あらすじ
太守アイリアが第三代魔王に就任し、相変わらず魔王の『副官』を務めているヴァイト。
ある日、ミラルディアより遥か南の国クウォールの国王から親書が届く。
いつ内乱が起きるかわからない状況の中、魔王軍は情報収集として調査官を現地に送り様子を見ようと考えていたが、いよいよ反乱が起こり、さらには調査中に兄弟子(兄弟子=パーカー)が行方不明になってしまい――!?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヴァイトの妻で魔王のアイリアが妊娠。
海の向こうのクォールでは王と沿岸諸侯の対立が激化し内乱が勃発。
グリズ隊長率いるベルーザ陸戦隊と兄弟子のパーカーを送るが、内陸部でパーカーが行方不明に。
ヴァイトが早期解決のため人狼部隊とともにいく。
現地ではザカル傭兵隊長が陸戦を指揮しカルファルを占領していた。
王を殺害しよからぬことをたくらむザカル。内戦が終わるまでは静観しようとするヴァイト。
Posted by ブクログ
魔王の副官殿はサトウキビ畑の保全を求めて海を渡り、南国クウォールの動乱に首を突っ込み始める10巻である。
妊娠中の魔王陛下を置いての出張はアレではあるが、先行したパーカーの行方不明もあり、現地に来てみれば一見して野心がありありと見て取れるザカルなる傭兵隊長もいる。
そうした一筋縄ではいかない状況を前に、さらにザカルはクウォールでは考え難い大罪を犯した。そこで物語はクローズしている形である。
あくまでよそ者の立場であるヴァイトは、慎重な動きを強いられながら、いかに対応するかこれから踏み出すところだろう。
とはいえ、このクウォール編は情勢の複雑さを除けば、武力面では人狼部隊だけでも蹂躙できるだろうことが窺われる舞台である。
細工は流流仕上げを御覧じろ、といった具合に、ヴァイトがいかに活躍するかを楽しむエクストラステージのニュアンスはなくもない。
その辺も加味して、ここでは星四つ相当と評価している。