あらすじ
日経記者による本格ノンフィクション!
孫正義と「同志たち」による、熱き冒険譚。
巨額買収。後継者との別れ。規制への挑戦。裏切り、内部分裂……
新聞では書ききれなかった「真実」がここにある!!
この男は奥が深い。
とても、深い。だから、面白い。
それだけでなく、孫に導かれるように集まった
名も知れぬ強者たちとのストーリーがまた、面白い。
これまでに光を当てられ続けてきた孫の物語は、
彼らの存在抜きには語れない。
──「はじめに」より
感情タグBEST3
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佐野眞一の『あんぽん』も名作だが、それよりもこちらは、孫正義を作り上げた周囲の人にスポットを当てた内容。今でも初期に恩を受けた人に対し恩を欠かさない。孫の事業家人生のきっかけを与えその後も陰に腸に孫を支え続けた佐々木正を筆頭に、10人を生涯の恩人と定めている。浄弘博光や藤原睦朗、清水洋三、工藤浩など。
本書を読んでいて気付くのは、孫正義の行動力もさる事ながら、同氏の圧倒的な自信、当たり前のように事を成し遂げる前提での対人的な物言いだ。口説きも命令も、売り込みも交渉も。そんな孫正義を本書では「スーパーマンではなく、異常なまでの執念を持つ」と表現するが、その通りだと思う。
孫正義は坂本龍馬に大きな影響を受け、坂本龍馬の書簡、それも大政奉還の時に後藤象二郎に捧げたもの(復元品)を保有している。それは幕末の志士が命をかけた、決意が溢れ出る内容だが、言われると孫正義の原点だという気もする。
自分を信じて動く。執念で成し遂げる。志は、普通の人が予想する更にデカい事を、恐らくは敢えて考える。明るく、人に深入りし、惚れ込んで、任せる。会いにいく。
「同士的結合」とは恩師ロケット佐々木の言葉。まさに、同士的結合を広げた歴史を本書は語る。孫正義はさぞかし嬉しいだろう。まるで歴史上の偉人伝みたいな一冊だからだ。読んでるこちらもエネルギーを与えられる。
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孫正義という希代の経営者を描いた作品だが、
彼に集う人のことも詳しく書かれた群像劇ともいえる。
物事に対する熱意、考え方、常人では考えられない行動などが赤裸々に語られており、面白かった。
志高く、孫正義が好きな言葉だというが、彼の考えが集約された一言だと思う。
作者には出版が2017年のことであり、それ以降のことも読んでみたい。
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孫正義の半生について起業家として書かれた本。日本一の成功者とも思われるが、実は本人も完璧な人格者と言うには程遠く、多くの困難、失敗があった。そんな中でも10人ほどの側近、ストリートファイターによって助けられた部分が大いにあった。一見様々な事業を展開していて何をしているのか分かりにくい部分もあるが、それはパラダイムシフトの頂点に立つ序章に過ぎないのだ。
何より孫正義は狂気じみたものを持つ人間だと感じた。彼は長期的視点に立ち、遠くを見据えているので目の前の結果云々で語るのでは足りないと思わされた。自分勝手な景色を見て自分以外の全てを手のひらで回す様はキングダムの大将軍のように感じた。武将の智武勇に例えるならば勇が凄まじい思った、わ
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非常に面白かった。ストーリーが豊富で、孫正義さんの半生が臨場感を持って伝わってきた。頭がいいのはもちろんだが、それ以上に何がなんでも成し遂げるという熱意で周りの人を動かしているのだと思う。本当に坂本龍馬を体現していると思う。
Posted by ブクログ
孫正義は人物が面白い
現在進行系で好き、嫌いや経営評価が分かれる経営者も稀だろう。
評伝をかかせたら存命の中ではナンバーワンだろう。
従って時系列で書くだけでも形になるし、筆力がなくてもある程度形になる。
当然孫正義賛辞の書籍も多くなる。
本書は「同士的結合」を元にした孫正義を基軸にした群像劇
ということが一番の特徴である。
意志、決定は孫正義が行うが、実行、形にするのはストリートファイターと呼ばれる
幹部、社員である。
