坂爪真吾のレビュー一覧
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20代前半の男性ですが、「社会背景を理解するため」「これから二極化が進む中で風俗業の女性たちは何を考えているのか」そういった側面を少しでも理解できればと本書を手に取りました。
風俗に関わる女性は、やはり自分や周りを客観視できないことで様々な問題が起こっていると感じました。なぜ、その状況でそんなことをする?なぜ、そこで貯金ができないのか、、、本人自身の詰めの甘さも感じました。
しかし、それの点だけを拾って「風俗に勤める女性は〜」「自己責任だ〜」と論じるのは発言者にとっては些か傲慢で見識の狭さを露呈させます。
しかし、今日の日本では大多数がこういった論じ方をするでしょう。
本書ではそこに関して -
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Twitterでのジェンダー(女性差別や性自任、性的表現など)をテーマとしてたびたび起こる炎上。
なぜ炎上は起こるのか。
毎回、具体的な事件は異なるものの、議論の方向性がほとんど同じで、いつも平行線(というか誹謗中傷の殴り合いのような様相)になるのはなぜなのか。
そして、誹謗中傷に気炎を上げるひとたちの「怒りのエネルギー」はどこからでてくるのか。
フェミニズムと、それに反発するミソジニーなど、「自分こそが被害者だ」と訴えてタイムラインを賑わす方々の思想や、その歴史も解説されており、何が彼らの逆鱗に触れるのか、なぜ議論が噛み合わないのかもわかりやすく整理されています。
ところどころ、卑近な例 -
Posted by ブクログ
性風俗に関わるシングルマザーをテーマにしていたが、最終的には現代社会の「家族」や「働く」の課題やその課題を解決する方法(教育の問題点)に着目していた。
本の内容に、現在の教育では会社員として必要なことしか教わらない。今後の将来を生きていくには従業員だけでなく自営業・起業に必要な知識を身に付ける教育も必要だとの内容があった。
教育=会社員になるための知識止まりとの考え方、視点を持ったことがなかったので、ハッとさせられる考え方で面白かった。
近年会社員であっても副業可能な会社も多く、多様な働き方があるので、社会を生き抜くには確かに現在の教育だけでは足りないこともあるのかもしれない。子ども達の将来 -
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ネタバレ興味本位で購入したが、論旨明快で、読みやすい。普段なじみのない特殊性風俗の実態もわかりやすかった。
行政管理のない産業であるため、著者の個人取材の限界を感じる部分もあった。
しかし、取材から導き出された、『性風俗は絶対になくならないと同時に、「否認の無効性」「沈黙の有害性」「公認の不可能性」という事実がある』、というのは的を射た観察結果で、社会は性風俗を容認し、きちんと向き合って社会をより良くする方法を考えましょう、というのは非常に現実的な解であるように感じた。
第二章の母乳風俗で、どんなに嬢との関係が良くても、母乳が出なくなると3か月目には絶対男が来なくなる…というエピソードで、性癖って -
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ネタバレ読み進めていると辛さを感じる一方で、取り上げられている方々の前向きさに驚かされる。もちろん、筆者が現場を回る中で聞き取った情報のうち、公開が可能だと思われるものだけをいれているのだろう。
本書を読んでいて気づくのは、やはり貧困は連鎖するということだろう。本書に取り上げられている多くの例では、シングルマザーを選択する女性は、やはりシングルマザーの家庭で育っていると記されている。今回は「親」である女性たちに焦点を当てているため出てこないが、この親たちに育てられた子供達も、やはり多くが中卒で学歴を終えてしまい、同じような人生を歩まざるをえないのかもしれない。
こういった問題を読むたびに、自分だっ -
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ネタバレ・パパ活を行う際、最も重要なのは、自分か相手の立場だったらどう思うかを常に考える、という人間関係の最も基本的な作法だった
・相手に何ができるか考えろ
・自分がお金を払ってまでその相手に会いたいのかを見つめ直す。自分にとってその男性は大事な存在か
・交際クラブに登録する男性は、キャバクラや風俗のようなプロの女性を嫌い、一般女性に近い素人の女性を好む傾向にある
・パパ活をして幸せになれる人は、パパ活をしなくても幸せになれる人だけというジレンマ
・自分の課題と他人の課題を区別できない人は交際クラブをやらない方がいい。変えられるものと変えられないものを区別した上で、変えられるところにエネルギーを注力し -
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ネタバレ<目次>
第1部 日本人の性 未来予測カレンダー
第2部 テクノロジーを変えるセックスの未来
<内容>
第1部が数年刻みで、セックスを中心に未来予測。第2部が松原仁、藤井直敬との対談からなる。
基本的に、セクサロイドやVRなどの技術により、男女がまぐわい合うことなくセックスが成立する、などの予測や、日本では遅れている夫婦別姓や同性婚などの法制化が遅ればせながら進むなど、書かれている。まあ、恐ろしいというか、恋愛や生身のセックスはどんどん退化していく様子が書かれ、それでも欲望としての性愛をどうしていくか、考えている人がいるのだなと感じた。