サン・テグジュペリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
有名な「星の王子さま」の新訳。
この作品ははじめて読んだ。
けれども、あまりピンとくるところがなかった。
少年少女はこの作品を読んでどう感じるのだろうか。
そういう部分がとっくに鈍麻してしまっている自分にはわからない。
私にとっては、サン=テグジュベリといえば、やはり「夜間飛行」や「人間の土地」のサン=テグジュベリだ。
たとえばこういう文章。
「リヴィエールには、自分が、長いあいだ、重い物体を差上げ続けてきたような気がする。いわば、休む間もなければ、果てる希望とてもないこれは努力なのだ。「僕は老いてきた……」行動自体のうちにかれが自分の糧を見いださないということは老いた証拠のように思わ -
Posted by ブクログ
もちろん、映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』を観たために再読しようと思って買い求めた本です。
王子の語るエピソードの1つひとつが何かの象徴のように感じられるし、また読者にとっては気付きを得るような内容になっています。
ただ、これがあまりにも、明示的で不条理だという印象を受けました。つまり、メッセージは直接的で分かりやすいのだけれど、ストーリーとして釈然としない。
そういう読み方は、あるいは王子に言わせると、忌むべきなにかに分類されてしまうのかもしれませんが。
決して、好きでない、ということはありません。挿絵も含めて、とても優しくて素敵な小説世界だと思います。けれども、この本で強調さ -
Posted by ブクログ
どんなおとなだって、最初はこどもだった(それを覚えているおとなは、ほとんどいないけれど)
なにしろおとなには、いつだって説明が必要なんだから。
「まっすぐに歩いても、そんなに遠くまでは行けないんだよ……」
でも残念ながら、ぼくには箱のなかのヒツジを見てとる力はない。きっと、少しばかりおとなたちに似てきたのかもしれない。ぼくも年をとったんだ。
こどもたち!みんな、バオバブには気をつけるんだよ!
「あのころ、ぼく、なんにもわかっていなかったんだなあ!お花が何をしてくれたかで判断するべきで、何をいったかなんてどうでもよかったのに。お花はぼくをいい香りでつつんでくれたし、明るくしてくれた。ぼ -