山口真美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ジュニア文庫であり青少年向けに書かれていたが、勉強になった。
驚いたのは、顔は正面から見ると向かって左側の印象が強いこと、男性的な顔と女性的な顔のどちらも時と場合により魅力差が出てしまうこと、同じ男性の顔でも女性に笑顔を向けられているのと不機嫌顔を向けられているのでは魅力が違うこと(つまり人の顔の魅力は顔の造形だけでなく、周りの人の表情にも左右されている)等…
自分は自分の顔が思春期は本当に好きじゃなかったが、大人になって働き始めてからは得をしていることが分かってきて、次第に好きになった。1番は面長はリーダーシップがあるように思われるからかもしれない。なるほど。 -
Posted by ブクログ
忘備録 人の顔の認知に人一倍優れた能力を保持する人をスーパーレコ区ナイザーと呼ぶ。
顔じゃないのに顔に見える、精神医学用語ではパレイドリア。シミュラクラ現象。顔を優先して見つけようとする脳の仕組みの問題。
つまり、幽霊は頭が描いたもの。
機械による顔の認識は、正面に限る。
人相学では、赤ちゃんのような太った顔は、オープンマインドで外交的、人に流されやすいという特徴がある、らしい。
順番に審査する審査形式では、得点が高くなることがある。それは、順番よりもその直前に誰が出たかがものをいう。高い評価は連続して出やすい。
ただしこれは、短い時間の観察しかできない場合は、評価が逆になるという結果もある。
アメリカでは、グループより一個人に魅力を感じる。
日本では、アイドルグループそのものに魅力を感じる。個人だけでなく、集団に魅力を感じる。
こういう傾向ってあるよなー。確かに、いろんな場面で。
? かわいいは日本文化特有の形態。
欧米や韓国も含めて、美しいは賛美であっても、かわいいは必ずしも賛美ではない形容。
日本では、儚きものを慈しむ心持ちが昔からあるので、未成熟を慈しむところが特徴なのかもしれない。
ぶさかわいい、きもかわいいなど、かわいいをつけると、和む。かわいいはほんの少しの甘えを許す、なごみの魔法の言葉。
形態的なかわいいは、人類の最大の特徴。
幼形化=ネオテニーを唱えるモンタギューは、人は幼形化の方向で進化したと主張する。
女性は、男性より毛深くなく皮膚が繊細、小型ということで幼形化している。
未成熟であることをかわいいと捉える本能があり、それが生き残りの戦略になっているということ 面白いっ
生存する上で、確実に素早く辞退を見抜かねばならない状況では、生物亜自動的に応答して行動する生まれつきの性質がある。
これは生得的開発機構と呼ばれる。
仕組みを触発する仕組みはリリーサーと呼ばれる。
例えば鳥の雛は距離が近くて高い位置からくる物体が口を開ける行動を引き起こす。
イトヨは、腹部の赤い色に反応する。
? 人にとってのリリーサーは子供の特徴をもつ、「かわいい顔」すなわちベビースキーマ。
リリーサーであるかわいいを見ると、内発的=自動的に保護したくなる欲求が生まれる
? 私たちはたくさんの顔を区別することができるが、その際自分のもつ基準をもとに判断している。
これはめっちゃなるほど。だから、子供は自分の基準から逸脱するひげの生えた人やおじいさんおばあさん、外国人が奇異に思える。
? 平均顔は馴染みがあるから好まれる。
? 美の基準である平均顔は、時代によって変わる。これまで見た顔でつくりあげられるから。
イケメンにこだわる昨今の風潮も、顔に厳しくなりすぎることも、メディアでふれることによっておこるのかも。
日本人にとってかわいいは馴染みやすい。
アジア人は幼形化している。
? 養育したい気持ちを喚起させるポイントに、ぎこちない動きがある。
あー…俺はこのぎこちなさに…ひかれるのか
かわいいは格下に使う言葉のはず、それを目上に使うのは矛盾があり、肯定的にとらえれば上下関係を無くす方向へのチャレンジ。
