川村裕子のレビュー一覧

  • 和泉式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    和泉国に赴任していた夫と別れ、バツイチのプレイガール和泉式部。
    それとは釣り合わないほどの高貴な弾正宮為尊親王。
    本来ならば結ばれることない運命の二人だったが、弾正宮為尊親王は身分を考えず傍若無人の振る舞いをするほどに式部の魅力に惹かれた。
    しかし、弾正宮は亡くなってしまう。
    悲嘆に暮れる式部と、そ...続きを読む
  • 蜻蛉日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    メンヘラとして心惹かれるものがあり読んでみました。
    藤原道綱母のはかない結婚生活をテーマにした日記文学。
    まず、現代語訳・原文・解説があり古文の勉強にもなるし、古文に詳しくなくても内容を理解できる。
    解説では和歌の縁語など書かれているため勉強になる。受験生の時に出会いたかった…。

    内容としては、自...続きを読む
  • おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    「蚤虱馬の尿する枕もと」は尿前の関の句である。宿泊先は住居の中に馬屋があった。蚤や虱がいて、馬が枕元で放尿するとユーモラスに描いている。この宿泊地は山形県最上郡最上町の旧有路家住宅(封人の家)として観光名所になっている。
    「尿する」の読みは「バリする」説と「しとする」説が対立する。「バリ」は俗語であ...続きを読む
  • 徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    高校に入試問題などで読んだ(解いた)のが最後…問題として解くのではなく、随筆としてじっくり読めました。兼好法師の自然や世相に対する美意識と真理を貫いた人間観や教訓は確かな説得力をもってズドンと胸に落ちました。何度でも読み直したい一冊。
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    元号が発表になる前の週、書店でどうしても気になって購入したのですが、なんと、万葉集から「令和」が決まるとは。単なる偶然ですが、なんだかうれしいです。
    万葉集の句は、素朴で力強くて、飾り気が少ないような気がします。肩ひじ張らずに、気楽に万葉時代の日本語のリズムに触れてみるのがいいと思いました。古今、新...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    新元号「令和」の出典は万葉集からとのことだが、はて万葉集というものの存在は知っているがついぞ読んだことがないと気づく。

    せっかく興味を持ったものの万葉集に関する書籍は山のように出版されておりどうしたものかと悩んでいたところ、「ビギナーズ」の文字が躍る一冊を発見し手に取った次第である。

    丁寧な解説...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    1300年前には歌しかなかったからなのか、心の有り様を言葉で表現することにおいては現代人よりも遥かに上手(うわて)です。いや、というよりも、気持ちを言葉にすることって、現代人にとっては遠ざかってしまったことのような気もします。

    風の様、土のにおい、草木花々の彩り香り、天気や月、星雲の形、誰かを想う...続きを読む
  • 竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    楽しくも深い視点の解説のおかげで、今さらながらちゃんと竹取物語を知ることができた。かぐや姫に対するイメージが一新。日本に残る最古の物語がこのお話なんて!日本の先人はすごいな。
  • おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    俳聖・松尾芭蕉の五ヶ月に渡る奥羽・北陸の旅日記。崇拝する西行の面影を偲び、雄大かつ過酷な自然に対峙し、源平合戦の昔を想う。紀行文に留まらない俳諧の真髄を貫く。

    理由あっておくのほそ道を読もうと思ってそういえばビギクラにあったような……と思い手を取ってみた。文化文政の頃の文章は八犬伝読んでるけど元禄...続きを読む
  • 今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    「 今昔物語集 」 古典を読むときは 角川ソフィア文庫から。読みやすくて 1冊で終わるので、入門書として最適。

    1冊の中に 笑いあり、驚きあり、下品あり、愛あり、人生訓ありの飽きないチョイス。説話のタイトルづけも上手い。芥川龍之介がモチーフに使った説話や インドや中国の説話も押さえている

  • 枕草子 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    原文(書き下し文)と現代語訳が並んでいて、話しの内容を現代語で楽に読みつつ、面白いと思った個所は原文に当たって、言い回しを比べたり、音読したりできる。
    学生時代に好きだと思った個所と、今回再読して、同じところを変わらず好きと思った段もあったし、当時はあまり惹かれず今回惹かれた段などもあって面白い。季...続きを読む
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    世界的に有名な日本の古典文学なのに、授業で習う部分くらいしか読んでこなかったなぁと思い手に取った本です。
    初心者向けに解りやすく書かれているので最後まで読み終えることができたのですが、略されている部分も多いので、いつか全編読んでみたいなと思います。
    内容や感想をまとめるのは難しいのですが、ひとつ言え...続きを読む
  • とりかへばや物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    初めて粗筋把握した。こんな話しとは知らんかったわ。
    ストーリーも凝ってるし文章もこなれており、これは源氏なんかよりよっぽど中高生に読ませるべきなんじゃないかと。
  • 徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    現代語訳、原文、軽い解説という構成。 教科書に載るような古典だし普通だったらあえて手を出そうと思えないけど、内容は「うらべかねよしのエッセー」といった感じで今読んでも古さは感じない。 700年前のものとは思えない。 なかなかおもしろい。
  • 和泉式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    恋多き女性といわれる和泉式部。
    和泉式部が手がけた『和泉式部日記』は、現代のドラマの脚本にも勝るのではないかと思うほどの恋模様が描かれている。
    愛する人が亡くなった後に、その弟である敦道親王と和歌のやりとりをする部分からは、和歌の教養が伺えると同時に、恋多き女性と言われる所以が垣間見られる。

    返歌...続きを読む
  • 今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    日本古典文学大系や、日本古典文学全集で読めば、全部読める、わけだが、あの漢字片仮名表記の本文に気持ちが萎えること早幾度。
    ダイジェストでのおつきあいばかりとなっている。

    田辺聖子さんのものは、本朝部を扱っていたと思う。
    本書では、やはり本朝部が大半を占めるけれど、天竺部、震旦部からも採録されている...続きを読む
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    あらすじ、通釈(意訳+説明)・原文、寸評が載っていて、全体の筋をつかんだり、原文の雰囲気を楽しむのに良い感じ。文庫本1冊組ですが、一応54帖全体から抜粋して載っている。原文にはルビもふられていて音読もしやすく、コラムも面白い。
    角川のビギナーズ・クラシックスのシリーズは他にも何冊か持っているが、どれ...続きを読む
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    かなり面白く読みました。

    読み手によって感じるところが結構変わるんじゃないかと思いました。

    私には、いろんな敗北感とかトラウマを感じながら喧騒を離れて、これでいいんだ、これがいいんだ、と書き付けているように感じました。そうだとしたら、いたく共感します。
    そう思いたくなるときもあるし、心の奥底には...続きを読む
  • 平安女子の楽しい!生活
    平安時代の女子たちも人間国宝の文化人や何かではなく、自分と同じような普通の女子であったことに、今更ながら驚いた。
    彼女たちも服装や恋愛に悩みながらも生きていたと思うと、親近感がわいてくる。
    和歌の手紙をメールなどと言い換えていて、とても分かりやすかった。
    ただ、「ださださ」など、今の目線で見ると「チ...続きを読む
  • 更級日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    物語が好きになり、読みたくてたまらなくなる純粋だった主人公が、現実を知り、埋没していく中、運命の出会いをして、でも現実は物語のようにうまくいくわけでなく。ただ夫は冷たい訳ではないのでそこは蜻蛉〜の兼家とは違う部分です。