意思決定がむちゃぶりと思われる形で降りてきて、それを実行する姿は心を打つ。
ビジネス上の関係で20年ほど前、孫正義関係の評伝は一通り読んだがアップデートも多かった。
アスキーの総裁天才 西和彦と神童 孫正義の軋轢は一昔前の主要トピックであったが、それさえも些末な事象として扱われる。孫正義の物語は高速の勢いで膨張している証拠であろう。
祖業のソフトウェア流通のソフトウィング問題が比較的大きく扱っているのが個人的には興味を引いた。
あまり西和彦側からの評伝が出てこないが、アスキー、マイクロソフト、ソフトバンクの関係性はIT業界で大きなキーファクターなのでどこかで見てみたい気がする。
いずれにしても、500ページ超でもまだ人物像の一面しか捉えられていない。WeWorkのIPO評価損、法人税未納の問題などネガティブな話題も出てきている。
10年後、20年後、この評伝の続きがどうなるか楽しみでもある。
個人的に興味を引いたのは以下の点。
・ペッパーに笑いの要素を入れるためかつてルパードマードックと買収を仕掛けたテレビ朝日のプロデューサを引き込む。
・プラットフォームを独占する。安価で独占し、独占した後は徐々に価格を引き上げる。
・携帯2年縛り割賦のアイデアはマツダーフォード藤原和彦のアイデア
・リーマンショック時に自社株買いをして上場廃止も考えた
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素晴らしい一冊。
自分のビジョンや夢に向かって尋常ではない熱量で動いている人。とてもカッコいい!
大学時代の物理的な勉強量では誰にも負けないというエピソード、などなど孫さんや坂本龍馬などに共通することは、寝る時間もないくらいに圧倒的な量をこなしていること。
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孫さんという人をベンチャー投資の成功者と捉える一方で、節操なしだという印象を今までずっと抱いていた。
よく知りもせず孫さんのことを悪く思っていた自分が恥ずかしい。
決して成功続きではなく、多くの失敗があっての今なんだということがよく分かった。
特にブロードバンド参入の時のエピソードは日本のIT環境を本当に良いものにしようと尽力していたことが伺えた。それだけに今のソフトバンクの料金体系は些か残念に思う。
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ソフトバンクの孫正義の会社を興して以降の自伝。
557ページと分厚いが、ぐいぐい読める。
まるで漫画を読んでいるような感覚。
行動力、判断力が規格外で、ほとんどサラリーマン金太郎とか読んでる気分。
特に、企業するころ(アメリカから帰ってきて企業)が、わくわくする。
企業したての頃は、資本もないし、色々な協力者を見つけ、補助してもらう(孫さんのオヤジ殺しスキル)が大きくものをいう。
それは会社としての志。ビジョンがいかにしっかり、熱意をもっているか。が重要なのだろう。
大きなビジョンを共に目指すための連携である「同志的結合」が重要というのは、こんな動き方をする孫さんがいうからこそ説得力があるんですね。
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300年続く企業を作り出すのに、様々なジャンルから参考になる研究・アイデアからヒントを得ている。これは多様性こそ、継続として生き残る武器である。
これは読書にもいえて、自分の殻や固定観念から抜け出すためには多様な書籍を読む習慣が必要。変化に対応でき、先を見越せる人間が生き残る。
ビジョンと目標にたどり着くまでとことん考える姿勢は自分には欠けているものだと実感する本となった。
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孫正義 300年王国への野望。杉本真司先生の著書。カリスマ経営者の孫正義さん。実業家や経営者として特別に有能であることはもちろんのこと、きっと人間性も素晴らしくて人を惹きつける人間的魅力があるからこそ、成功されてきたのでしょうね。そう思わされる一冊でした。
