【感想・ネタバレ】脇役艦長の異世界航海記 ~エンヴィランの海賊騎士~2のレビュー

あらすじ

ひょんなことから異世界へ転移した俺は、
「艦長」として空飛ぶ巨大戦艦に乗り込み、
各地で英雄たり得る者たちに力を貸し、
国王から「海賊騎士」の称号をもらうまでになった。

そんなある日、国王に一目置かれる身として国民からも注目を集める俺のもとへ北部の国境守備軍の男が依頼を持ちかけてくる。
仲間を助けるために軍律を破り私財を擲つ姿に感心した俺は男に協力を約束するが、現場へ行ってみると、そこには死して動く兵士たちの姿があった。
つまり早い話、大量の“ゾンビ”が国境付近の城塞都市を襲撃していたのだ。
しかも、兵士のゾンビ化現象の中には、この世界のものではない化学兵器の存在がちらついていて……。

異世界でバイオハザード発生!?
ゾンビ大量発生、変身ギアを持つ謎の男の登場、化学兵器満載の軍事基地の出現で、異世界は大パニック!?

大幅加筆&書き下ろしストーリー「英雄たちの凱歌」を収録!

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Posted by ブクログ

 脇役を自称する空飛ぶ戦艦の艦長が主人公たちを手助けする物語シリーズの第二巻である。
 この巻でもまた、生贄という悪習を改めようとするレインメーカーや軍人としての誇りを捨ててまで戦友を救わんとする鷹たちなど、一本筋の通った人々を助ける物語が多く描かれている。
 その一方で、前巻退場した雷帝の後継者や、海賊にあこがれるパン屋の少年など、まだまだ未熟で、道に迷っている人々にも手を差し伸べている。
 そして第10章の「死の狩人」では艦長と同じ異界人が登場し、SFなのか中世ファンタジーなのか判別が難しい物語に特撮物の要素を加えて物語に彩りを添えている。

 基本は一章単位で完結しながら、少しずつ物語の核心へと迫っていく構成である。
 それだけに、まだまだこの二巻では序盤戦の印象もある物語だが、少しずつこの世界に影響を与える艦長の姿は「英雄たちの王」でのパラーニャ国王との邂逅以降、明瞭に描かれているところだ。
 間の巻ということで星四つ半相当と評価しているが、ネット小説版では描かれなかった書き下ろしエピソード「英雄たちの凱歌」に加え、初回版限定封入購入者特典の「英雄伝「勇者の杯」」が評価を押し上げている。
 というわけで星五つと評価したい。

 遅い感想で恐縮だが、同作者の「人狼への転生、魔王の副官」シリーズのファンの方にとって、この巻の初版特典は絶対に見落としてはいけない類のものだ。
 こちらのシリーズを未読の方も、購入することをお勧めしたい。今から間に合うかは微妙ではあるが……。

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2019年02月08日

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