? ? かわいいは、保護すべき対象への反応。かわいいと発した時に、男社会的な上下関係が逆転するのではなく、女社会的な母子の関係が逆転する。下だったはずの人間が自分を見守っているという立場の逆転が起こる。かわいいのマジックはそこにある。かわいいは奥が深い。
うおー、確かに…。
扁桃体に損傷がある人は、笑った顔や怒った顔はわかっても、怖い顔がわからなかった。
扁桃体は強い恐怖の経験にさらされると損傷を受ける。
生まれつき扁桃体の活動が弱いウィリアムス症候群
怒りの表情は私、怒っています、を表現する。
? いきなり攻撃をしかけるのではなく、とりあえず怒りを表明して相手が降参すればそれでおしまい。
無駄な争いごとを起こさないため、表情を使う。
犬は表情を全身で表現する。
アメリカでは、スヌーピーの友達のライナスがもっている毛布は許されるが、できるだけ早い自立を促そうとするので日本式は問題とされることが多い。
? 恐ろしい体験は扁桃体の大きさをかえる。
大きな恐怖を体験すると扁桃体が過剰反応をする。それによって扁桃体そのものや記憶を司る海馬に影響を及ぼし、その要領が減少することになる。
性的虐待は視覚野に影響が。
言葉の暴力は聴覚野に影響が。
オキシトシンを顔認知の苦手な人に投与するとなぜか覚えやすくなる、ということもある。
? セロトニントランスポーターについては嘘が書いてある
素早く認識されるのは、笑顔と怒り顔
笑顔は見つけやすく記憶されやすい
笑顔そのものが社会的報酬になる。
魅力の高い顔もご褒美になる。
? 報酬系は前頭葉眼窩前頭皮質
? 知っている顔と知らない顔は、記憶の仕方が違う
知らない人は目立つところだけ覚える。服の色、メガネ、髪型…目につくわかりやすい特徴で覚える。簡単で単純なコストのかからない覚え方。
これ…まさに俺やん
知り合いの顔の覚え方はこの覚え方ではない。髪型を変えてもメガネを外しても同じ人であるとわからないと親しい人間関係は気づけない
俺はこれが無理ーーーー
? 親しい人は見た目にわかりやすい特徴ではなく、変わることのない顔の特徴で記憶する。それは顔を構成する目・はな・口・それぞれの形ではなく、その配置から記憶する。
写真から犯人の顔を探し出す人は、犯人の人となりを頭に思い描いて、その成果口や成り立ちまで身近にいる人物として想像し、対峙する。想像の中で熟知した知り合いになる。
特徴的な歩き方やすぐさは容易に頭に入る。
? 他人種の顔が記憶しにくい「人種効果」がある。
顔を区別する基準は、よく見る顔からなる。
若い人たちは、年寄りが覚えにくいし、年寄りは若い人たちが覚えにくい。
キメラ効果は、有名人や知人、慣れ親しんだ人にだけ生じる。
親しい人の顔の見方は特殊。それぞれの特徴ではなく、全体で見る。
視線を向けられた顔は覚えやすいが視線が外れていると記憶しにくい。
クレオパトラも目を大きくした。
顔を見る脳の部位だけがピンポイントに損傷を受けると、相貌失認となる。
相貌失認とは顔だけがわからなくなる症状。
親しい人の顔が全く区別できなることもある。
ここまでではない。
? 顔を見る時に働く脳の領域は、扁桃体と紡錘状回顔領域、上側頭溝
会社や学校なら認識できても人混みでは難しい人もいる。スーパーの店員や歯科医の受付嬢など、想定外の場所で別の格好をしている人にあうと特定するのが難しい。
人の見つけやすさには個人差がある。興味を持っているか注意しているかも大きい理由かもしれない。
? 顔認知がそれほど得意でないため、職場の位置や部署といった特定の文脈を手がかりにしてようやく相手が誰であるかを覚えている。職場の外に出るとこれらの文脈が無くなるため、あいてが誰が誰だかわからなくなる。
うん…俺だ。
? 生まれつき顔が覚えられない…発達性相貌失認
二千年頃から存在を認知されるように。
イギリスの大学の調査では二%から2.5%の割合で存在すると言われる。
ブラピ、オリバーサックス発達性相貌失認