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・負けるシナリオを考えろ。そして相手より先にそれをやれ。これをやられたらヤバいというアイデアを徹底的に洗い出せ。
・ひとつのテクノロジーに依存する組織は永続しない。問題は、次に世界を変えるテクノロジーをどう見つけるかだ。そのためのしくみが投資を通じた群戦略
・迷った時ほど遠くを見ろ
・孫さんの発想の根底には、凌駕質に転嫁する、との考えがある
・この当時でいえば、ソフトウェアの流れの上流と下流の最大手を一気に独占してしまうことが、ソフトウェア流通のプラットフォーマーとなる最短経路だと考えた
・プラットフォームを握るためにまずは徹底した価格破壊をしかけ、ライバルを駆逐し、そこからじわりと価格を上げて果実を得る
・心の底からほめられると、子どもはその快感が忘れられずにどんどん努力していく
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孫正義という人間が何を考え、どんな未来を思い描いているのかを垣間見れる本。
これまでの数々のM&Aの背景にあったもの、そして、現在進行形での投資案件の背景にあるものも、本書の内容を踏まえると納得感がある。
同時に、ソフトバンクという企業とその中核を担う人々はどのような人物なのかも知ることができ、書籍全般を通してとても面白い。
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日経記者が孫正義についてまとめた。特に孫正義を支えた周りの人にも明かりを当てたことがこの本の特長でもある。
にこれまでに孫正義の伝記に類する書籍は数多く、本書の中のエピソードもすでに公になっているものも多い。
『孫正義の焦燥』(大西孝弘)、『あんぽん 孫正義伝』(佐野眞一)、『志高く 孫正義正伝』(井上篤夫)、『幻想曲 孫正義とソフトバンクの過去・今・未来』(児玉博)などである。
確かにそれらの本よりも参謀の存在に力点が置かれているようにも思う。青野氏、立石氏、宮川氏、藤原氏、宮内氏、榛葉氏、今井氏、後藤氏、藤原氏、といった面々の役割や引き込まれていった経緯などは詳しく書かれているところも多い。それでも孫さんの存在感が強く、霞んでしまうようなところもやはりある。逆に相当に大変だったのだろうなというのと、著者も言われるようにそれがソフトバンクの強みになっているというのも分かる。
「目の前の2~3年の小銭を稼ぐようなことに僕は興味がないんだ。10年後のや20年後に花を咲かせるものを、タネの段階で嗅ぎ分ける能力と、それに対してリスクを取りにいく覚悟が、僕は人より強いのだと思う」- 後の方の「覚悟」がより大事であるように思う。
「群戦略」というのが将来どういう形になるのだろう。
Posted by ブクログ
賛否両論あるかと思いますが、とても面白く読めました。
孫氏をずっと追いかけてきた新聞記者さんだからこその視点や、ソフトバンクグループの内情を、飽きることなく先へ先へと読みたくなる展開でした。
読みやすかった一因として、過去を語る時に社会現象や環境に1項を費やすほど背景を丁寧に説明しているので、当時のニュースなどを思い起こしながらストーリーを追うことができた点があると思います。
褒めどころは「自分の頭で考えたかどうか」子育てでも同じだと思います。
「執念」「高い志」……足下にも及びませんが、私も持ち続けていきたいと胸に刻みました。
Posted by ブクログ
孫さんの凄さが良くわかる本!
500ページを超える長い本だが、飽きない。
真似できないが、全てが志で繋がっていることが良くわかった。
お金もうけの達人のように思っていたが、そうではない、熱い心、人との繋がりを大切にするところなど、ハッとさせられた
Posted by ブクログ
知られざる孫正義に溢れてる。超良本。
・今、一番うまくいってる事業は何だ?
→ヤフオクですかね。
→じゃ、ヤフオクはどんなことをやられたら崩壊するんだ?
→この考え方が素晴らしい!!
・ニケシュアローラ退任の真実
→孫正義が10年社長を続ける決意を固めニケシュに相談
→「やっぱり10年も待てない。」
→退任。喧嘩別れでは無かったと知って安心。
・信長は鉄砲のために火薬貿易のプラットフォームである堺を手に入れた
→孫正義は常にプラットフォームを手に入れる。ARMもその1つ。
・孫正義は何を発明したか?
