似鳥鶏のレビュー一覧
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葉山君シリーズ五作目。
葉山の通う市立高校で、「学校七不思議」になぞらえた事件が次々と校内で起きる。
例によって事件に巻き込まれた葉山と友人たちは共に捜査に乗り出すが、一向に解決の糸口は見えず、卒業生の伊神さんを頼るが、意外な真相が明らかになる―。
細かい事件がいくつかあり、ちょっと要素が多すぎるかなという気はするのですが、手堅くまとまってます。
第一作からの謎が解決されるという怒涛の集大成となった今作はシリーズ一区切りって感じですね。
日常ミステリだけでなく、発展途上な主人公の成長物語というところにも本シリーズの楽しみがあるわけですが、主人公以外の面々の成長も窺えて感慨深いです。
葉山君とミノは事件にも変に慣れちゃってしっかりしてきた気がするし、伊神さんも事件当事者や葉山君に対しての配慮を見せてくれるようになったし。
何より、葉山君がヒロインに対しての思いを今作ではっきりさせてくれたのが親戚の子が成長したような感じで嬉しかったです。
シリーズに区切りがついただけでこれで完結じゃないそうなので、次のステージが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
葉山の通う市立高校では文化祭の準備が大詰めを迎え、生徒達が準備に忙しく働いていたが、
ペンギンのような天使のイラストが描かれた貼り紙が学校中に貼られるという事件が起こる。
さらには化学準備室で何者かが劇物の棚を開けるという事件も起き、文化祭の開催まで危ぶまれるような騒ぎに発展していく。
葉山君シリーズ第四弾。
今回は葉山の視点が中心のAパートと、吹奏楽部のカナの視点のBパートに分かれてお話が進んでいきます。
このパート分けの理由は終盤で明かされるのですが、私は仕掛けられた企てに途中まで全く気付きませんでした・・・。
最後まで読むとすべての絵解きがぴたっと嵌って、納得できましたが。
ただ、犯人の動機や推理の精度には疑問が残りますねー。
リアリティに欠ける気がするし、本格ミステリかと思って読むと、肩すかしを食らいます。
脇キャラの伊神さんや柳瀬さんがいい味出してるし、キャラの会話が微笑ましくて好きなシリーズなのですが、ミステリとしても物語性としても、今一歩という印象です。 -
Posted by ブクログ
喫茶店で働く兄と、警察の仕事を辞めて働く弟と
そこに仕事を持ち込む、元弟の同僚。
連続短編で、元同僚が微妙な状態で
兄弟の生活を脅かす短編集。
最初の話で出てきた人が2話目に出てきたので
そういう受胎なのかと思ったら、違いました。
単に最後までの…複線?
すべて題名にお菓子の名前が。
解決して、最後のひと時、に入るまでに
それに対するうんちくが語られています。
お腹が空いている時は、読まないに限りますが。
最後の話は…ここまでくるのが、すべてにおいて
ちっちゃく複線でした、と言われても納得状態。
とはいえ、話自体は、そんな事だろう、という落ち。
この状態、確実に犯人そうとしか思いつきませんし。
そして弟の過去。
うん、それは許さなくていい。
あんたらはとっとと帰りたいから
自分じゃないからそういうんだ、と
責め返してやりたいですね。 -
Posted by ブクログ
市立高校美術部の葉山君が学校内の事件を解決する学園ミステリ連作集。
事件といっても、部室争奪のために開かずの部室に鉄道模型を運び込んだのは誰か?とか、シチューの調理実習中にジャガイモだけを誰にも気付かれないようにどうやって取り出したのか、など、日常の謎を集めた短編集なので、肩の力を抜いて気楽に楽しめました。
主人公が高校生なので舞台や題材がほとんど学校に限られているのですが、毎回よくこんな事件を思いつくなあ、と思うくらい学園もののいろんなバリエーションを見せてくれるので飽きないです。
そして、最後の短編「今日から彼氏」では葉山君にまさかの彼女ができて!?・・・というお話。
ほろ苦い恋愛譚を青虫が蝶になるという比喩にうまく重ね合わせているところが切なくて良い感じでした。
三野という脇キャラは、味があって実は一番厚みのあるキャラかもしれない・・・。
また三野が中心のお話が読みたいです。 -
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ネタバレラノベの日常ミステリー、となると手軽であっさり読みやすいのが身上。このシリーズは今のところその期待を裏切らないお手軽さとあっさり味が良。本作でも、この俺ですら「あぁ、あれ系のトリックな」「犯人は複数でしかも・・・」とか、ある程度まで謎が解けそうになるのがまた良。
主人公葉山君とヒロイン柳瀬さんの進展具合が青春していてこれまた良。俺みたいなおっさんでも、むしろふつうに高校生的な2人は応援したくなる。もう「おぉロミオ・・・」とか「来年再来年10年後の今月今夜・・・」なんかに代表される大袈裟な恋愛描写は消化不良を起こして胃もたれしてしまうのだ。この作品ぐらいの綺麗ごとな恋愛描写が口当たりも良くて読みやすい。 -
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市立高校美術部の葉山と文芸部の変人・伊神の活躍を描いた学園ミステリ連作集。
葉山君の小学校時代に起こった謎を描く「あの日の蜘蛛男」、初恋の人の無実を証明すべく葉山君が懸命に犯人捜しに取り組む「中村コンプレックス」、伊神さんの卒業式の日の出来事を描いた「卒業したらもういない」など、4編が収録されています。
ライトな語り口で謎も小粒なのでちょっと物足りないですが、気軽に読めるのでシリーズ化されてて嬉しいです。
伊神の家庭や過去の一端が明かされる「卒業したらもういない」が面白くて、読みごたえがありました。
葉山君の、この報われなさがいい!
章のあいだに挟まれた3つの断章や、たくさんの伏線が後篇(卒業編)でうまく回収されてるといいな。期待。