【感想・ネタバレ】こころと身体の心理学のレビュー

あらすじ

SNSやバーチャルリアリティが普及し,身体の捉え方は多用化している.一方でリアルな痛みは自分の存在を実感させ,他者の痛みにも気づかせてくれる.金縛り,絶対音感,文字に色や形に味を感じる共感覚,全盲者がつくりあげる空間世界――様々な事例をもとに第一線の科学者が自身の病とも向き合って解説した,今を生きるための身体論.

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Posted by ブクログ

自分の体験(瞑想合宿、顔面神経症、がんなど)をもとに、こころと身体の関係を、丁寧にわかりやすく、そしてときにはするどく、そして、すこぶる面白く語られているため、読み進めれば進めるほど、引き込まれていきます。心理学ってどんな学問だろうと知りたい高校生などには、とくにおすすめです。

#マインドワンダリング 
#デフォルトモードネットワーク
#マイクロスリープ

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

エッセイ風。心と身体をめぐるトピックス――夢、明晰夢、金縛り、体外離脱、感覚遮断、臨死体験、逆さめがね、半側空間無視、幻肢、ボディイメージ、共感覚、絶対音感、痛み、痛みと共感、身体拡張、VR、瞑想、感情と身体―を軽妙な語り口で解説する。
特徴的なのは、明晰夢、金縛り、体外離脱、離人症、成長痛、がん治療など、自分の体験エピソードも入れ込んでいる点。さらには、自分が顔面麻痺になった時のことや10日間の瞑想合宿で体験したことも書いてある。
そういえば、近著には、自分がどう変わるか、まわりがどう反応するかを知りたくて、思い切って金髪にしてみたとあった。心と身体について自ら実験もしている。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

書店で見かけて、あまり内容も見ずになぜか購入した一冊。ジュニア向けということもあり、思春期の心の保ち方的なほっとするような内容かと思っていたが、科学的にこころと身体の研究をされている著者の考えが載せられていて面白い読み物だった。自分が小中学生じゃとても読み切れなかった。

自分自身を思い出すと幼少期はこわいものだらけで、あんまり心も丈夫じゃなかったと思う。部活を始めてから悩む暇もなく練習して遊んで、日常的に心が不安定ということはなくなって。それでも自分も「頭で考えすぎると動けなくなる」タイプなので一瞬が勝負のスポーツは正直向いていないと思うことがよくあった。さらに、試験もうまくいかなかったりするとなにしてもダメだと凹むことが山ほどあった。小さいころ一時期、疲れると目が魚眼?のようにすべてが小さく見えるときがあって、親に言っても伝わらず、すごくイライラしたこともこの本を読んで思い出した。
そういう思春期の精神的・身体的な痛みも今思えば必要だったというか、今の自分のある程度納得できる考えにたどりつけた一因だとは思う。でも、なんでヒトだけこんなに悩まなくてはいけないのかともよく思う。

著者はおそらくもっと生きづらさを感じながら、生活・勉強してここまでの洞察にたどりついているんだなと読んでいて感じた。著者の主観的な感想はやや多めだが、自分だったらこんな内省にはキリがないので避けたくなってしまう。学者ってすごい。

あと、個人的に興味を持ったのは盲目の方のみる夢。視覚以外の間隔で生きていると夢にまで影響することは、想像は容易だけど考えたことがなかった。色をイメージで知覚するってどういう感覚なんだろうか。
DMN(デフォルトモードネットワーク)も気になった。自分の経験として、なんとなく考え事をずっとしている(考えることを考える状態になる)せいで行動が遅れることが多くて、反対に家事とか一回無心でやれる作業を挟むと、本来やりたかったことに集中できたりするような気がしている。ずっと頭が回転していることはメリットっぽいが、デメリットも感じていたので、正体をつかめたような気になれてよかった。意図してコントロールしたい。

