坂爪真吾のレビュー一覧

  • 性風俗サバイバル ――夜の世界の緊急事態

    Posted by ブクログ

    著者の文章というか、ロジックというか、端的に浅薄な概念操作が鼻につくのはいつものことで、それだけで個人的な評価は⭐️3以下確定なのだが、本書の現場レポートとしての希少性とタイムリーさを加味して評価した。9か月で24000件の相談は、まさに野戦病院。うち何件を弁護士+SWで対応したのかはわからないが、ただ圧巻である。しかし、ホワイトハンズ+ソーシャルワーカーズが風テラスなんだな。ますます近付きがたくなったな。

    0
    2021年04月30日
  • 「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症

    Posted by ブクログ

    Twitterで散見される「許せない」という強い感情。怒りを簡単にシェアすることができるようになった今、蔓延する怒りはどこから来るのかを知りたくて読んだ。
    女が許せない、男が許せない、LGBTが許せない、萌え絵が許せない…各章で挙げられた例の強さはなかなか。「許せない」という感情は、依存症であるという考察がされていて納得させられた。

    0
    2021年03月11日
  • パパ活の社会学~援助交際、愛人契約と何が違う?~

    Posted by ブクログ

    卑猥な内容かと思ったが、“人間関係を築く中で大切なことは何か”にフォーカスが当てられていたり、“パパ活なしには生活できない社会構造”に目を向けたりで結構よかった

    0
    2021年01月01日
  • 性風俗シングルマザー 地方都市における女性と子どもの貧困

    Posted by ブクログ

    20代前半の男性ですが、「社会背景を理解するため」「これから二極化が進む中で風俗業の女性たちは何を考えているのか」そういった側面を少しでも理解できればと本書を手に取りました。

    風俗に関わる女性は、やはり自分や周りを客観視できないことで様々な問題が起こっていると感じました。なぜ、その状況でそんなことをする?なぜ、そこで貯金ができないのか、、、本人自身の詰めの甘さも感じました。

    しかし、それの点だけを拾って「風俗に勤める女性は〜」「自己責任だ〜」と論じるのは発言者にとっては些か傲慢で見識の狭さを露呈させます。
    しかし、今日の日本では大多数がこういった論じ方をするでしょう。
    本書ではそこに関して

    0
    2020年12月21日
  • 「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症

    Posted by ブクログ

    Twitterでのジェンダー(女性差別や性自任、性的表現など)をテーマとしてたびたび起こる炎上。
    なぜ炎上は起こるのか。
    毎回、具体的な事件は異なるものの、議論の方向性がほとんど同じで、いつも平行線(というか誹謗中傷の殴り合いのような様相)になるのはなぜなのか。

    そして、誹謗中傷に気炎を上げるひとたちの「怒りのエネルギー」はどこからでてくるのか。

    フェミニズムと、それに反発するミソジニーなど、「自分こそが被害者だ」と訴えてタイムラインを賑わす方々の思想や、その歴史も解説されており、何が彼らの逆鱗に触れるのか、なぜ議論が噛み合わないのかもわかりやすく整理されています。
    ところどころ、卑近な例

    0
    2020年12月20日
  • 性風俗シングルマザー 地方都市における女性と子どもの貧困

    Posted by ブクログ

    自分の身勝手で無責任に子どもを産んでいるのにという怒りを覚えてしまう反面、そうした状況を作り出してしまっているのは女性だけでなく、男性にも大きな原因があること、そして社会全体で女性の貧困問題に向き合い取り組まなければ、こんごの経済成長や少子高齢化問題を解決できないと感じた。

