坂爪真吾のレビュー一覧

  • セックスと超高齢社会 「老後の性」と向き合う

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    「高齢者」も「障がい者」も「普通の人」である。

    高齢者にだって性的欲求はある。
    ただ、生物学的に欲求が減少したり、性的な行為をすることが難しくなるだけ。

    それを理解している人はまだ少なく、だからこそ「高齢者」の性生活に支障をきたす場合が多い。

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    2017年08月07日
  • セックスと障害者

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    ホワイトハンズという障がい者への性的介助サービスを行う団体の代表である著者が、障がい者と性の問題について様々な角度から実態と問題点を書いた一冊。

    障がい者の性について、教育・犯罪・家族・マイノリティー・歴史・恋愛・結婚など様々な視点から書かれており、非常に勉強になりました。
    そのなかでも障がい者の子供の話は印象に残りました。
    また、性という人間において最もデリケートで、かつ誰もが持つものについて、障がい者において性とはどのように扱われてきたのか知ることができました。
    そして、障がい者の性の問題を解決するために著者が行うホワイトハンズをはじめとした様々な支援団体があることやその活動内容から実態

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    2017年07月10日
  • 性風俗のいびつな現場

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    妊婦・母乳専門店に地雷専門店、そして熟女専門店。
    この特殊な「専門店」。
    そういった需要があることにも驚いた。
    男性の欲望はあまりに単純で、細分化されすぎていてめまいがする。
    供給もまた同じようにあり、その供給者の多くが根深い問題を抱えている。

    性風俗、というと多くの人は蔑みの目を向けるだろう。
    男性ならば利用して医療がいまいが、単純に女性を貶めるような考えのもと、女性ならば女の価値を下げるものとして、従事者ならばデリヘルより、ソープより、私の方がまだまし、とランク付けを行う。
    しかしそんな単純な図式で性風俗は語れるのだろうか?
    ひっそりとあることをないことにして、見ないようにして、悪の巣窟

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    2017年02月15日
  • セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱(小学館101新書)

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    東大在学中に上野ゼミに所属し、そこで研究の方法や議論の仕方を学んだ著者が性風俗産業を研究したところから、誰もが安全に性サービスを受けられる「性の公共」を求めて障害者へのサービスを行う「ホワイトハンズ」を作り上げる中で我が国の問題点を掘り下げた本。

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    2016年12月17日
  • 性風俗のいびつな現場

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    ネタバレ

    対象となった性風俗従事者と我々の生活がそうとう離れているため、実感としてピンとこないところがある。
    でも、実際に性風俗店にいってみれば、相手のなかには、そのような辛い生活を強いられている人もいるだろう。
    風俗産業が福祉の最後の砦になっていることが社会悪として認めることも駆除すべきことでもない、中庸なアプローチが必要で、風俗業は仕事の多様性の1つとして認知され、もっと十分な支援が得られられるべきことであることがわかった。

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    2016年10月13日
  • 性風俗のいびつな現場

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    タイトルに興味を持ったので購入してみた。

    内容は、デリヘルを起業した障害者、妊婦。母乳専門店、激安店、地雷専門店、熟女専門店というデリヘルでもどちらかというと美人高級店とは対照的な立ち位置にある店舗の実態現場レポートと、そこに働く女性たちを救うには行政側の福祉との関わり合いが必要であるという筆者の考えをまとめたもの。

    いわゆる風俗業を「存在は悪であってなくすべきであり、そこで働く女性たちも業界から救い出す」という考えではなく、風俗は世の中から無くならない職業であり、是認はしないが容認し、働き続けることを前提に女性が精神的にも経時的にも自立するにはどうしたらよいかという問題に一定の解決策を提

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    2016年08月30日
  • セックスと障害者

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    これはやはり先生の専門に近いので意欲的でよみごたえがある。なるほどそうなっているのか、いろいろ難しいな、みたいな。

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    2020年06月15日
  • 性風俗のいびつな現場

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    性風俗のリアルを描き、その現状分析、問題・課題の抽出、さらに解決策の提案まで行うという意欲作。

    ・新しい視点の提供
    風俗は粋な文化、
    風俗は夜のライフワークバランスをとるためのツール、
    社会のグレーな部分を吸収してくれる社会的装置、
    風俗は貧乏な女性たちにとってこそ必要、
    支援としての性風俗、労働の場の提供

    ・妊娠、母乳専門の風俗
    妊娠前後の働き口のない女性たちの、稼ぎ場所になっている。しかし、実際はここではたらくことのできる女性たちが少ない。
    なぜって、倍率がめちゃ高い。店は10の応募に対し1,2まで絞り込む。美人でなければ売れないからだ。他にも、勤務態度が良くなければ困る。だから厳選す

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    2016年04月30日
  • 性風俗のいびつな現場

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    正直読む前は、単にいろんな風俗店の紹介本だろうと思っていたが、違った。風俗と福祉、社会をつなぐためにどうしたらいいのか著者の問題意識を感じされる本。
    最後のクイズの答えは何だろうか。
    おそらく〇〇〇の三文字ではないか。なぜなら若い女性だけではないからだ。

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    2016年04月24日
  • 性風俗のいびつな現場

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    読みたかった本。前半は確かに現場ルポの体裁をとっていますが、後半は12年の歳月を経た斬新な提言の書です。あらてめて、メディアによる偏見の産物や私的な思い込みに惑わされないようにしなければと思いました。

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    2016年04月22日
  • はじめての不倫学~「社会問題」として考える~

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    不倫を一種のウイルスにたとえて、それを予防し回避するための「ワクチン」や「処方箋」を提示することを試みる。

