漂月のレビュー一覧
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購入済み
買って良かった
一冊全て私には完璧に感じられました。
説明するより読んで下さいと言いたい。
スバル・ジンという存在、その理念、知識、思考、口調、二重の立ち位置、力、諸々素敵です。
難しい学術部分もありますが話の展開には必須な要素。
続きが待ち遠しい。
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購入済み
ヴァイトの異名ヤバし
魅力ある魔族も登場しつつ、ばっちり主人公が大活躍!
独特な画風は好みが分かれるところではあろうが、キャラを魅せる画で私的には◎。
画5、ストーリー5。 -
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ネタバレ大団円を迎える3巻である。ネット連載分を綺麗に消化してのシリーズ完結となっている。
艦長帰還後のパラーニャ王国の様子が描かれた「最高の名脇役」の加筆も含めて、実に綺麗に物語は終止符が打たれている。
この巻ではバフニスク連邦勢力との対決が本格的に描かれているが、13章「艦長の覚悟」における一騎打ちは、シリーズでも特筆すべきエピソードだろう。
敵艦艦長たるベルゲノフ艦長と人工知能のサーシャの関係性は読者に特にエモーショナルな印象を植え付けるものがあって、エピソードのハードボイルドさは雷帝との対決に並ぶもの。
彼女の最後の振る舞いにはやはり感じる部分が多いと今回読んで改めて感じたところだ -
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Posted by ブクログ
ネタバレイラスト担当が変わり、心機一転で始まる後日談シリーズの一巻目となる12巻である。
手島nari。さんがイラストを担当となった今巻からのシリーズだが、この物語が持つ色合いや雰囲気をよく掴んだ絵を描いてくれている印象である。
メインは十歳前後まで作中で成長しているヴァイトの娘・フリーデになるだろうが、背表紙にさらっと描かれた子持ち人妻の魔王様が大変麗しくて読者としては喜ばしい。
イラストの話はさておき、この巻でも大幅な加筆が加えられて、戦乱の時代が終わった後の世の物語が描かれている。
特に目に付くのはクウォールでの遊牧民との折衝だろう。クウォール編で少し重要な役どころを担っていたヴァル -
Posted by ブクログ
シリーズ本編完結巻である11巻である。クウォール出張編にケリを付け、なおかつ異世界で最初となるだろうカイザーの成功例を描いた物語である。
クウォールでの物語は、実際のところ一つ歯車が狂っただけで大乱となったに違いない危うさを孕んでいるが、副官殿があまりに優秀なためにイージーに見えてしまうのが難点である。
ザカルに罠を仕掛けて山の民の元へと誘導し、そこで始末をつけた。かつ、勇者製造機を保管する彼らを単騎打ち破って信頼を得るという「お前以外誰ができるんだ」感の溢れた結末が待ち受けている。
この辺、敵にも有能揃いだったロルムンド出張のせいで、難易度の把握が(読者もヴァイトさんも)おかしくなっ -
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脇役を自称する空飛ぶ戦艦の艦長が主人公たちを手助けする物語シリーズの第二巻である。
この巻でもまた、生贄という悪習を改めようとするレインメーカーや軍人としての誇りを捨ててまで戦友を救わんとする鷹たちなど、一本筋の通った人々を助ける物語が多く描かれている。
その一方で、前巻退場した雷帝の後継者や、海賊にあこがれるパン屋の少年など、まだまだ未熟で、道に迷っている人々にも手を差し伸べている。
そして第10章の「死の狩人」では艦長と同じ異界人が登場し、SFなのか中世ファンタジーなのか判別が難しい物語に特撮物の要素を加えて物語に彩りを添えている。
基本は一章単位で完結しながら、少しずつ物語の -
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ネタバレヴァイト不在から始まる9巻である。今回は勇者製造機である「杯」による企てが物語の中心となっている。
事実上のアイリア回であり、イラストなどもその多くが彼女。そして初回版限定特典は「アイリアの手紙」であり、書きおろしは「魔王と副官の新婚旅行」なのだから、徹底している。
彼と彼女の物語がこうして結実する様を見られるのは、読者としては感慨深いものがある。いつも以上にイチャイチャしているが、それもまた楽しいものである。
一方、物語の内容は、魔王の副官を描く物語として正道と言っていいだろう。力を持つものが奪い取るのではなく、志を継承していく魔王と、それを支えるヴァイトを描いた形である。
勇者製 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大航海時代程度の文明度の異世界に迷い込んで、空飛ぶ戦艦で世界を股に掛けることになった主人公のヒロイックサーガ第一弾である。
