師走トオルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
…これは面白い。
戦記モノ、英雄譚としてはゆらゆらに次ぐか並ぶクオリティだと思う。
文章力といいストーリーの展開といいキャラクターのバランスといい、全てにおいて自分のなかで高評価。
何より盛り上がる場面での心情描写が上手い。惹き込まれるものがある。
ただ文章表現がややカタい(漢字も多く、設定を理解するのに少しじっくり読まないといけない)。
この手の英雄譚系のお話にはその方が合ってると自分は思うので違和感は感じなかったが、その辺が苦手な人は注意。
作者買い決定の一冊。挿し絵も綺麗で好きな絵だし(というか最初、実は半分は絵で買った)、非常に満足のいく内容でした。 -
Posted by ブクログ
隣国との戦争、内乱、灰エルフ防衛戦と来て今回は他国への侵入展開。元々魔王復活が2年後と明言されているから、どうしたってクライマックスを感じさせる展開をこの時点で匂わせるのは無理だと判っちゃいるが、それでも対魔王戦がまだまだ先の話と思うと流石に色々と思わなくもない
それでも個々の戦闘・戦術シーンは面白いものばかりだから主な気持ちとしては「良いぞもっとやれ!」という気分になるのだけど
この作品って勿論戦記物ではあるんだけど、この巻を読むと婚姻要素もかなり重要な要素を占めているように思える
本作の物語はカレルとセシリアの婚姻が認められることから始まり、第2巻では結婚式に辿り着くために何度も死を体験し、第3巻では婚姻を部族統治の手段として用いるギルセリオンが登場した。そしてこの第4巻ではコルネリウスとヘンリエッテの婚姻がセッティングされたことから騒動が始まっていく。
本作はいずれ訪れる魔王との戦いに向けて国を纏め上げていく事に重きを置かれているが、それが戦争の勝利や同盟だけでなくこういった部分にも表れているのだろうね
そう考えると婚姻相手が居ないヴェッセルってどういう立ち位置なんだろう?と思わなくもないが。イエッタとかは流石に相手としては違うだろうし
今巻では重要人物ヘンリエッテを守護する人物としてノルベルトが登場する。流石に彼が第4の主人公になるというわけではないだろうけど、準主人公と言って差し支えないほどの活躍をしているね。偶然とはいえカレルやヴィッセルをして腹黒い参謀だと思わせる程の妙案を思いついたのだから
まあ、彼の本来の役割は実直に物事をこなすことであるようだし今後はカレルの下で有能な手駒として活躍することになるのかな?
そして今巻のメインとなるのはやはりヘンリエッテとコルネリウスだろうね
以前から意外な弱点として子供好きと知られていたコルネリウス。そして子供でありながら大望の影で後ろ暗い想いを抱くヘンリエッテ。こんな組み合わせが婚約を前提に揃ったらそりゃ面白い事態にならないわけがない
コルネリウスは亡き妹を思い出させるヘンリエッテを前にして余計なことを喋ってしまうし余計な優しさも見せてしまう
同様にヘンリエッテも子供を子供として扱いどんな我儘でも聞いてやろうというコルネリウスを前にして自分が隠していた本心を詳らかにせずに居られなくなる
コルネリウスはヘンリエッテに頼られる大人としての面を見せるようになり、ヘンリエッテはコルネリウスに大人に庇護される子供の面を見せるようになる
今のところの二人はどう見たって恋人や夫婦のようになんて見えないけれど、何年か経てばこの二人は良い組み合わせになるのではないかと、そう思えるような描写ばかりだったね
本作は毎回ラストをトンデモ発言で締めくくるのが恒例になってきているが今回もかなりのレベルの爆弾発言が。というか、あの発言だけでも次巻への期待が高まるのだけど、後書きでその期待感を更に助長させるような言及が…!
これは益々続きを読みたい欲求が高まっていきますよ? -
Posted by ブクログ
師走トオル先生最新作。
師走先生の「火の国、風の国物語」は自分の中で戦記ファンタジーモノとして最高峰に位置しているのも有って同先生による再びの戦記ファンタジー開幕は楽しみで仕方なかった。
本作の舞台設定は198年前に魔王が居たが英雄たちによって倒されある程度平和が保たれている世界。そして主人公のカレルは特にこれと言って特別な能力は持っているようではないようだけど、遥か昔に滅びた魔王についての知識は誰よりも持っている。
世界観や主人公の設定は突出したものは無いけれど本作で特徴的と言えるのは<アレンヘムの聖女>がもたらす予知夢とその発動条件。自分のが死ぬ未来を体験できるがそのためには<アレンヘムの聖女>であるセシリアと同衾しなければならない……。この部分だけ見ると発表レーベルがアダルト系だったら「そういう」展開は確実に起きそうだ(笑)
死の予知夢と魔王に関する豊富な知識。それを武器にカレルが活躍する展開は始まったばかりということも有ってか本人の戦闘能力の低さのせいか、まだまだ抑えめのようにも感じられる
むしろ、もう一人の主人公と言わんばかりに登場し、<魔王の左腕>を用いて人の心を読み策略を巡らせるヴェッセルと今後どのような絡み方をしていくのかが気になってしまう。
予知夢に従い<狂嗤の団>を率いるカレル、権謀術数を繰り広げるヴェッセル。「火の国、風の国物語」のあの二人を思い出せれる二人組が本格的に手を組み魔王相手に戦う展開は来るのだろうか?