    「不倫は防げない」という現実から目を背けることなく、現実的に可能な解決を探っていく。
    結論としては、次善の策として、 婚外性交渉を社会的に条件付きで受容し、不倫によるリスクを低減させることを提案する。

    センシティヴな領域であり、皆が納得する結論を得るのは極めて困難と思われるが、考えるきっかけを与えることが本書の妙とも言える。

    人間である以上、「性」の問題からは逃れられない。
    その中で、いかに善く生きていくかを考えるヒントが盛り込まれた、「(真面目な)性の教科書」と言える。

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    2016年04月09日
  • はじめての不倫学~「社会問題」として考える~

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    私は坂爪さんが目をつけるテーマが結構好きなので、今回もふむふむと楽しく読み進めた。書いてある内容も興味深く、不倫というより「多様な愛の形」を紹介している書籍。不倫のあれこれに限らず、交際クラブやポリアモリー(複数愛者)など、守備範囲は広めなので、新書にしては300p弱と、ややボリュームは多かった。
    文字上は「不倫をしないための“ワクチン”を接種しよう」と書いてあるが、結局は「別に不倫そのものは悪じゃない」ということに展開していて、「不倫を防ぐためにこの本を読んでねー!」という広告的な建前にはちょっと無理があるように思った。

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    2016年04月06日
  • 性風俗のいびつな現場

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    丁寧に風俗の現場にあたり調査研究し、非常に上手い文章と構成力で描かれた良書。本書内にあるようにこれまで風俗は「ネタ」としてサブカル領域において、人々の好奇心を刺激するものとして扱われてきた傾向が強いが、本書は調査研究分析を行うだけでなくソーシャルワークと風俗を繋げる実践活動を行い、それを書いている。熟女専門風俗店における母親がいない30代若者の客のエピソードはなんともいえない気持ちになった。

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    2016年01月16日
  • はじめての不倫学~「社会問題」として考える~

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    不倫を学問としてとらえるこの本は、今の自分には現実的でないとしても、読み物としては手応えがあった。
    これこそ日常から一時的に離れる読書の醍醐味で、正月休みの時間の使い方としては、有意義であった。
    これからを生きる人間として、知っておいて損はない分野のことだと思う。

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    2016年01月03日
  • はじめての不倫学~「社会問題」として考える~

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    帯のイラストからあからさまに「狙ってる」感じを受け当初はスルーしようと思ったが、著者の経歴の「重度身体障害者向けの性的介助サービスを提供するNPO」については以前どこかで読んだことがあり、また個人的にも不倫の社会的コストへの対処の必要性を感ずる機会があったため、興味をそそられ購入。

    現在一般に受容されている一夫一婦制を相対化するだけなら別に目新しくもないが、その制度的・生物学的な矛盾の軽減策としての「ポジティヴ婚外セックス」を "the least worst option" として提示する視点が斬新。あくまで「軽減」策であって「解決」策ではないと断りながらも、「不倫ワ

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    2015年09月06日
  • 男子の貞操 ――僕らの性は、僕らが語る

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    ナソパでの新規開拓はタブーに触れることで得られる快楽であり、瞬間的な満足しかえられないものだと学びました

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    2015年04月21日
  • 男子の貞操 ――僕らの性は、僕らが語る

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    男子の貞操と銘打っているけれども男女関わらず読んで欲しい良書です。
    自分の性嗜好や性への思い込み、偏見を取り払って好きな人ときちんと対峙することがいかに大切で難しいか。
    誰かから与えられた情報ではなく、自分の体と心と向き合って、ひとりの人間として性愛に向き合う、とっても基本的だけど大事なことがたくさん書いてあります。

    個人的には性風俗やアダルトコンテンツに対する姿勢が「救い」となりました。
    このような声を挙げてくれる男性が増えてくれると嬉しいです。

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    2014年10月26日
  • セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱(小学館101新書)

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    不穏すぎるタイトルだが坂爪氏は性産業と国家に挑戦状をたたき付けた革命家といえる。
    卒論からして大胆だが水商売、ヘルパー等実地に体験してからの分析と次に移す行動が痛快である。
    坂爪氏は結婚に対しての考えも独特かつ正論で一読の価値はあると思う次第です。

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    2014年09月23日
  • 男子の貞操 ――僕らの性は、僕らが語る

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    ちょっとネットで話題になっていたので。
    論にちょっと無理があるような気がするが、男性の性を客観的に捉え論じている。
    AVや風俗は、性の記号化であり、記号消費には意味がないと。
    岡山の連れ去り事件の報道を見ていると、カレも記号化された性が犯行に導いたのかもと思う。
    あとがきにもあるが、「エロ」と「愛」という言葉を使わずに書かれている。
    そういうものに憧れる高校生とかには、ストレートに読めていいかな。

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    2014年07月22日
  • 男子の貞操 ――僕らの性は、僕らが語る

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    恋愛もセックスも、そこに至るまでに人間関係を積み重ねなければいけない、面倒くさくてコスト(時間もお金も)のかかるもの。
    職場や友人以上に濃い人間関係をつくりあげるんだから、その労力たるや。
    日本人男子がセクシャルデビューするまでの背景、問題点を過去の日本の風習なども引き合いに出しながら解説し、その処方箋として解決策が提案される。話題が広い分、広く浅くといった感もしなくもないけれど「男性向け性教科書の古典」を目指したという著者の意気込みが感じられたかも。
    本のタイトル「男子の貞操:僕らの性は、僕らが語る」は、サブタイトルの「僕らの性は、僕らが語る」のほうが、ターゲットとしている読者層に届きやすか

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    2014年07月06日