目線を合わせられないことが、覚えられないことにつながることも。
顔と名前を覚えることは、人付き合いの基本の一歩
? 顔を覚える際には、脳の特殊な部位が活動する。この脳の活動は、情動が担っている。
感情に訴えて覚えることが大事。
なんでもいいから感情的なエピソードとともに覚えることがコツ。
人をめぐる様々な事象に興味がなければ、人は覚えられない。
人の瞳孔は気持ちに強く反応する
情動的に興味がある対象に瞳孔を開く
目は心のまど
人は白目と黒目のコントラストに敏感
黒目は黒くないと人間らしくない
目は特別な存在
相貌失認は遺伝する…か、そういえばうちの父親も。
表情は大切。表情が記憶に残る。
親しい人は、笑顔など特徴的表情でセットで覚えてないだろうか。
あ…俺は違う…かも…。
生まれつき目の見えない少年も、豊かな笑顔を見せる。表情はつまり学習するものでなく遺伝。
表情の文化差は奥深い。
東アジアと欧米人ではものの見方が違うことが心理学実験で明らかになっている。
欧米人は規則を重視するが東洋人は大雑把な雰囲気や形の違いで分ける。
-
Posted by ブクログ
発達障害についての概略本。
”発達障害”と言われるようなことが、脳のどういう部分・機能と関連して起きているのか、という観点で書いている一冊。
昔とは違い、論理的に心理を話せる時代になっているんだな、というのが個人的な印象。昔の心理学はともすれば「気の持ちよう」で、それをどう変えるか、みたいな記述が多かった印象がある。
今は、脳の活動領域含め、「どのような刺激が、脳のどういう場所で処理され、どういう行動になるのか?」が解明されつつあって、それが個性であったり、場合によってはなんらかの問題を生む、と説明できるらしい。そういう時代の変化を感じられた。
もっとも、読み手である自分の読み方も変わったな〜、とは思った。昔であれば、こういう本を読むと「どう役立てるか、どう自分と関係するか」という姿勢が強かったように感じる。
今だってそういう視点がないわけではないのですが…おそらくはいい意味で、一般化して話を理解できているようにも思う。
そのへんも含め…人の発達とか個性とか、難しいな〜、と改めて感じた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
自分は人の顔を覚えるのが割と得意な方。連れ合いは全然覚えられない方。その差著しく、常々不思議に思っていたのでこの本を見かけてその謎が解けるかと手に取ってみた次第。
結論から言えばあんまりその疑問の解決にはならなかったと思います。確かにみなさんのおっしゃるように、タイトルと中身がちょっとずれてますね。
そしてこのタイトルからすればおそらく、人の顔を覚えるのが苦手でどうにか覚えやすいすべはないかと思って手に取られる方が多いでしょうから、肩透かし感が結構あるかもしれません。
でも読み物としては面白かった。興味深い検証や解説がたくさんありました。
新書サイズも手に取りやすく、暇つぶしやちょっと変わった心理関連本として読むのによろしいかと思います。 -
Posted by ブクログ
思春期になれば必ず悩むことになる、自分の顔。
もっと鼻が高かったら、目が大きかったら.......鏡を見てため息をつく。
いつかはコンプレックスだらけの自分の顔に折り合いをつけていくものだが、私は未だに思春期のままなのか、自分の顔が好きではなくて、写真に写る事を出来る限り避けている。
各種免許証や写真はどれもこれもぎこちない顔をしている.......。
それなのに、自分に似ているはずの我が子の顔は世界一かわいいと思っているのだから随分矛盾しているものだ。
鏡の中の自分は実は自分の顔ではない。
イギリスのペレット教授の研究を見てみると(11頁)それがよくわかる。
どちらが女性らしくてどちらが男性らしいか?
実はこの顔はどちらも同じ顔で左右反転したもの。
この実験は私にとって吉報か、訃報か?