    0
    2020年12月11日
  • 「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症

    Posted by ブクログ

    Minorityの声は取り上げられやすいしメッセージ性も強いが

    自分ではminorityと思ってない人たちは、そもそも声をあげないんだよなぁ
    と、ヘテロな日本人男子として思う

    炎上させ屋はリア充じゃないんやろなと思いながら読んでたらまさにそういう締めくくりだった

    0
    2020年10月11日
  • 性風俗シングルマザー 地方都市における女性と子どもの貧困

    Posted by ブクログ

    性風俗に関わるシングルマザーをテーマにしていたが、最終的には現代社会の「家族」や「働く」の課題やその課題を解決する方法(教育の問題点)に着目していた。

    本の内容に、現在の教育では会社員として必要なことしか教わらない。今後の将来を生きていくには従業員だけでなく自営業・起業に必要な知識を身に付ける教育も必要だとの内容があった。
    教育=会社員になるための知識止まりとの考え方、視点を持ったことがなかったので、ハッとさせられる考え方で面白かった。
    近年会社員であっても副業可能な会社も多く、多様な働き方があるので、社会を生き抜くには確かに現在の教育だけでは足りないこともあるのかもしれない。子ども達の将来

    0
    2020年10月03日
  • 性風俗のいびつな現場

    Posted by ブクログ

    熟女、地雷系風俗などは貧困女性のセーフティーネットとして機能しており、一度は福祉と繋がった経験のある女性が多いというのが興味深かった。(福祉に頼りたくない・福祉との繋がり方がわからない女性が多いイメージを持っていた)
    また、夜の職業から抜け出そうにも、昼職に転職するには少なくとも1か月は給与が支払われなくても生活できる貯金が必要だが、それを用意できない為抜け出せない女性が多くいる、というのは福祉制度を改善すべき点だと思った。(夜の職業だけに関わらず、1か月穴があくのは厳しい)

    0
    2020年09月01日
  • 性風俗のいびつな現場

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    興味本位で購入したが、論旨明快で、読みやすい。普段なじみのない特殊性風俗の実態もわかりやすかった。

    行政管理のない産業であるため、著者の個人取材の限界を感じる部分もあった。
    しかし、取材から導き出された、『性風俗は絶対になくならないと同時に、「否認の無効性」「沈黙の有害性」「公認の不可能性」という事実がある』、というのは的を射た観察結果で、社会は性風俗を容認し、きちんと向き合って社会をより良くする方法を考えましょう、というのは非常に現実的な解であるように感じた。

    第二章の母乳風俗で、どんなに嬢との関係が良くても、母乳が出なくなると3か月目には絶対男が来なくなる…というエピソードで、性癖って

    0
    2020年06月24日
  • 性風俗シングルマザー 地方都市における女性と子どもの貧困

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読み進めていると辛さを感じる一方で、取り上げられている方々の前向きさに驚かされる。もちろん、筆者が現場を回る中で聞き取った情報のうち、公開が可能だと思われるものだけをいれているのだろう。

    本書を読んでいて気づくのは、やはり貧困は連鎖するということだろう。本書に取り上げられている多くの例では、シングルマザーを選択する女性は、やはりシングルマザーの家庭で育っていると記されている。今回は「親」である女性たちに焦点を当てているため出てこないが、この親たちに育てられた子供達も、やはり多くが中卒で学歴を終えてしまい、同じような人生を歩まざるをえないのかもしれない。

    こういった問題を読むたびに、自分だっ

    0
    2020年03月15日
  • パパ活の社会学~援助交際、愛人契約と何が違う?~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・パパ活を行う際、最も重要なのは、自分か相手の立場だったらどう思うかを常に考える、という人間関係の最も基本的な作法だった
    ・相手に何ができるか考えろ
    ・自分がお金を払ってまでその相手に会いたいのかを見つめ直す。自分にとってその男性は大事な存在か
    ・交際クラブに登録する男性は、キャバクラや風俗のようなプロの女性を嫌い、一般女性に近い素人の女性を好む傾向にある
    ・パパ活をして幸せになれる人は、パパ活をしなくても幸せになれる人だけというジレンマ
    ・自分の課題と他人の課題を区別できない人は交際クラブをやらない方がいい。変えられるものと変えられないものを区別した上で、変えられるところにエネルギーを注力し

    0
    2020年02月16日
  • パパ活の社会学~援助交際、愛人契約と何が違う?~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    相手に何を与えられるか考えて向き合う

