本庄敬のレビュー一覧
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これでいい
特に話が進むかというと、そうでもない。料理も、なんとなく目新しさがなくなってきた。だが、日々の食べ物には変化よりも、ほっと一息つける安心感が必要ではなかろうか?『新・蒼太の包丁』はその域に達した。
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幼いときの母の姿がまぶたに浮か
幼いときの母の姿がまぶたに浮かぶ。 この本を読んで幼き時の思い出が浮かびあがります。昔は皆さん貧しかったです。父もいなくて、家も貧乏でした。毎日アルバイトで、学費、生活費その他を稼ぎ母に応援していました。 皆さん幼い頃を思い出すでしょう。小中高校生時代が思い浮かびますね。貧しかった、でも明るくて楽しかった。未来に希望が持てた時代でしたね。懐かしく思い出せる漫画ですね。今は何でもすぐ揃うけども、希望の持てる明るい未来にしたいですね。
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時代劇×料理+人情な、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』
最後まで憂いなきまま、見事な終幕
終わっちゃって残念だなぁ、そう思える事は、良い漫画である証拠
今とは異なる感覚、けれど、根幹は同じだ、と感じさせるセンスで作られる料理がどれも美味しそうである事も、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』の持ち味だが、その好さを引き出しているのが、やはり、宮村惣右衛門の主人公としてのキャラクターだったんだろう
男も女も関係なく、魅かれ、惚れ、敬える人間が宮村だ
甘い部分もあるが、他人に対して優しいだけでなく、厳しく接する事が出来る強さを持ち合わせている彼は、真の武士だ
すずとの恋路はしょっぱい形になってしまったが、ここにも、宮村の無骨な男らしさが現れているな、と感じた。彼女は大切と思える相手、だからこそ、時に危険な事態に飛び込まねばならぬ身である己の傍にいてはならない、と身を引く潔さ、泣けるぜ
自分の生き方を曲げぬ宮村は、新たな役職を得て、己の知らぬ世界を見る旅に出る
現時点で十分にカッコいい宮村が、旅の中で見聞を広め、未知なる味に感動していく中で、どれほど男を磨くのか、まだまだな私には想像もつかない
花形先生と本庄先生の次回作が楽しみだ
どの回も、宮村のカッコ良さが光っているものばかりだが、個人的に推しなのは、やはり、[最終話]新たな任務、だ。父と子の絆を回復させた見事さも推す理由だが、料理人としてあるべき姿勢を貫いた点も天晴。食べる相手が誰であろうと、リクエストを受けようと、相手の体調を見抜き、今、相手が何を食べるべきか、を考え、それに適する料理を作ってこそ、本物だ
この台詞を引用に選んだのは、くどいようだが、ホント、宮村のカッコ良さが滲み出ているからだ。自分に自信を持つのも、生きている国に誇りを持つのも大事だ。その一方で、己がまだ足りぬ者と思い知り、挫ける、その経験も男の人生には必要だ。男は、自分らしさを貫きつつ、新しいモノを恐れず、素晴らしいモノは素直に認め、受け入れる姿勢を取れてこそ、成長が始まる。この時、宮村は自分の殻に、己で亀裂を入れたのだろう -
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巻を増す毎に、旨味が凝縮され、読み手の舌、胃、そして、心を満たしてくれる
料理は、人と人を繋げる、そんな当たり前だけど、ふと忘れられてしまう、大切な事が、時代背景が江戸時代に設定されている事で、読み手に強く伝わってくる、そう、この(3)ではしみじみと感じられた
この(3)では、二つの料理“勝負”が描かれている。一つの勝負は、その才能ゆえに高くなってしまっている壁にぶつかっている若人に道を諭す為に、もう一つの勝負は、自分にとっても仲間にとっても大切な場所を卑劣な同業者に奪われるのを阻止する為に
どちらの勝負でも、宮村の料理人としての技が冴え、魂が煌めている
この巻では、宮村が今までにないピンチを迎え、思わず、ハラハラさせられた
その危機と言うのは、隠密としての正体が、すずにバレかけるというもの。タイトルがタイトルなので、この展開は予想の範疇内だったが、花形先生のストーリーが巧く、思っていた以上に緊張してしまった
利いた機転で何とか、すずに正体を知られてしまう事は避けられたが、以前から、宮村の気迫や動きは町人のそれでない、と疑っていた浪人・内山は真相を知ってしまう。だが、見た目はともかく、内には真っ直ぐな男気を秘めている彼は、それを知らぬふりをしてくれる模様
そんな内山に劣らぬ男気を魅せてくれたのが、宮村と店を賭けて鍋勝負を繰り広げ、彼の作った「らあめん」の美味さに脱帽し、素直に己の負けを認め、謀略から手を引いた森山
料理人として、自分の舌が「美味い」と認めたモノは否定できない。甘い、と言えば甘いが、私は嫌いじゃ無い
この辺りの、粋な人間性も、この作品の魅力と言える
また、この巻には、多少、幕末の知識がある読み手なら知っている、歴史上の英雄が登場しており、吃驚させられること間違いなし。誰かは、実際に読んで確認して欲しい
時に名を刻んだ猛者であっても、若い頃は自分が進むべき道に悩み、己を客観的に見る事が出来なかったのだ、と妙な安心感すら覚えてしまった
この台詞を引用に選んだのは、宮村惣右衛門と言う男のカッコ良さを引き出してくれているからだ。自身も実際に悩み、足掻き、模索した末に、自分の中に揺るがぬ強さを見出し、己が信じる道を邁進する者の言葉にこそ、本当の説得力は宿る。本物の男は、強くなる事でなく、強くなって何を成すか、を考えられるもんだ -
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ストーリーに、一巻よりも深みが増している、そう感じたのは私だけじゃないはずだ
花形先生も、本庄先生も、エンジンがかかってきたかな?
