秦建日子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
〇クリスマスに起こるむごたらしい爆発の犯人像が浮かばない
クリスマスプレゼントを買いに行ったおばあさんがベンチに座ると、男がやってきて
「立ち上がると爆発しますよ」と言い残していったところからこの物語は始まる。
座る人間が変わったのち、ほどなく通報され機動隊がやってきて、そして、液体窒素をかけた瞬間、爆発した。
犯人は声明文で、首相と対話させなければ、次は本物を爆発させる、と宣言する――
渋谷のハチ公前で爆発すると予告されたが、機動隊はその処理はおろか、見つける事すらかなわない。気づいた時にはもう遅く、多くの、無関係な一般市民が巻き込まれてしまう大惨事が描かれる。
その中で異質なことはいくつもあり、
予告VTRに出演した男性と共に行動していた女性は行方不明、行方を追った先ではさらに爆発、謎のノートが残されている。
現場付近をうろうろしていた須永の不審な行動。
そもそも、犯人の目的が警察も読者もつかめないまま進んでいく事件。
再び東京のどこかわからないところでの爆破予告がされ、いったいこの事件は解決されるのだろうか。
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事件の真実に近づくために、無鉄砲ではあるものの、刑事の世田と友人の印南が爆破で失明してしまった高梨の行動力が欠かせない。
2人が交わったとき、事件は回転し別角度から解決に向かっていく。
謎が始終多い。
一番は須永の行動の不審さが際立つ。犯人だと思ってくれと言わんばかりに。
犯人が犯人として気持ちを語っている場面がまったく誰の口からも語られない(警察ですら犯人像をつかみきれない)ので、誰が犯人と推測するのも難しいのだが、タイムラインも少し入り組んでいることを念頭に、戻ったりしながら登場人物の関係を整理して読むのをお勧めする。
ただし、真実は最後までわからない。
息を飲みながら読み続けてほしい。
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コロナ禍になってから東京には行っていないが、書いてある通りの爆発が街で起こったら、起こる前に身を守る行動を取ることができるだろうか。
秦建日子氏は、雪平刑事シリーズ・アンフェアの原作者でもある。
人間の暗部を、そして爆破のむごたらしい様子を、いずれもありありと表現されていることにも注目して読みたい。 -
Posted by ブクログ
クリスマス目前の12月22日に恵比寿で起きた爆弾テロ。
犯人の要求は首相と生放送での対談。
次の爆弾は渋谷駅のハチ公前と予告されたが、首相はテロには屈しないと要求を拒否。
予告の日、渋谷駅のハチ公前は野次馬で溢れ、最悪の事態が起こる。
平和な日本で起きた爆弾テロ。
取材に行くテレビ局のスタッフ。
偶然居合わせた人たち。
テロの実行役にされてしまう人たち。
面白半分で見に行く野次馬たち。
さまざな立場の人が登場し、誰が主役とも言えないストーリーの進み方が逆にリアル。
まさかと思うことが起こり、急に迫ってくる恐怖感。
ラストは予想外で、ぞわっとしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ続きが、出ていない……ということは、これはもう、書かなくてもわかるでしょう。という、完なの?完なの??などと考えてみたり
でも思ったよりは、本作(ハードカバー版)の出版から年数は経っていなかった……とも言えそう。全10作予定発言も過去にあるという。
ペース的にそろそろ来るなら、あー、って納得しそうである。
作家さんもシリーズも感覚がそれぞれだからちょっとわからなくなる。笑
書きたくなったら書いてくれたら良いなあ。。
今回の渡韓お見通しからの流れのように
このラストからしれっと飄々とした、あさってと言っても斜め上と言っても微妙に表し切れないような独自展開(?)を挟んで来ても、全くおかしくないと思ったりもするのであった。
雪平の思考回路が、谷中弁護士がお嫁さんだったら、とか、なんか平然と百合で
(ちがう見方もできますごめんなさい)
携帯ショップのお姉さんがメインゲスト化する程に誑してて
なんなら広い意味で言えば美央と同じ機種が良いとかもなんだよもう!もう……!
平等でいたいのだろうという解釈に賛同しちゃうから、美央、ほんと良い子だよねってなる。
良い子でしょ?っていう良い子じゃないとこグッと来る。
無論、空港で人目を気にしなすぎる雪平、に対応する安藤、なやり取りも抜群のかわいさ。
心配しすぎて苦情がうっさいのも。
すき。
「ぼく」と「おれ」が入り乱れるの、秦さんの手から独立する感じがする。
そんな夢みたいなあれじゃなくて、シビアな設計で書いていらっしゃるかもねえって勿論わかるけど
キャラクターの意思って、やっぱりあると思うし(作家さんのタイプにもよるけど)、安藤の主張を何だか感じてしまうのだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画から見たため比較してしまうけれど。
映画で不完全燃焼の部分があったため、読んだ。
やっぱり描写は丁寧だったけれど、そこまで読むことは必須では無かったかも。
映画で?と思ってシーンも特に大きな何かはなかった
最後のシーンが、好き。
事件だけ起こして、勝手に死んでいく、みたいな展開は好きではなかったから。
裁かれるべきとも思うけれど、それは物語だから、議論すべき点ではないね。
映画では、戦争の悲惨さが際立ったんだけれど、小説だと現代社会への少しの希望も見えてよかった。
上で必須ではないと書いたけれど、映画がとても面白いと感じた人は読むと楽しめるかも。
私は映画もこの本も普通に楽しめた。