過大な力を得て戸惑いながら、その場その場で英雄的な強い意志を見せる人々を助ける「脇役艦長」を演じる主人公の物語であり、本筋は故郷たる日本へ帰ろうと彼と戦艦の右往左往である。
心理分析テストによるとSP群C型、通称”サメ殴りキャプテン”であるところの主人公は、ある種の誘導を受けながら人が簡単に死んでいく世界でバッタバッタと敵をなぎ倒しながら進んでいく。
最後に収録されている、かつて私掠船に乗って活躍した海賊と対峙する「最後の海賊」の章などは実にハードボイルド。物語に -
Posted by ブクログ
ネット小説の書籍化シリーズ8巻は、東の「ワの国」での一幕を収録している。
ここで一部完結という形になっている本シリーズであるが、それに相応しく、ヴァイトの転生の謎に迫る内容となる物語である。
この辺、ロルムンド帝国編での派手な展開に比べるとやや地味であり、以後の展開が評価が分かれる理由になっているだろうが、強大な帝国との関係が良化した以降は内部的な、ヴァイト自身やミラルディアの問題に焦点が当てられて行っている形と見るべきだろう。
また、書籍版では鵺との一戦に加筆されて物語としての起伏が増しているし、省略されてしまった魔王様との実家帰りや茸人との邂逅も書き下ろしでフォローされている。
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ネタバレ 購入済み
新しい展開に期待
最近よくある転生ものの中では内容も文章力も軍を抜いていると思う。
前巻最後に出てきた女性、転生者かと思いきや・・・そうきましたか。
転生者を呼び出していたとはねえ。
なんか、話の途中で転生装置(?)が壊れヴァイトが最後の転生者として色々思うなんて場面があったので、まさかこれが最終巻!?と不安になったが、あとがきで、9巻以降にも触れているのでまだ楽しめそうだ。
ところで、キノコと意思疎通してどうするんだ!? -
Posted by ブクログ
ロルムンド帝国編の完結となる7巻である。ここではドニエスクの乱以後、ボリシェヴィキ公を中心に巻き起こる陰謀劇が繰り広げられている。
実はこの辺の展開にはネット版では賛否があった印象があったが、こうして一冊の本として読み返してみると、きちんと整理された展開には感心させられる。ミーチャの物語に仮託されたロルムンド帝国の持つ自己犠牲の連環は、ここでは明らかに見える形で断ち切られているのだ。
その意味で、賛否のあったボリシェヴィキ公の末路についても、物語上の意味が付与されていると解釈すべきだろう。加筆された「シャリエとディリエの路」などを見ても、やはり彼らもまた連環を断ち切らんと立ち上がった者た -
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北の帝国ロルムンドでの皇位継承を巡る内訌が本格化した六巻である。ここでは皇帝崩御後のアシュレイとドニエスク家の争いを中心に据え、そこに参戦するヴァイトとエレオラの連合軍を描いている。
おそらくはシリーズでも屈指の展開だろう。内訌に次ぐ内訌から生まれた戦争はこの一巻で収束するコンパクトさであり、この作品らしいテンポ感の良さが光る。しかし、そこでの見せ場の濃さは特筆すべきものがある。
欲を言えば、ネット版でも同様に省略されていたエレオラ軍の一幕が描かれていたならとも思うが、テンポ感を重視して加筆を行わなかったのだろう。やむなしに違いない。
巻末に付属された描き下ろし短編「吹雪の大公」はか -
購入済み
買いました!
原作に沿ったストーリーの進め方、
そして絵として加筆された内容、
巻末プチ小説…
そしてそしてなによりも、なによりも
犬人がかわいい!
次巻も首を長くして待ってます!
よろしくお願いします! -
Posted by ブクログ
氷壁の帝国ロルムンドでエレオラを女帝へと押し上げようと企てるヴァイトの物語、いわばロルムンド編の開幕巻である。
南部の攻略、勇者との対峙、ロルムンドからの刺客エレオラとの対決と物語は南ミラルディアを中心に展開してきていたこのシリーズ、今巻からは完全なるアウェイでの物語が紡がれる。その裏話が後書きで紹介されている点などは、ネット版読者としても興味深いところだった。
まだまだ物語としては序盤であるが、やはりこのロルムンド編は重厚なテーマが通底していて、その深さはシリーズの中でも特別なものだろう。その下ごしらえがこの巻で行われている次第だ。
一つの巻としてよりも、これからロルムンドで雄飛す -
購入済み
良い
一巻に続き二巻も読ませていただきました。
この作品を読んでいるとキャラクターたちが
イキイキしてる様に感じられます。
特に脇役のキャラたちが個性的で、印象に残ります。
そのキャラクターなりの人生、みたいなものが
少ない文章から想像を書き立ててくれます。
とても楽しいです!
出来れば、長く続いて欲しい作品です。
もう少し後に出会ってれば、
もっと一気に読めたのですが…