    パパ活は貧困女子のお小遣い稼ぎで一括りにできるものではなく、10歳以上も歳の差のある男性とのコミュニケーションスキルを持っていることや女性優位の関係を構築する能力が必要。

    男性側の心情も赤裸々に語られており、その心情についてよく知ることができる。割りきれるのもわかる気がする。


    どんな女の子がおじさんに好感が持てるのか参考になった。

    詐欺やいたづらなどの闇の部分については触れられていない。ただ、コミュニケーション能力の視点で拝読。

    0
    2020年01月19日
  • 「身体を売る彼女たち」の事情 ──自立と依存の性風俗

    Posted by ブクログ

    日本の最下層の人たちに焦点をあてた話。
    体を売ってでしか生活できない女性達の生々しい実生活というか。
    一度貧困になると抜け出すのは容易ではないと思った。

    0
    2019年10月14日
  • 未来のセックス年表 2019-2050年

    Posted by ブクログ

    日本人の性行動がどう変わるか。人口構成の変化(少子高齢化)と無縁ではいられない。

    パパ活、ジジ活はうなづける。

    0
    2019年05月06日
  • 未来のセックス年表 2019-2050年

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <目次>
    第1部 日本人の性 未来予測カレンダー
    第2部 テクノロジーを変えるセックスの未来

    <内容>
    第1部が数年刻みで、セックスを中心に未来予測。第2部が松原仁、藤井直敬との対談からなる。
    基本的に、セクサロイドやVRなどの技術により、男女がまぐわい合うことなくセックスが成立する、などの予測や、日本では遅れている夫婦別姓や同性婚などの法制化が遅ればせながら進むなど、書かれている。まあ、恐ろしいというか、恋愛や生身のセックスはどんどん退化していく様子が書かれ、それでも欲望としての性愛をどうしていくか、考えている人がいるのだなと感じた。

    0
    2019年04月02日
  • 「身体を売る彼女たち」の事情 ──自立と依存の性風俗

    Posted by ブクログ

    JKリフレ、デリヘルなど生産業が貧困女性の受け皿になってしまっている日本の社会問題を支援組織側から赤裸々にまとめた内容。重たいし、暗い話題。知っておくのは何かの役にたつかもしれない。この著者の本は見つけたら買ってしまう。

    0
    2019年01月01日
  • はじめての不倫学~「社会問題」として考える~

    Posted by ブクログ

    不倫の学問。
    メモしておきたいのは、
    ・性欲と性交欲は別物。そのため、不倫をしている人には「セルフプレジャー(マスターベーション)」では代替できない
    ・一夫一婦制は、ほかの制度に比べてうまくいっているだけで、人類にとって最適ではない。複数の人を好き(ポリアモリー(複数恋愛))になるのは生物として自然なのかも。
    ・「クーリッジ効果」:新しいメスとの性的パートナーとの出会いがあるとオスの性的欲求が回復する現象
    また、不倫がうまくいくのは自身の家族との関係が良好であることという矛盾が皮肉でした。。

    0
    2018年11月05日
  • 孤独とセックス

    Posted by ブクログ

    タイトルだけだと多分読まない本だが、新聞書評に惹かれて読んでみた。個人の体験だけでは社会学にはならないが、なかなか的を射た内容で興味深い論考だった。最後半(241頁)「孤独こそが、社会性を育む」を読むだけでもこの本の価値があると思う。著者とは一世代半ぐらい違うが、田舎の高校生の閉塞感がすごく共感できたし、椎名林檎のセカンドが出るまでは生きてみようかの件で、暗かった青春時代を少し思いだし恥ずかしくなった。

    0
    2018年01月30日
  • セックスと超高齢社会 「老後の性」と向き合う

    Posted by ブクログ

    考えてみるといつの間にか加齢しているわけだから、高齢者=性に関して達観しているは浅薄な考えといえる。パターンとして妻が痛くなったので夫婦生活は無しにしましょうでセックスレス化が多い気がする。
    本書で一番好きなのは作者のあとがき。ドラクエ風の作戦でいえば「ねんきんだいじに」とかではなく「じたばたしようぜ」という応援メッセージは心に響く。

    0
    2017年12月03日