杉本貴司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日経新聞の記者である著者が稀代の経営者であるソフトバンクの孫正義氏の企業家としての足跡と氏の野望について何年にも渡る取材を通して書いた渾身の一冊。
在日韓国人として生まれ、反骨心から企業家を夢見てアメリカへ渡り、そこから電子翻訳機を開発し、コンピューター、ネット、通信と様々な事業を行いその都度時代の先端を走り続ける同社にて類稀なる手腕を奮ってきた氏の足跡を辿ることができて大変勉強になり、刺激も受けました。
危機や転換点を迎える度に手を差し伸べてくれる存在がいたことや氏に仕えて共に闘った人の存在も本書で知ることができました。
また、ビルゲイツ氏やスティーブ・ジョブズ氏といった海外の著名人から柳井正氏や稲盛和夫氏といった国内の経営者などとのエピソードも興味深いものでした。
ロボットへの想いからニケシュアローラとの真実や稲盛氏との対立など紆余曲折を経ながら現在に至ることを強く感じました。
その中でも東日本大震災時に社長を退任する覚悟を決めていたことは驚きであり、それを柳井氏や他の方が必死に止めたエピソードは強く印象に残りました。
300年先まで見据えるその目には常人には見えない風景が広がっていることや尽きない野望がますます社会を変革させていくであろうとも感じました。
孫氏が今後どのようにして自身の功績を次代に継承していくのか、そして同社がどのような未来を描いていくのか読後楽しみになる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
孫正義関連書籍の現時点の集大成のような本だ。よくぞここまで関係者へ食い込んで取材しているものだと感心する。
漫画の如き冗談みたいなタイトルだが、孫正義氏は至って真剣だ。そして本書で語られる孫正義氏の軌跡を辿ると強ち大法螺とはいえない気がしてしまうから不思議だ。
全体的に提灯記事感は否めないものの、「ストリートファイター」と称するどちらかというと敗者たちとの出会いと復活劇はそれこそワンピースのようだ。読んでいて飽きない。今まで語られる事のなかった新聞を賑わせた話題の舞台裏や、不屈の精神で既存勢力に挑む孫氏の姿は鬼気迫るものがあり、自身も鼓舞される思いに駆られる。 -
Posted by ブクログ
ユニクロが嫌いで服も買わない私だけど、不覚にも柳井さんに圧倒された。
記者によるサードパーティ視点だからこそ描けた、ユニクロの「闇」と「迷走」のリアル。
柳井正という経営者の凄まじい執念に、思わず背中を押される一冊です。
この本の良さ
ユニクロの歴史を、創業者自身でも従業員でもない記者の取材により執筆した本。
創業者ではないので、「外から見たことしかわからないだろう」と思いつつ読み始めたが、外からの視点であるが故に、課題や闇がしっかりと描かれている。創業者(柳井さん)が書いたら、この「引き算」という迷走や停滞の部分は、逆にこれほどリアルにはならなかったかもしれない。この本は、その点が素晴らしい。
ユニクロについて
私は実はユニクロが好きではない。ユニクロの中途採用でCSV(社会的な取り組みを行う部署)の面接を受けたとき、面接官がめちゃめちゃ偉そうだったからだ。「世界のユニクロなんだぞ」的な感じをストレートに出してきて、それ以来、基本的にユニクロの服は買わないようにしている(笑)。
それでも、柳井さんの執念と実行力、そして勉強熱心さと腹の括り方、外に視点を向けられる視野と興味の深さは、やはり日本一の経営者の一人なのだろう。
ソフトバンクや楽天など、私と同じ時代にネット系のメガ企業はできたが、「服」というリアルな世界の、そもそも人間に必ず必要なビジネスで世界を変えたのは柳井さんしかいない。
柳井さんの凄さは、やはり「執念」だと思う。山口の、今ではもう絶滅危惧種とも言える親族経営の紳士服店から、このような世界的企業を興す人は、今後もう出てこないのではないかと思えるくらいだ。倉庫的な店舗、フリース、SPA、そして情報製造小売など、まさに外に目を向け、常識を盲信しないことでしか生まれない産業変革をユニクロはもたらしている。
多くの若者がユニクロで苦労し、叱責され、現場に出て、成長していったのも柳井さんの功績だと思う。
今後もユニクロの服は着ないけれど(笑)、柳井さんへの経営者としての尊敬は、確実にこの本から受け取った。
ほんと、若者も頑張らないとダメだ。私はもう、ユニクロで成長していった数々の若者たちの年齢を超えてしまったけれど(笑)、頑張ろう。
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Posted by ブクログ
父親から受け継いだ山口の商店街の紳士服屋を
時価総額20兆超えという日本でもトップクラスの企業に成長させ、さらに現在進行形で成長を続けているというとんでもなさ。
読み終えた感想としては、
この成功は決して能力が秀でていた、とかではなく、
自分を信じる気持ちと、ゴールに向かって突き進む行動力。それを下支えする吸収力と素直さが全ての土台になっているなと感じた。
孫正義の本を読んだ時にも同じことを感じたが、これは正直書き手である杉本貴司氏の味なのかもしれない。
ただ、自分の限界を決めるのは自分だ、ということは受け取った。
自分はこうだから、と限界を決めてしまうのではなく、自分を信じてとにかく挑戦する。
失敗の方が多いかもしれない。
それでも成功はその先にしかないということなのかなと思った。
ビジネスとしては、物語化と意味付けの力がここまでユニクロが飛躍した一因なのかもしれないと思う。
自分もユニクロばっかり着ているが、自分を自分らしく引き立ててくれる感じがしている。
服が邪魔にならず、自分の輪郭がはっきりする。
思い返せば、数々のCM、広告などの洗練されたイメージから、私自身も刷り込みをされているのかもしれない。
ユニクロに選ばされている、唯一無二のブランディング力に完敗。
今後も好き好んでユニクロ着続けます。
勇気をくれた1冊でした。
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Posted by ブクログ
【ひとりの商人】の生き様に触れる。
反骨精神を持ち合わせつつ、かといって【利は川下(消費者)にあり】の姿勢を崩さない岡藤さん。
表紙からは少し愛嬌を感じ取れるかもしれないが、その人生には紆余曲折あった。(そのあたりは本編にて)
【商人は水であれ】と言う。
どういうことだろう?
お客さんの要望に合わせて水のようにどんな形にでも姿を変えてみせるのが商人のあるべき姿。
そのためには、普段の何気ない会話から察知しようと感覚を研ぎ澄ませる【マーケット・イン】
さらに、どこに付加価値を見いだし主導権を確保するかも重要だと説く。
会議が大嫌いで、元野球選手にちなんだ経営改革を実行する(本人は野球にさほど関心はなく、たまたま頭文字をつなげて【か(稼ぐ)・け(削る)・ふ(防ぐ)となった】)
ひとりの商人があきらめない姿が書かれた1冊なのである。 -
Posted by ブクログ
ユニクロの起源から現在に至るまでの歴史がわかった。
柳井さんは厳しい人なんだなぁと感じつつも世界一を目指すにはこのくらいの厳しさがないと無理なんだろうなと感じた。
世界一を本気で目指している人だからこそ厳しくできるのだと。
ユニクロは割と昔からある会社のイメージがあったので、いわゆる日経の会社なのかなと思ったが、外資系よりの超実力主義の会社でした。笑
そうでないと世界一の企業にならないんだなぁと実感。
失敗したら、成功して返して欲しいみたいな文化はいいなと思った。
ある社員が、野菜の事業をして大失敗した後、退職を柳井さんに告げた時に、お金を返してほしいと仕事を任せた話とかは面白いなぁと思いました。