ラストはカレルの衝撃発言で次巻へ。や、何かしら誤謬を含んだ表現なんだろうけど、ちょっと次巻でどのような波乱溢れる展開が巻き起こるのか、カレルのアイディアがどのように戦乱を収束させるのかが気になってしまう -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回扱われたゲームはLoL、ディビジョン、オーバーウォッチ。オーバーウォッチの名前は聞いたことは有ったけどどういうゲームかは全く知らなかったな。面白そうだし後でプレイ動画検索してみよう
最終巻はどのようなストーリーで何のゲームを紹介するのかと思いきや、このような展開になるとは思わなかったな。拍子抜けしてしまう感覚もあるけれど、大袈裟なクライマックスではなくいつも通りの延長線上に有った最後のゲームはある意味この作品らしいとも言える
高校三年生なんだからいつまでも部活の話ばかりというわけには行かず、進路についての話が出てくるのは当然。その悩みが最終巻に登場するのも当たり前。
これまでゲーム解説とプレイが中心だった本作で進路としてのゲーム業界についての解説が念入りに行われるても余計かもしれないけれど、このシリーズを最終巻まで読むような人なんてやはりゲーム好きが多いだろうから、最終巻のお題として良かったのかもしれない
天道や岸嶺は予想からそれ程外れていない道を選んだけど、杉鹿は意外な進路を選んだなー。その道を選んだ切っ掛けが岸嶺の言葉で他のメンバーよりも共にいた時間が長いなら恋仲になってもおかしくないだろうに、進展が全く無いってどういうことなんだ(笑)
それにしてもラストの展開は色々意外だった。岸嶺が活路を開き天道と杉鹿で絶対に勝てる状況を作り出したと思ったのに、それを出鱈目な方法で破った<宵闇の魔術師>は凄いな。あれがプロとアマチュアの違いということか
普通ならラストに勝つのは主人公だろうにそうしないし、JBGC決勝戦に進む描写もせずに終わった本作は確かに拍子抜けではあるんだけど、同時にゲームを本気で楽しんでいる人達の熱意も感じられてとても良かったように思う
最初の頃は一人での読書を最高の楽しみとしていた岸峰。そんな彼がゲームをプレイする中でラストの言葉を発するまでに変化したのは、やはり競い合う仲間たちが居たからこそ出来たものなんだろうな
本当にこのシリーズを読むと何かしらゲームを遊びたくなってしまうな。据え置き型ゲームから離れて何年も経つけど、久しぶりに何かプレイしてみようかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ東方Projectのコスプレというインパクトの有りすぎる表紙。みんなのゴルフ、ぷよぷよという一般知名度も高いであろうラインナップの中に同人ゲームの東方花映塚を混ぜ込む姿勢は嫌いじゃないです
中身は前回からの流れ通り合宿編。主人公の岸嶺は本来なら女子校しか参加できないはずの合宿に参加しているのだから、読者としてはそちら方面の描写が数多く盛り込まれているだろうと予想するのに、そんな描写は全く無いってどういうことです?3巻までお約束だった着替え覗きすら無いよ?
……よくよく思い起こせば4巻でも覗きって無かったな
今回は合宿でゲーム対決をしていただけということも有って、ストーリーは無いようなもの。
ただ、幾つかの点で岸嶺の成長は見られた。理事長の嫌がらせや祇方院の妨害があってもうだうだと悩みゲームに影響が出なようになっていたり、いつの間にか天道にも勝てるくらいにゲームの腕前が上がっていたり。学生のみで高い技量が要求されるようなゲームでなかったとはいえ、個人戦で優勝してしまうとは思わなかったな。岸嶺が個人戦で優勝するのはもっと先の話かと予想していたけど
そんな中、岸嶺が水着写真を持っていたことへの大胆すぎる言い訳が天道にどのような影響を与えるのか、非常に楽しみ