→チップでもソフトでもハードでも無い。
300年成長し続けるかもしれない組織構造を作った、発明した、こう言われたい。
→多様性確保がそのために必要であり、M&Aを続ける
・ヘッドハント
世の中を変える経営者は誰だ
→俺が世の中を変える。お前をやっと見つけたんだ。ウチのグループ800社をお前に預ける。俺は世界を変える。お前は俺の夢に乗れ、と言ってぐっとにらみを利かせてくる
→痺れるねぇ。
・シャープ佐々木がこっそりと孫正義を応援
→私が孫正義を保証します。私の退職金と自宅を担保に入れてもらって構いません。
→有名な話だがこっそりとは知らなかった。いいねぇ
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◯孫さんの発想の根底には量が質に転化する、との考えがある。(中略)まずは候補となるものをとことん挙げてから絞り込む。(140p)
◯自分たちが本当にすごいと思えることは何か。それを100%純粋に追求することが起業の原点なんだ(422p)
◯孫の志に共感した先達が陰に陽に協力してくれたからこそ、若い才能か開花したのだ。そして孫の志に共感する腕に覚えのあるストリートファイターたちが孫のもとに集うことで、この異形の企業集団が出来上がった。(555p)
★実績がなくても、僕と独占契約をしてくれと言う。財務諸表がなくても、1億円をプライムレートで貸してくれという。この男の考えには制約がない。
Posted by ブクログ
今現在進行中の300年王国プロジェクト
孫正義さんが「坂本龍馬」に感銘を受けて
繰り返し読んだという「竜馬がいく」を現代版に
アレンジしたかのような、痛快現代劇を読みました❗️
いやあ❗️面白い
Posted by ブクログ
日本を代表するカリスマ経営者、孫正義とその周囲を固める幹部たちについて記したビジネスドキュメンタリー。
学生時代までを省いており、かつ時系列順でないため、前知識がない人にはとっつきづらいかもしれない。孫文のような大ボラ吹きタイプの、スケールの大きさに魅了された。
Posted by ブクログ
「スーパーマンではなく、異常なまでの執着をもつ」
ただのスーパー経営者かと思っていたら、ひたすら泥臭く夢を追う人間だった。
わからないこと、不得手なことはちゃんとその道に長けた人を探し出して任せるというのがよい。
そして苦しい時によくしてもらった恩人たちへの感謝を忘れないというのがまたよい。
Posted by ブクログ
孫正義のこれまでの行動や考え方について述べられている。
プラットフォームをとること。
継続した組織にするには多様性を実現すること。
300年という大きな志を持つことが求心力につながっている。
Posted by ブクログ
ソフトバンク創業からの様子が書かれているということで、個人的にホークス球団とARMの買収の件が気になっておりましたので、かなりの分厚さですが読み終えました。
たんなるよいしょ本ではなく、事実として失敗であったり上手くいかなかった事もきちんと存在を記しています。
想像していた孫正義像やソフトバンク像とはまた違ったものがみえたというのが率直な感想です。
Posted by ブクログ
孫さんが唯一の後継者として指名していたインド人幹部との決別が印象的。インサイダー疑惑や業務プロセスの軽視など色々な要因があったにせよ、日本企業の排他性を感じた。
why→how→whatのhowのすごさ・シャープさを知りたくて読み始めた本だったけど、whyが情熱から生み出されてる孫さんの底知れなさが多方面から語られる本。
Posted by ブクログ
日経新聞の記者である著者が稀代の経営者であるソフトバンクの孫正義氏の企業家としての足跡と氏の野望について何年にも渡る取材を通して書いた渾身の一冊。
在日韓国人として生まれ、反骨心から企業家を夢見てアメリカへ渡り、そこから電子翻訳機を開発し、コンピューター、ネット、通信と様々な事業を行いその都度時代の先端を走り続ける同社にて類稀なる手腕を奮ってきた氏の足跡を辿ることができて大変勉強になり、刺激も受けました。
危機や転換点を迎える度に手を差し伸べてくれる存在がいたことや氏に仕えて共に闘った人の存在も本書で知ることができました。
