入門の位置づけとしてオススメ。
タイトルは好みではない(帯の文句も全然好みではない。)のですが、中身は真面目そうだったので読んでみました。
著者ご自身が、本の中で書いているが、この分野に入るキッカケが、
・大学ゼミにて、「ここは一発、センセーショナルな研究をぶちかまして、ゼミに嵐を巻き起こしてや
...続きを読むろう!」と思い、性風俗業界の研究をすることに。
↓
・「性産業の社会化」仮説をテーマにして事業を行ったら面白いのでは?
↓
・「漠然と「障害者・高齢者向け」の性サービスの構想」
とのことですので、そこを踏まえて読むと良いと思います。
つまり、強烈な個人的な体験が先立っているわけではないです。まず考え、実地調査、実践、という流れです。このため、この分野にあまりかかわりがなかった私でも、恐らく視点が近く、とっつきやすく読みやすかったと思います。
著者ご自身の体験・思い・考えを軸に話が展開されていきます。「なるほどね」と新鮮に思う点もあれば、ちょっとまだついていけないし腑に落ちない点もあります。(特に第3章以降。)
異論・反論を持たれる方もいらっしゃると思います。異論・反論を持つこの分野での方との対談や討論があれば、見てみたい!
性に関する内容の他に、警察や行政とのやりとりにおける苦労話や課題点、NPO設立・起業物語、認知度向上に向けての取り組み、といった部分も非常に面白かったです。
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・ベーシック・セックス社会 (著者オリジナルの単語?)
尊厳を持った人間として生きていくために必要な、最低限度の性の健康と権利が、全ての人に、当たり前に保障されている社会