佐原ミズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「願いを叶える」ということと、その代償の描き方が非常に興味深い。
作画の佐原ミズ先生に惹かれて購入。
色んな物語で「願い」と「その代償」について描かれていますが、この物語では何が「願い」なのか、「代償」は何なのか。
その辺が非常に繊細に描かれています。こうだ!と名言はされない。
確かに超自然的な現象ですし、どうしても主観によるところが大きいわけですから、本来「ふわっ」とした認識にしかならんはずなのですよねー。
そういう、「普通の人間が手に余る力を手に入れたらどうなるのか」という描写が面白いなぁと。
あと、主人公・希和のネガティブさが実にしっくりくるというか…(苦笑
ともあれ、とんでもな -
Posted by ブクログ
描いたものを具現化する能力を持つ夜さんと同居人の昏、そして主人公の晨が心を通わせていく物語。
相変わらず絵がすごく好み。2巻完結です。以前見かけて気になっていたのですが、いざ買おうと思ったら近くの本屋にはどこも置いてなくて、大型書店に寄った時に2冊とも買いました。おもしろいか分からなかったからとりあえず1巻だけにするか迷ったけど、入手しにくいものほど欲しくなる不思議。
結果的には買っておいて正解でした。宣伝文句にもありますが、あたたかいお話です。ほんわか癒しキャラの夜さんや、王道ツンデレの昏とのかけあいが楽しい。でも、だからこそこれから展開していくはずだったものを無理やりまとめた感 -
Posted by ブクログ
ネタバレお話的には恋がメインだけど、3人の友情がぐっと強くなってるのも見どころ。
市川君は本当にいい奴だと思うので、柚ちゃんとくっつかなくて良かったと思う。柚ちゃんは本当はいい子だとは思うけど、市川君は思い切り八つ当たりされるタイプだから、柚ちゃんみたいなタイプと付き合ったら振り回されて大変そう。
最後上手くまとまった感じに見えるけど、柚ちゃんカップルが幸せになるビジョンが見えないのが。
彼氏の方がたかり体質、浮気体質なのは事実だからそれこそDV受けながら「いいところもあるの」って我慢してしまうような人生が待ってそうで、何だか素直に応援できなかった。 -
Posted by ブクログ
どんなに理不尽でも関わっていたいと思う恋心が描かれた第3巻。
関わり合い方。自分の好きな人が居たとして、その人には自分の良いところやカッコイイところだけを見せたいですよね。ただ、それは相手によって不快な気持ちや戸惑いの気持ちを浮かび上がらせてしまうこともある。今回、市川は自分に対して自信がないものだからこそ柚の気持ちを理解し支える形を選びます。自分の中の好きを自分で否定せず、変わらずいることを続ける市川はとてもカッコ良かった。人との関わり合い方は千差万別、十人十色ですが自分を信じすぎず疑い過ぎずいたいです。
自分らしく選択しても悔しいものは悔しいもので市川くんの涙や最後の笑顔はなかな -
Posted by ブクログ
それぞれの孤独やトラウマを抱えた少年たちのフラメンコのお話。
自分には何の価値もないと思っていた主人公。でも、実は、彼の行動が昔であった少女や、フラメンコの先生である老婦人に、再出発の勇気を与えていることを知る。辛い人間関係に押しつぶされそうになっている、同じような仲間が、いつの間にか集まっていく。
4巻では主人公たちが、ほんの少し、少しずつ少しずつ、心を開き、自分の足で前に進もうとしている姿が見られて、なんだか嬉しい気持ちで読み終わりました。
フラメンコという題材を扱っているけれど、スポ根っぽいものではないのがこの物語のよいところかも。スポ根系も好きだけど、佐原さんの絵には優しい心の動