また、ビルゲイツ氏やスティーブ・ジョブズ氏といった海外の著名人から柳井正氏や稲盛和夫氏といった国内の経営者などとのエピソードも興味深いものでした。
ロボットへの想いからニケシュアローラとの真実や稲盛氏との対立など紆余曲折を経ながら現在に至ることを強く感じました。
その中でも東日本大震災時に社長を退任する覚悟を決めていたことは驚きであり、それを柳井氏や他の方が必死に止めたエピソードは強く印象に残りました。
300年先まで見据えるその目には常人には見えない風景が広がっていることや尽きない野望がますます社会を変革させていくであろうとも感じました。
孫氏が今後どのようにして自身の功績を次代に継承していくのか、そして同社がどのような未来を描いていくのか読後楽しみになる一冊でした。
Posted by ブクログ
孫正義関連書籍の現時点の集大成のような本だ。よくぞここまで関係者へ食い込んで取材しているものだと感心する。
漫画の如き冗談みたいなタイトルだが、孫正義氏は至って真剣だ。そして本書で語られる孫正義氏の軌跡を辿ると強ち大法螺とはいえない気がしてしまうから不思議だ。
全体的に提灯記事感は否めないものの、「ストリートファイター」と称するどちらかというと敗者たちとの出会いと復活劇はそれこそワンピースのようだ。読んでいて飽きない。今まで語られる事のなかった新聞を賑わせた話題の舞台裏や、不屈の精神で既存勢力に挑む孫氏の姿は鬼気迫るものがあり、自身も鼓舞される思いに駆られる。
Posted by ブクログ
【感想】
本書は、はじめの方に書いてあった通り、「孫とその同志たちの波乱万丈の物語」の一文に尽きる。
今でこそ日本有数の大企業であるSOFTBANKが、どのようにして成長・拡大してきたのか?
たった1つ挙げるとすれば、それは孫正義の1番根幹のビジョンがブレていないことだろう。
トヨタが挑んだのが工業化社会の頂点なら、孫が挑むのは「人類史上最大のパラダイムシフト」というシンギュラリティー時代の頂点。
この「人類史上最大のパラダイムシフトを起こす」という根幹が揺ぎ無いからこそ、タフネスに仕事をし続けれるのだなと思った。
(勿論、この男のスペックやバイタリティもさることながら常人とはケタはずれにあるわけで、単純にそこだけを模倣しても孫正義には到底及ばないが・・・・)
正直なところ、よくも悪くも「SOFTBANKも社史」といった本だったので、何か為になったという本ではなかったかな。
途中からは娯楽として、また、経済小説のような感覚で読んでいた気がする。
自分も計画を立てないといけないなぁ。
【内容まとめ】
0.孫が19歳で描いた人生50カ年計画
20代で名乗りを挙げる。
30代で軍資金を貯める。
40代でひと勝負かける。
50代で事業を完成させる。
60代で次の世代に事業継承する。
1.IoT
Internet of Things「あらゆるモノがネットとつながること」
2.「ヤフオクはどんなことをやられたら崩壊するんだ?」
「ヤフオクが負けるシナリオですか?」
「それを考えろ。そして相手より先にそれをやれ。
これをやられたらヤバイ、というアイデアを徹底的に洗い出せ。
一つじゃなく、思いつく限り徹底にだ。
そして、先手を打て!」
3.同志的結合
孫はよく「同志的結合は金銭的結合より強い」と語る。
なぜみんな俺のもとを去っていくんだ?
同志的結合。それは、志を共にするということだ。
志を十分に共有出来なかったということ。
去られた方も十分な魅力や引力を持っていなかったということ。
反省を踏まえて、志を研ぎ澄ませて純粋なものにして、それに共有できる人たちを集めないといけない。
4.リーダーとして志をともにする仲間をどう引き付けるか。
孫は本田宗一郎とのやり取りを今でも鮮明に覚えている。
「もう、目をらんらんと輝かせて、本当に真剣に聞いてくれるんだよ。そして次々と本質的な質問が飛んでくるんだ。」
孫はその時の感動をこう表現する。
「あ、ホンダが伸びた理由はこれだ。あの人の飽くなき興味や探究心や、感動する心なんだよ。
だって、あんな姿を見せられたら誰だって『このオヤジを喜ばせたい』って思うじゃない。あの情念がホンダのエンジニア連中を熱くさせたんだよ。」
【引用】
孫正義 300年王国への野望
p5
孫正義とは、いったい何者なのか?
