渡海奈穂のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
何の期待もせずに自分の恋心を打ち明けたカフェの店員と、告白されたはずなのにその後の無反応さに拍子抜けするカフェの常連リーマンの手探りラブ。
心理描写が行き届いていて、ネガティブな立花の恋心や、思わぬ告白に心乱される西条の気持ちにどうなることかと引き込まれます。
立花の告白が恋の「始まり」ではなく「終結」であることが発端。男が男に、しかもノーマルな相手に告白しても迷惑なだけだから、ちゃんと気持ちを伝えたら諦めようと思っていた立花。
でも、告られたらその続きがあると思うのが世の常識です。西条も何らかのアクションがあると思って身構えていたのですが、普段と変わらない立花の態度に拍子抜け。恋愛沙汰や、 -
Posted by ブクログ
親の再婚で義兄弟になった相手は互いに気に食わない同級生、というまさに青春学園モノ王道BL。使い古された設定なのに、最後まで楽しく読ませるところは、さすがに手慣れていて安心クオリティ。
成績優秀で品行方正、どちらかというと融通の利かない稜と、校則違反は当たり前な服装で遅刻常習犯の伊沙。二人の見事なコントラストが、相容れない仲であることを充分に納得させてくれます。人からどう見られるかを常に意識している稜にとって、伊沙の人目を気にしないゆるい態度は理解できないし、伊沙もいちいち細かいことまで口出ししてくる稜を敬遠します。
でも、この二人は親を思いやり、家族という形を大事にしている、とてもいい子た -
Posted by ブクログ
高校からの親友?悪友?のリーマンモノ。
攻めが6年越しの秘めた思いをもつ受けは
某暴君の兄さんが、まっとうに優しく見えるほどの暴言&ガサツっぷり。
お前ちょっとそこに正座しろ!、なんてこと言うんだ!と説教のひとつも
ついてやりたくなります。
2人を見守る友人3人には、攻めの気持ちなんてお見通し!ってほど
口では言い合ってても大事に大事にしてる彼に
とうとう思いを告げられ、たいして考えもせずスパンとやっちゃい
攻めが接触を断つとキレるわ殴るわ…攻め大変ね(苦笑)。
すったもんだあって、やっとくっついた夜
攻めの責めっぷりにはじけっぷりが清々しかったです。
6年ぶんの妄想、報われて良かったね -
Posted by ブクログ
外資系商社リーマン×ブログラマ (同級生同士)
腐れ縁の同級生たちとの飲み会の後、いつものように友人の家にあがりこんだ主人公。
当たり前のように家主である友人のベッドを占領して眠っていたところ、キスをされてしまった。
それからぎくしゃくしてしまう友人関係…。
すごくスタンダードな設定だし、展開ももしかしたらこうなるのかなーという展開を外れたりはしないんですが…。
すっごくおもしろいです。
文字通り竹を割ったような性格の主人公と、それに振り回されているように見えて実は惚れてたから逆らう気すらなかった親友。
二人ともぐるぐるぐ余計なこと考えてるので、じれったいけど、それが楽しいというか。
ち -
Posted by ブクログ
華はないけど、地に足の付いた話で頷く箇所も多かった。キャラも親近感あふれてます。
三木は親にもカミングアウトしているリーマンで、腐れ縁の平尾と学生時代からの関係が続いています。平尾はどうしようもない奴で、三木とも関係をつづけたがるくせに他にもいろんな男や女とも仲良くなってしまう浮気男。
しかし三木は恋人を失い独りになるのが恐くて、平気なフリで付き合いを続けようとします。
なんか、この心理状態はかなり理解できるかんじ。物分りのいいタイプを装って、実ははげしく傷ついている三木。
そんな三木の孤独を癒してくれるのは、凡庸だけど包容力のあるノンケの年上男、有元です。
有元はこれといって特筆すべき魅力