それは、一ファンとして大歓迎だが、あまり、力を入れ過ぎて疲れられると困るので、全力は出しても、無理はしないでほしいもんだ。まぁ、この辺りは、どちらも漫画を描くプロ、釈迦に説法か
何にしても、この歴史×料理×人情のバランスがいい
小川悦司先生の『すしいち』の味が好みの人は、確実に、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』にハマり、心を満たせるだろうな
正直なトコ、料理の描写を含んだ絵柄や、食べた際のリアクション、私は小川先生を推すのだが、話の起承転結は甲乙つけがたいのも事実だ
主人公・宮村惣右衛門が二つの顔を持っているって、設定がよく活かされているストーリーは、確実に読ませる
また、タイトルも私にはグッと来る
人間、誰だって、生きてりゃ、悩みや憂いの一つや二つ、抱え込んでいるもんだ
心のモヤモヤを晴らす方法は色々あり、人それぞれだろうが、やっぱり、美味しい物を食べる、それのパワーは大きいと思う。お腹がいっぱいになり、幸せな気持ちになれば、不安で錆びた頭も回るようになり、今の自分がどうすべきかを、客観的にも考えられるようになるものだ
食事ってのは、食べさせる側と食べる側があってこそ、成立するもの
自分の未熟さを憂いつつも、それに不貞腐れず、苦しんでいる人のために真っ向からぶつかっていき、問題解決に動ける惣右衛門はイイ男だ。だからこそ、女にもモテ、新たな問題が勃発しちゃった訳だが、この辺りは、自力で解決してもらうしかあるまい
この2巻もグッと来る話ばかりだが、やはり、私が推すのは涙腺を崩壊させられ、危うく、ページを色んな体液でグシャグシャにしちゃうトコであった、一つの家族の別れと再会を描いた、[第18話]小さなおはぎ、[第19話]父の人柄、そして、[第20話]父の好物、子の好物、だ。人が人である以上、大切な人との死別は避けられぬ。だからこそ、その悼みを共有できる人も大切にせねばならないんだろう
この台詞を引用に選んだのは、己の身を省みたくなったから。どんな仕事に就いているか、そこまでは、さすがに言えないが、どんな仕事であろうと、基本の工程を一つ一つこなしてこそ、最良の結果を出せるモノ。仕事に慣れてきて、己の力を過信し、基本動作を一つでも怠れば、途端に失敗する。一つの仕事を長く続け、達人と言われる人ほど、派手な技よりも、地味な基礎を大事にしているものだ。私も、基本を着実にこなすプロになりたいものだ -
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『ハルの肴』に次ぐ、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』も料理系
どうやら、本庄先生は食漫画で真価を発揮できるタイプの漫画家のご様子
しかし、得意なのは、何も料理の描写だけではないようだ
前作『ハルの肴』は、料理人としての成長、様々な事情を抱えている客とのコミュニケーション、親子の愛情など人間の内面が温かいストーリーの中で描かれていたが、こちらも、料理によって繋がれる人との絆が全面に押し出されている
また、単に料理人が優れた調理の腕で問題を解決するのでなく、主役の宮村惣右衛門が、タイトルからも察せる通り、隠密の顔を持っているとこが斬新だ。これで彼が料理人としてでだけでなく、隠密としても超一流であれば、展開がベタすぎて面白さも半減だったが、要所要所で今イチカッコがつかず、読み手の笑いを誘ってくれるので、惣右衛門の人柄に好感が持てる
昨今では聞く機会も減り、使う場も少なくなったが、鯔背って表現は彼のような男に使うのだろう
剣と料理、どちらも楽ではない道を同時に極めようとしているだけあり、惣右衛門の心は強く、しなやかで、真っ直ぐだ。当然、その好さに惹かれる女性も多く、これから、色々と大変だろうが、自慢の料理で円満に収めて欲しいものだ
どの話も面白く、読ませてくれるものばかりだが、個人的な味の好みで選ばせていただけるなら、やはり、[第6話]遠山裁きと牛の味噌漬けを推薦したい。牛肉を漬けこむ味噌に甘麹を加えるってアイディアは斬新だ。これまで多くの料理漫画を描き、多くのプロを取材し、多くの美味しい物に舌鼓を打ってきたであろう、本庄先生だからこそ、その美味しさを読み手に絵で伝えられるんだろう。加えて、罪を犯した以上、ハッピーエンドにするのは難しい。けれど、未来に希望がある事を感じさせてくれるラストにもグッと来た