一代で売上高が10兆円に迫る巨大企業を築いた孫正義とは、果たしてどんな経営者なのか。
そして今、何を目指そうとしているのか。
孫とその同志たちの波乱万丈の物語を描きたい。
p32
・IoT
Internet of Things「あらゆるモノがネットとつながること」
スマホで天下を取ったアームは、来るべきIoTの時代でも半導体を支配するための戦略を練り始めていた。
孫正義はそこに目をつけ買収し、アームが築いた独特のビジネスモデルをそのままの形で伸ばそうとしているらしい。
p38
・Yahooで一番うまくいっている事業「ヤフオク」について
「ヤフオクはどんなことをやられたら崩壊するんだ?」
「えっ、ヤフオクが負けるシナリオですか?」
「そうだ。それを考えろ。そして相手より先にそれをやれ。これをやられたらヤバイ、というアイデアを徹底的に洗い出せ。一つじゃなく、思いつく限り徹底にだ。そして、先手を打て!」
p84
・300年続く企業を作るための条件は何だと思う?
これは間違いなく孫の「入社試験」だ。
だが、何故300年なのか?
全く想定外の質問に、しばらく考え込んだ三木は一言だけ答えた。
「それは、多様性です。」
全く異なる事業を手がける企業群が、時代の変遷に合わせて中核事業を入れ替えながら生き残っていく。
その多様性こそが、企業生態系のキーワードになると三木は考えていた。
p112
・理解されない戦略
最も孫が乗ってきたのは他でもなく、「群戦略」について聞いた時だった。
孫が言うには、300年も続くテクノロジーは存在しない。
だから一つのテクノロジーに依存する組織は永続しない。
問題は、次に世界を変えるテクノロジーをどう見つけるかだ。
そのための仕組が、投資を通じた群戦略というわけだ。
p222
・同志的結合
孫はよく「同志的結合は金銭的結合より強い」と語る。
派閥抗争が誰の目にも明らかになっていた大森時代、そして西が行なったソフトウイング事件で経験した「裏切り」。
なぜみんな俺のもとを去っていくんだ?
同志的結合。それは、志を共にするということだ。
「志を十分に共有出来ないったということです。去られた方も十分な魅力や引力を持っていなかったということだと思うんです。反省ですよ、その反省を踏まえて志を研ぎ澄ませて純粋なものにして共有できる人たちを集めないといけない。それが、僕が学んだことだな」
p234
・転んでもタダで起きないのがこの男だ。
p235
ヤフー。
アイルランドの作家、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」に出てくる謎の民族の名で、汚く毛深い野蛮な種族として描かれている。
他の民族からすると価値の分からない輝く石を巡ってケンカばかりしている。
無益な争いをやめることがない人間の暗黒面を風刺したものだ。
そんな、アウトサイダーの名を名乗るベンチャー企業だった。
p526
孫は本田宗一郎とのやり取りを今でも鮮明に覚えている。
「もう、目をらんらんと輝かせて、本当に真剣に聞いてくれるんだよ。そして次々と本質的な質問が飛んでくるんだ。」
孫はその時の感動をこう表現する。
「その時に思ったんだよ。あ、ホンダが伸びた理由はこれだなって。それは、あの人の飽くなき興味や探究心や、感動する心なんだよ。だって、あんな姿を見せられたら誰だって『このオヤジを喜ばせたい』って思うじゃない。あの情念がホンダのエンジニア連中を熱くさせたんだよ。」
リーダーとして志をともにする仲間をどう引き付けるか。
「賢いだけでは人は動かせない」という将としての心構えは、本田宗一郎との邂逅からも学んでいたのだ。
p537
・孫が19歳で描いた人生50カ年計画
トヨタが挑んだのが工業化社会の頂点なら、孫が挑むのは「人類史上最大のパラダイムシフト」というシンギュラリティー時代の頂点だ。
20代で名乗りを挙げる。
30代で軍資金を貯める。
40代でひと勝負かける。
50代で事業を完成させる。
60代で次の世代に事業継承する。
Posted by ブクログ
ニワトリ小屋といわれる泊まり込みの部屋があるらしい‥。その住人には絶対なりたくない!
300年続くことの何がいいのかが、いまいち理解しきれなかった‥。300年価値を生み出し続ける仕組みを作るってことかな?でも別に、個々の企業が栄枯盛衰すればよくって、特定の企業グループにまとめなくてもいいような気がするんだけど‥