ逆さまに落ちていくシーンは感動的でした。

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    2022年03月14日
  • 魔女の宅急便 その4 キキの恋

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    ネタバレ

    キキは、魔女でありながら、普通の女の子。良いところもそうじゃないところもあって、
    共感できるし、ハラハラドキドキも…で楽しい。
    ヨモギさんのお話とララ・オーパさんのお話しはうるうるしてしまった。コキリさんのお話しも然りだが、魅力的な大人の女性がたくさん。私も大人の女性なので、リアルに感じてしまった。
    p237「思い出って、すぎた昔のことと思うでしょ。でもほんとうはこれからつくるものなのよ。」
    p280「すぎた日の思い出も魔法だけど、これからつくる思い出こそ魔法なのよ」

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    2022年03月12日
  • 大魔法使いクレストマンシー 魔女と暮らせば

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    クレストマンシーシリーズの中でも特にお気に入りの一冊。
    急に体が欲したのでしばらくぶりに読んだ。良き!
    子どもの頃に読んだから思い出補正ありありだけど、やっぱり大好きだなー。
    主人公キャットとジャネットがとても可愛い。健気だけど視野が狭くていじらしい。
    そんな二人が一生懸命にどん詰まりに突き進んでいく様は、読んでてじれったいというかもどかしいというか。
    だからこそ、終盤のキャットの成長がジンっとする。悲しかったよね。。
    読書に限らずだけど、子どもの時の感動したっていう体験が種になって、今また懐かしさと共に感動を収穫できるのって幸せだー。

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    2022年02月04日
  • アーサー王物語

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    アーサー王の話を大筋で知りたい人におすすめ。小学生向けに書かれているので平易で読みやすい。
    ただしトリスタンなどいくつか有名な話が載っていないので、円卓の騎士の話を知りたい人には他の本で補完が必要。

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    2022年01月23日
  • 帰命寺横丁の夏

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    主人公の「カズ」は、何度、情けないと思い、泣きそうになったのだろう。

    ただ、勘違いしないでほしいのは、彼が決して弱虫とか、意気地無しではないということ。

    それは、小学五年生の彼一人の戦いであり、いじらしい彼女の、かけがえのない新たな人生を守るための戦い。

    亡くなった人の命が還ってきて、新たな人生を歩むことが本当にいいのかどうかを、様々な物語で考えさせられる、ファンタジーならではの題材は、却って、現実の人の命の尊さを如実に表してくれるように感じられる。それぞれの立場に上手く重ね合わせられる構成の素晴らしさも。

    何度も泣きそうになるカズは、少しでも彼女にやりたいことをやらせてあげたい、生き

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    2021年12月01日
  • きつねの橋 巻の二 うたう鬼

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    渡辺綱が出てきて、これで頼光四天王の三人が揃った。坂田金時が出てくる三作目があるかな?
    綱が郎等となり、貞道と季武はライバル心を煽られる。弓に自信のあった季武は綱に的当てで負けて以来、嫉妬にかられる。そんな心につけ入られ、行き場を失くした鬼を宿してしまう。
    綱は鬼を退治しようと、貞道は追い出そうと躍起になる。
    そこに前作同様、妖狐葉月、盗賊袴垂、五の君(幼い頃の藤原道長)が絡む。
    鬼が悪の存在ではなく、よりしろを失くした悲しい存在として描いたところが良い。歌舞伎などで有名な「鬼の腕」とはずいぶんと雰囲気が違う。
    五の君が好きになった、胆の据わった姫の名前が最後に明かされ、やっぱりな、ふふふ、と

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    2021年11月07日
  • 魔女の宅急便 その4 キキの恋

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    少し大人になったキキ。想いと行動がチグハグで、あーってなることあるなぁ。トンボさん、マイペースでとってもいい。

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    2021年10月12日
  • アリババの猫がきいている

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    難民問題や言語・見た目の違いなどを盛り込みながらも、視線が優しいので穏やかに読める。ストーリーはもちろん面白いんだけど、異文化や他国の事情に興味を持つきっかけになる本だと思った。ゆっくり誰かの何かの物語に思いを馳せること、忘れないで生きていきたい。

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    2021年09月30日
  • ゆりの木荘の子どもたち

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    この一冊の中で、不思議な出来事はすべて謎解かれて、するりと終着させるのが見事。面白いです。
    富安陽子さんのお力を痛感しました。

    みんなで階段を駆け上がる、それだけでわくわくする冒険だったよなあと懐かしい気持ちになりました。

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    2021年09月26日
  • ゆりの木荘の子どもたち

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    5人のお年よりが住む老人ホームゆりの木荘で起こったふしぎな出来事。あることがきっかけになり、お年よりたちは77年前当時のゆりの木荘へタイムスリップしてしまう。しかも体だけ子どもの頃の姿に戻って。過去と現在をつないだのは、昔から変わらずゆりの木荘で時を刻み続けた大きな振り子時計。77年前のゆりの木荘へ連れてこられたのはなぜなのか?子ども姿のお年よりたちは、手がかりを探ろうと家の中を調べてみると...
    あっという間に読んでしまった。古時計が出てくるお話がすき。

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    2021年09月05日
  • 風と行く者

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    ジグロの生きてる今を読めるとは思いもよらずで!児童文学のカテゴリーから外れて生き生きと描写されるジグロ。なんだこれ最高。道中サリに話しかけられた時も用心棒としてまっすぐ前をみて会話を続けるジグロ。なんだこれ最高すぎる。

    上橋さん片っ端から読みたい熱

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    2021年08月07日
  • メアリー・ポピンズ

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    原作も映画も含めてこの本が一番好きです。 
    このポプラ社のシリーズはどれも挿絵が可愛いのでお話の世界に入っていきやすいです。

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    2021年07月31日
  • ゆりの木荘の子どもたち

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    2021年中学年の部課題図書

    光村図書出版の「まいごのかぎ」のような、不思議なことが起こる話。
    読書感想文を書きやすいかと言われれば、なかなか書きづらい本だと思う。自分と関連づけにくいから。
    ただ、すぐに読み終えられるし、話自体は面白いと思う。

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    2021年07月18日
  • 風と行く者

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    ひさしぶりのバルサとの旅でした。追憶の中で、バルサとジグロの短槍が、手練れの襲撃者から仲間を守ります。切れのある戦闘シーンと、情緒豊かな風景、そして愛情に満ちた物語。懐かしい気持ちで楽しく読みました。

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    2021年06月26日
  • ゆりの木荘の子どもたち

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    2021年中学年課題図書。昔は洋館だったその場所は今は老人ホーム。そこに住むサクラさんが微かに聞こえた手まり歌を口ずさむと時間が巻き戻って、少女や少年になっていた…。いやーー、良かった

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    2021年06月05日
  • ゆりの木荘の子どもたち

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    令和3年度中学年読書感想文課題図書
    富安陽子作品が課題図書で期待して読みました。うん、そこそこ面白かったかな。時計が「トムは真夜中の庭で」をちょっと思い出させた。感動要素薄めなんで、感想文に書くのはちょっと難しいというか、お話の面白さの感想になりそうな気がする。無理やりお年寄りが若返るとか戦争とか熱く語るのも不自然だし。約束守るとか友情とか?

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    2021年05月30日
  • 秘密に満ちた魔石館

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    流行りの廣嶋玲子さん、面白いです。
    読者は、この手のシリーズ飽きた頃に、ナルニアのような古典的ファンタジーの世界に移行してほしいなあ。

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    2021年05月21日