溝口ケージのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うっわー、よかった! まさにわたしのツボ! ちょっとカンドー
今回はましろの元ルームメイトのリタの登場で、
ましろがイギリスに帰ってしまうかもしれないという展開。
ああ、もう、王道も王道ど真ん中の展開。
その中で、リタのましろに対する本当の想いや、
それでも二人の間にある確かな絆が描かれてウルっと来た。
でも、今回はやっぱり空港へ連れて行かれたましろを追う空太がいい。
どんなに理性が告げても、自分の本心は欺せない。
だから、その場面、やっぱり感動してしまう。
まあ、オチですっかり笑ったけど。
いやあ、よかった。
サイコーです。
このシリーズ、最初からすごく好きだけど、
その中でもこの巻は特 -
Posted by ブクログ
いやあ、すごくおもしろかった。
これは好みだ!
一巻同様、ましろと空太のボケツッコミが笑える笑える。
何度吹き出しそうになったことか(電車の中なのに)
いや、もう、これだけで楽しすぎる!
でも、この話はそれだけじゃなく、ライトノベルには珍しく、
思春期の痛さをきちんと描いていて、そこがすごくいい。
今回は新たにさくら荘に住むことになった七海と、
空太自身の青春の痛みを描いて、胸が苦しくなるほどだった。
一生懸命頑張って頑張っても、否応なしにぶつかる壁、失敗、挫折。
そんな青春の中での痛みをこの物語は真っ正面から描いている。
そして、けれど、その傷みを、決してそのまま終わらせたりせずに、き -
Posted by ブクログ
題名やあらすじを読んで、軽いノリのラブコメだと思って読み始めたんだけど……。
これは、思ってた以上にもっと思春期の切なさや揺れる想いや、ある種の痛さまで描いた青春物語だった。
うん。素直におもしろかった。
ヒロインはすごい才能を持つけどまるで世間知らずなキャラ。
主人公がその子に振り回されて、仕方なく相手する内にだんだん気になってきてという展開は、いわゆる王道テンプレ。
でも、そこからが安易でなかった。
主人公の葛藤や心の痛さが、ああ、思春期ってこうだよなあ、と共感してしまった。
また、先輩たちの恋愛関係も一筋縄でいかなくて、それにもグッと来てしまう。
それでいてコミカル部分もテンポよく -
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Posted by ブクログ
ネタバレBW。
『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』は、夢と現実の境界を揺るがす物語でありながら、登場人物たちの心の奥底に潜む願いと恐れを鮮やかに映し出す一冊だった。
咲太と麻衣が直面する“夢”という不確かな現象は、単なる思春期症候群の謎にとどまらず、未来への選択や可能性という普遍的な問いを読者に投げかける。
夢が示すのは希望か、それとも避け得ぬ現実か――その曖昧さに胸を締めつけられながらも、人が抱く想いの強さこそが世界を形づくるのだと静かに語りかけてくる。
シリーズを通じて培われたキャラクターたちの絆が、この巻ではより深く、より切実に響き合い、彼らが大切に守ろうとするものの尊さを強く -
Posted by ブクログ
ネタバレ『青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない』は、青春の痛みと希望を繊細に描き出す一作であった。物語に横たわるのは、単なる恋愛劇ではなく、人が人を理解することの困難さ、そしてそれを超えようとする意志の尊さである。
新たに登場する人物は、教師と生徒という立場性を帯びながら、既存の関係に揺さぶりをかけ、世界をより複雑で多層的なものに変えていく。その過程で浮かび上がるのは、他者を導くことの責任と、逆に導かれることで初めて気づく自己の輪郭である。
主人公・咲太の率直な言葉と行動は、時に未熟でありながらも真摯さを失わず、読者に人間的な成長の可能性を感じさせる。その姿は、青春という不安定な時期にある