この台詞を引用に選んだのは、宮村惣右衛門と言う名の男の、料理人としての矜持だけでなく、自分の信じ、歩みたい道をしっかりと着実に歩んでいきたい、そんな人間としての思いも感じ取る事が出来たので。料理に限らず、単純な作業ほど、結果の善し悪しを決める。基本を疎かにしてはいけない、そう言う事だ -
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『ワカコ酒』に近い、居酒屋がメインの舞台である漫画であるが、こちらは「作る」が主軸
素材の持ち味を生かして料理する点は、『日日べんとう』と同じだが、店に食べに足を運んでくれる客からお金を貰えるに相応しいレベルのモノを作る、そんな当然のプロ意識が根底にある分、毎度のハルの必死にもがきながらの苦悩、絶品料理を思いついた瞬間の歓喜は非常にリアル
北海道出身のハル独自の、料理に対する感性は斬新。それ故か、彼女が誰かのためを思って作った料理は、白黒の漫画であるにも関わらず、その料理が登場するシーンだけ色鮮やかに見える時がある
この巻からは、ハルが一人の料理人としての夢を見つけ、髪型を変える事で心機一転を図り、これまで以上にケッパルようになるので、ストーリーが更に読み手の心と胃を掴んでくるようになった
バトルも何もない、日常的な料理漫画だからこそ、人と人の些細、けれど、かけがえのない繋がりの大切さが身に染みるだろう
ハルの方言がまた、癒されると言うか、夢にがむしゃらな彼女を応援したくなる
そんな彼女に、料理のイロハを叩き込むイチローさんの料理人としての姿勢は、厳しく映るも、そこには確かな優しさと誇りがあるような気が、私にはした
彼女がこれから、プロを唸らせる、郷土愛を一皿に盛り込んだ新作料理を、苦心の末に作り出すようになるのか、それを思うと楽しみでお腹が空いてくる
これまた、いつも通り、ドラマ化して欲しい -
Posted by ブクログ
今まで読んだことはなかったけれど、「旭川編」ということで購入。
ストーリーは、女将と幼馴染と板前との四角関係や、ギャンブルに金をつぎ込んだ父親が家族のもとに帰る話しなど、全く奇をてらっていない王道ストーリーなので、今までの展開を知らなくてもすんなり読める。
上野ファーム、花まる亭、独酌三四郎、アトリエharemi、キョクイチ、西神楽夢民村、西神楽ホタルの会、北の嵐山、ジュンドッグ、あさっぴーなど、旭川にゆかりのある人物や名物たちが実名で多く登場するのが楽しい。
とはいえ、私は地元を離れて10年以上経ったこともあり、恥ずかしながら、登場する名物や名所のうち、実際に行ったことがあったり、よく知っていたりするものは数少なかった。
おそらく、今現在地元にいる人でも、あまり知らない情報が満載なのではないだろうか。
地元の人や出身の人が読んで、懐かしいとか共感するというよりは、知らない旭川の一面が見えて楽しい一冊なので、旭川に縁もゆかりもない人でも楽しめる一冊。
これ一冊読めば、旭川通になること請け合い。 -
Posted by ブクログ
画はベッタリとしており、割と濃い目
主人公の春野ハルは、そんな風の絵柄で描かれているからか、ハッキリと美少女とは言えない
しかし、私は感じた、この絵柄だからこそ、変哲もない、居酒屋らしい素朴な一品料理の温かみと優しさ、作り手の慈しみの念が読み手の心に伝わってくるんじゃないか、と
打ちのめされる、と言うのはやや過激な、この漫画にそぐわない表現であるものの、ガツンと来た、ハルの「誰かを思って作る」料理は
ハルのそれが料理の本質に近い、だけでなく、近づこうとしている点が実にイイ
また、一読しただけでは「?」と感じてしまうタイトルが一話を読むたびに、「なるほど、合ってる」と思わせてくれるのも、推しポイント
話間のレシピも読む側に配慮してくれているので、「作ってみたい、食べてみたい」って気分にもなれる
これは小腹を満たしてくれる、美味しイイ料理漫画です -
ネタバレ 購入済み
やっと
長い焦らしを経て、蒼太、ようやくプロポーズ。
何があっても待ち続けた雅美ちゃん、おめでとう。
あとがきにはまた復活するかも、とあるが、
今のままならここまでにしたほうが、と思う。
お疲れ様でした。