杉本貴司のレビュー一覧
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ネタバレ・控えめに言って、かなり面白かった。個人的な年間ランキングで上位に来る。ミスミ三枝さんの会社改造とかと似た感じ。脚色を差し引いても、生の声が聞こえてくる。
・CA藤田さん、UNEXT宇野さんらの苦労話は、なんというか、底知れない感じがする。それがこの15年~20年くらいの話と考えると、その時代にインターネットにすでに触れてる自分との距離感を知り、変な臨場感がある。
・メルカリ山田さんの話まで入っており、比較的最近のテーマまで触れられていること、お恥ずかしながら、ヤフーサトカンさんなど、全然知らなかった。この辺のことに普段それほど興味がない一インターネットリーマンの自分みたいな人からすると、バ -
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インターネット老人会のメンバーとして、私も酒に酔うと「最近の若い奴らはブラクラを踏んだことがないからダメだ。インターネットっていうのはそういう危険な場所で”素人にはお薦めできなかった”もんだ」とか、「1枚のXX画像をダウソロードするのに当時は5分くらいかかった」と語ってしまう癖があったりなかったりするわけだが、本書はそんな老人会の方々を始め多くの人に読んでもらいたいノンフィクションである。
舞台は日本のネットビジネス。ライブドア、サイバーエージェント、ヤフー、NTTドコモのiモード、LINE、メルカリ、GMOインターネット、USENといった日本のネットビジネスを代表をする企業を対象に、日経電子 -
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孫正義の半生について起業家として書かれた本。日本一の成功者とも思われるが、実は本人も完璧な人格者と言うには程遠く、多くの困難、失敗があった。そんな中でも10人ほどの側近、ストリートファイターによって助けられた部分が大いにあった。一見様々な事業を展開していて何をしているのか分かりにくい部分もあるが、それはパラダイムシフトの頂点に立つ序章に過ぎないのだ。
何より孫正義は狂気じみたものを持つ人間だと感じた。彼は長期的視点に立ち、遠くを見据えているので目の前の結果云々で語るのでは足りないと思わされた。自分勝手な景色を見て自分以外の全てを手のひらで回す様はキングダムの大将軍のように感じた。武将の智 -
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孫正義は人物が面白い
現在進行系で好き、嫌いや経営評価が分かれる経営者も稀だろう。
評伝をかかせたら存命の中ではナンバーワンだろう。
従って時系列で書くだけでも形になるし、筆力がなくてもある程度形になる。
当然孫正義賛辞の書籍も多くなる。
本書は「同士的結合」を元にした孫正義を基軸にした群像劇
ということが一番の特徴である。
意志、決定は孫正義が行うが、実行、形にするのはストリートファイターと呼ばれる
幹部、社員である。
意思決定がむちゃぶりと思われる形で降りてきて、それを実行する姿は心を打つ。
ビジネス上の関係で20年ほど前、孫正義関係の評伝は一通り読んだがアップデートも多かった。
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ソフトバンクの孫正義の会社を興して以降の自伝。
557ページと分厚いが、ぐいぐい読める。
まるで漫画を読んでいるような感覚。
行動力、判断力が規格外で、ほとんどサラリーマン金太郎とか読んでる気分。
特に、企業するころ(アメリカから帰ってきて企業)が、わくわくする。
企業したての頃は、資本もないし、色々な協力者を見つけ、補助してもらう(孫さんのオヤジ殺しスキル)が大きくものをいう。
それは会社としての志。ビジョンがいかにしっかり、熱意をもっているか。が重要なのだろう。
大きなビジョンを共に目指すための連携である「同志的結合」が重要というのは、こんな動き方をする孫さんがいうからこそ説得力があ -
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・負けるシナリオを考えろ。そして相手より先にそれをやれ。これをやられたらヤバいというアイデアを徹底的に洗い出せ。
・ひとつのテクノロジーに依存する組織は永続しない。問題は、次に世界を変えるテクノロジーをどう見つけるかだ。そのためのしくみが投資を通じた群戦略
・迷った時ほど遠くを見ろ
・孫さんの発想の根底には、凌駕質に転嫁する、との考えがある
・この当時でいえば、ソフトウェアの流れの上流と下流の最大手を一気に独占してしまうことが、ソフトウェア流通のプラットフォーマーとなる最短経路だと考えた
・プラットフォームを握るためにまずは徹底した価格破壊をしかけ、ライバルを駆逐し、そこからじわりと価格を上げ -
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日経記者が孫正義についてまとめた。特に孫正義を支えた周りの人にも明かりを当てたことがこの本の特長でもある。
にこれまでに孫正義の伝記に類する書籍は数多く、本書の中のエピソードもすでに公になっているものも多い。
『孫正義の焦燥』(大西孝弘)、『あんぽん 孫正義伝』(佐野眞一)、『志高く 孫正義正伝』(井上篤夫)、『幻想曲 孫正義とソフトバンクの過去・今・未来』(児玉博)などである。
確かにそれらの本よりも参謀の存在に力点が置かれているようにも思う。青野氏、立石氏、宮川氏、藤原氏、宮内氏、榛葉氏、今井氏、後藤氏、藤原氏、といった面々の役割や引き込まれていった経緯などは詳しく書かれているところも -
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ネタバレ賛否両論あるかと思いますが、とても面白く読めました。
孫氏をずっと追いかけてきた新聞記者さんだからこその視点や、ソフトバンクグループの内情を、飽きることなく先へ先へと読みたくなる展開でした。
読みやすかった一因として、過去を語る時に社会現象や環境に1項を費やすほど背景を丁寧に説明しているので、当時のニュースなどを思い起こしながらストーリーを追うことができた点があると思います。
褒めどころは「自分の頭で考えたかどうか」子育てでも同じだと思います。
「執念」「高い志」……足下にも及びませんが、私も持ち続けていきたいと胸に刻みました。 -
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ネタバレ知られざる孫正義に溢れてる。超良本。
・今、一番うまくいってる事業は何だ?
→ヤフオクですかね。
→じゃ、ヤフオクはどんなことをやられたら崩壊するんだ?
→この考え方が素晴らしい!!
・ニケシュアローラ退任の真実
→孫正義が10年社長を続ける決意を固めニケシュに相談
→「やっぱり10年も待てない。」
→退任。喧嘩別れでは無かったと知って安心。
・信長は鉄砲のために火薬貿易のプラットフォームである堺を手に入れた
→孫正義は常にプラットフォームを手に入れる。ARMもその1つ。
・孫正義は何を発明したか?
→チップでもソフトでもハードでも無い。
300年成長し続けるかもしれない組織構造を作