滝本竜彦のレビュー一覧
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購入済み
ひきこもりの金字塔?
33円セールで購入。
ひきともりを扱った作品としてはかなり初期のものじゃないだろうか。作中でも新しいものとして描いてる感じがして、今の作品とは雰囲気が違う気がする。 -
Posted by ブクログ
主人公の佐藤達広は、大学を中退して4年間の引きこもり生活を送っている青年です。彼はある日、中原岬という少女から「あなたは私の『プロジェクト』に大抜擢されました。ですので、今夜九時に、三田四丁目公園に来てください。」と書かれた手紙を手渡されます。何がなんだか分からないまま、佐藤青年が指示された公園へ向かうと、彼の到着を待っていた岬ちゃんは、引きこもりの脱出方法を教えてくれると言います。
こうして佐藤は、毎日公園で彼女に会い、引きこもり脱出プロジェクトを受けることになります。その一方で、アパートの隣の部屋に住んでいる後輩の山崎といっしょにエロゲー制作をめざしたり、ドラッグでラリったりして、かなりぶっ飛んだ引きこもり生活を送りますが、やがて彼は岬ちゃんの過去を知り、彼女が心に抱える傷に触れて、引きこもりの自分が彼女を救うことができるのか、という問題に向き合わされることになります。
ゼロ年代のサブカルチャーを席巻したボーイ・ミーツ・ガールのストーリーを、引きこもり青年とトラウマ少女の救いのない物語に仕立てた作品という印象です。今回読み返してみて、やっぱり私自身のサブカルチャー体験はこの時代の空気に規定されていることを再確認しました。もっとも、この場所にとどまり続ける限り、とぐろを巻くように自意識が折り重なっていくばかりでどこにも行きつかないということもよく分かってはいるつもりなのですが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
俺は気づいてしまった。
俺が大学を中退したのも、無職なのも、今話題のひきこもりなのも、すべて悪の組織NHKの仕業なのだということを!
…だからといって事態が変わるわけでもなく、ずるずるとひきこもる俺の前に現れた清楚な美少女、岬ちゃん。
「あなたは私のプロジェクトに大抜擢されました」って、なにそれ?
エロスとバイオレンスとドラッグに汚染された俺たちの未来を救うのは愛か勇気か、それとも友情か?
驚愕のノンストップひきこもりアクション小説ここに誕生。
[ 目次 ]
[ POP ]
新聞広告でこの本を見かけたとき、てっきり“NHK”について書かれた新書だとばかり思っていた。
不祥事に揺れるNHKのイメージアップを図るべく書かれた本だと。
手元に届きライトノベル系のイラストが描かれた表紙を見ても気づかなかった。
実はとんでもない思い違いをしていたことに。
引きこもりになり大学を中退した俺は、この状態を脱しようともがいていた。
健全な社会生活を営みたいのに、外出することさえも、誰かに悪口を言われているようで苦しい。
そこでハタと気づく、これは“NHK”の陰謀だと!(NHKが何の略かは本書をどうぞ)
話自体は本当に馬鹿ゞしくってしょうがないだけど、俺のつらい気持ちがわかってしまう上に、おかしくってたまらなかった。
社会的に精神的に追い詰められる気持ち、倦怠感、未来への不安に恐怖、云々。
おまけにひきこもりだ。
ネガティブな要素が満載なのに、妙に明るく展開するのは何故?
最後、世をはかなむのではなくって、「ぼちぼちとがんばってみる予定」となる。
大変だけどなんとか生きていく。
こういう話、大好き。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
【本の内容】
新人作家は悩んでいた。
厳しすぎる現実を前に立ちすくみ、ダメ人間ロードを一直線に突っ走る自分はこのままでよいのだろうか?…いや、よくない!!
虚無感とルサンチマンに支配された己を変えるには、そうだ!
“超人”になるしかないのだ!!
「くじけてはダメ、ゼッタイ!」
やさしく励ます脳内彼女レイと手を取り進め、超人への道!!
『NHKにようこそ!』の滝本竜彦が現実と虚構のはざまに放つ前人未踏の超絶ストーリー。
[ 目次 ]
[ POP ]
ニーチェの理論を用いながらひきこもりからの脱出を図る書き手(滝本竜彦)。
文章はほぼ全て「脳内彼女・レイ」との会話形式で進められる。
レイに優しく叱咤されながら社会復帰を目指すが、あまりに打たれ弱い書き手は少しのことですぐに挫折してしまう。
なぜ引きこもるのか、なぜこんなに打たれ弱いのかと書き手を批判するのは簡単だ。
だが、読みながら私は自分の中に住んでいる「滝本竜彦」を強烈に意識せずにはおれなかった。
自分のくだらなさにすぐ気がついてしまうせいで、目標を立てて努力したり、自分に酔ったりといった「物語」の中に自分を置くことができず、何の救いにもならない脳内彼女に甘えながらその日をやり過ごすしかない。
どんな夢も、恋愛も、目標も心の支えとなってくれない――その状態に「神は死んだ」という言葉は何と似合うことか。
何を信じるべきなのかわからない人間にとって、痛いほど共感できる一冊だと思う。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ平凡な高校生、山本陽介の前に現れたセーラー服の美少女、雪崎絵理。
彼女は夜になると、謎のチェーンソー男と戦う。
絵理と一緒に陽介も戦いに時間を費やすことにするのだが…。
『NHKにようこそ!』というコミックの原作もされている作家さん。
最近コミックの方は最終巻が出ていたようですが、面白かったのかな。
1巻を読んで、「私には無理かも…」と諦めた作品だったのですが、2巻以降どういう展開になったんでしょう。
1巻で“合わなかった”私には続巻も楽しめないだろうか。
少年がいて、少女がいて、敵がいる。
何のために戦うのかは分からないまま、絵理は何故かチェーンソーを持つ、何故か不死身らしき、とにかく謎の男と戦う。
他にわらわら敵は出てこない。
サシの勝負(途中から絵理にはおまけ程度に陽介がついてきますが)。
男の出現場所を絵理は直感で知り、戦いの腕も上がる日々。
平凡な生活から出るチャンスとばかりに絵理についていく陽介。
ちょっぴりラブが絡みつつ、物語は進む。
泣きじゃくりながら事故で死んでしまった友達へ向けて、叫ぶ陽介に胸がぎゅっとしました。
青春の、もどかしい、やるせない気持ちをいくつかの場面で感じることができました。
何かがあるようでないようで、何かを得たようで分からないままのようで、そんな不思議な読み応えの作品です。
「面白かった?」と聞かれれば、きっと「まあまあ」と答えます。
熱狂的に面白いとほめるわけでも、けっちょんけちょんに面白くない!とけなすこともない、ちょーど真ん中。
でも、不確定で不安定で、危ういものを描いている小説ではないかと思うので、こういう感想を抱くこともアリなのかもしれないと思う。
滝本さんは「こんなのダメだよ」と皆に否定されても、「この小説を愛してやまない」らしい。
「青春」という思い入れがあるそうです。
うん、これは「青春小説」だ。