サッチャー錯視(62頁)も面白い。
有名な錯視なのだが、何度見ても違和感がない。
0歳の子供は違和感を感じるらしいが、いったいどんな風に見えているのだろう?
子供が見ている世界と私(大人)が見ている世界が違うなんて不思議でたまらない。
さて、インスタグラムなどでより綺麗に見える自撮りが流行って久しい。
が、私には自撮りをする人の気がしれない。
などと言っている私の方が実は自撮り大好きな人々よりも自意識が過剰なのはよく理解しているつもりだが、みんながっかりしないの?
私って、ブスだなあ、と。
就活の時にわざわざ銀座の写真館に行って、メイクもしてもらって気合を入れて写った.....はず。
さて出来栄えは?
......なんじゃこりゃあ!!!!
プロなんだろ、なんだよこの顔、でもこれが本物の私?とさらに落ち込んで足りない分を700円のスピード写真で撮る。
あれ?こっちの方が写りがいい。
友人や後輩にはそのスピード写真を勧めておいたのだが、違いはリラックス(112頁)にあったのだと思う。
195頁では「顔とは、人との関係の中にできあがる」とある。
元々の造作はそりゃあいい方がいい。
しかし時代によって「美人」は変わるし、どうせ自分は、と思っているよりは笑っていた方がいい。
色々な表情をしていたほうが、見ている側は楽しい。
そしてそんな人はとても魅力的な「いい顔」をしている。
かわいいは作れる、とどこかのCMで言っていたが本当にその通り。
「いい顔」の秘訣はそこにあるのだ。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
私たちの視覚は、生まれながらにある種の驚くべき能力をもつ一方で、眼や脳が発達し、見る経験を積むことでようやく、動きや空間、形、顔などをはっきり認識できるようになる。
本書は、赤ちゃんの視覚の発達を丹念に追うことで、脳のなかに視覚世界がつくり出される複雑きわまりないメカニズムを解明していく。
[ 目次 ]
第1章 主観世界に生きる私たち
第2章 この世界を見ているのは脳
第3章 「動き」をどう見ているか
第4章 「空間」は頭の中でつくられる
第5章 「形」を見るために必要なこと
第6章 「顔」だけは特別
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
【目的】:視覚と絵のなぞについて知りたい。
・大きさの恒常性。距離を変えても同じ大きさと判断する。
・見たいところだけを選択的に見ている。
・見やすい視点で見せるのが上手い絵
・人は顔の情報にこだわる。ポイントは目鼻口の配置。
・世界は視覚情報を脳が再構成している。
・脳は美しい形を見ようとする。
・プロトタイプに当てはめて対象を認識する。
#ありのままを見ているつもりでも、人により見えている世界が違うこと、認知が世界を生み出していることが分かった。
#タイトルと表紙の絵に興味を持って読んでみたが、正面を向いた鳥とは、脳がつくりあげた鳥らしいイメージのことで、写実の絵では何が描かれているのか分からないということだろう。
-
Posted by ブクログ
タイトルはあんまり内容に関係ない。赤ん坊の顔認識から、人にとって顔とは何かみたいな話があって、まあ文化的話とかいろいろあって。
うーん。
なんで気持ち悪いのかな、読後感。
何となく、「見た目」を素地と化粧とかファッションとか切り分けてるところもあったり、言ってることが都合よくピックアップみたいに感じたからか。
で、て感じ。
第一印象だけで決めるのは危険てのは別に、顔だけじゃなくて、学問じゃなくて、過去人の知恵としてずーっと当たり前だし、なんていうんだろう。
大きなお世話。
見た目で損得は当然あるし、それだけではないのは当たり前のことで、それで損得を判断する奴にも損得が降ってくるのは自業自得だし、美醜現実受け入れた上で、それだけじゃないよねと言うのは、当たり前と言うのも当たり前みたいな話だと思う。
アンコンシャスバイアスとか、だから何、って言うこと放り込んでくるところが気持ち悪いのかな。
当たり前のことに新しい概念みたいな言葉放り込んでくる風潮、本当に嫌。
ルッキズムは思想であって、科学ではない。当たり前ではないのかね。