さらっとでてきたけど「動く猫、動かない猫」の実験とか心理学系のテストはやっぱりやや非人道的だなと思った。そのうちコンプラで何にもできなくなってしまうのでは。。ルース・ベネティクト「菊と刀」も日本人論を語る上ではよく引用されている。原著(もちろん訳本)も読んでみたい。

あと最後、最近は多様性の認めすぎも気になる。「みんな違ってみんな良い」のはもちろん素敵だけど理由を持つべきと思う。"ふつう"にこだわる必要は全くないけど、何ごとも多数派がいることは事実なので。
こういう話になると伊藤計劃のハーモニーの世界を思い出す。保護されすぎは人がおかしくなる。

やたら長く書いたが、内容はともかくこれまで避けてきた考え事に触れられた感じがした。せっかく人に生まれたので、鬱にならない程度に考え事をしたい。

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2023年07月25日

Posted by ブクログ

とても面白い本です。

霊的世界は、現象としてそこに存在しているのではなく、人間の脳内の動きで作られたものであると認識できました。

以前、幽体離脱がらみの本を読んだことがありますが、感情に訴えるような表現が多く、ハマることができませんでした。この本を読んで、脳の現象であるとわかり、疑問が晴れました。明晰夢をハンドリングしているのが前頭前野だと知りました。
近年、毎日編み物をして、前頭前野を刺激していたのですが、明晰夢を見たことにつながっていたのかもしれません。

毎日夢を見ることは良くないことだと思っていたのですが、実は体から無駄な情報を省く健康的な行為だそうです。

つい視覚ばかりで物を考えがちなのですが、空間や質感の認識は目ではなく脳でなされているので、今後も脳の仕組みについて勉強したいなあと、本を読んで思いました。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

生きづらいなと感じたときに、身体や感覚の捉え方について知ったり意識を向けてみるのもいいよ、と言ってくれている本なので、マインドフルネスに興味を持っている人はとっつきやすいと思います。
金縛りや共感覚など不思議な現象をテーマに身体とこころの関係が語られていくので、飽きることなく最後まで読み進められました。
また、第一章を中心に心理学で扱う対象をわかりやすく説明しているので、心理学に興味を持っている、進学を検討している方は参考になると思います。

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2021年01月31日

Posted by ブクログ

身体の感覚とボディイメージと感覚のコントロールの話。

思春期は感覚が鋭いから反抗的になるらしい。わかっていたら温かい目でみれるかな。
ボディイメージが摂食障害に向かうこともあればヤマンバメイクに向かうこともある。女性は見られる対象だから、自分の価値を上げるためか、価値を隠すためか。最近の未婚問題も選ばれる対象になるのを拒んでいるからなのかなと想いを馳せてみた。今後結婚は、恋愛強者だけがする嗜好品みたいな位置付けになるのかな。

文章中に何度か日本人の同質性について触れていて、窮屈に感じたら世界を見ろとあります。確かにそうなのですが、日本からは排除されるしかないのかな。日本に住んでるのに。

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2024年11月28日

Posted by ブクログ

4p面白かった
金縛りは解明されていて生理的現象
いきなり深い睡眠に入る時に起こる現象
体外離脱経験したことある!
ふわふわしてたなー恐怖はなかったけど高校の時によく夢で感じてた
脳が関係しているらしい
191p
笑うから楽しい
そうだと思うとりま笑顔大事
研究ってすごいいろんなことが判明する

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

風景が上下反転する逆さ眼鏡をかけると、当初はまともに立てないが、慣れることで普通に生活できるようになる。そういった体と認知(こころ・脳)の仕組みを説明する本。
1章・3章は面白い。思春期は扁桃体がとくに活動し不安・恐怖が強く刺激されるなど知らないことだった。

しかし、著者が「と思います」「ではないでしょうか」で文末を結ぶ個人の感想の割合が激増する後半になるとただの個人の感想の羅列になっていく。
とくに4章のネット社会での人とのかかわり合いは思いついたことを書いているだけで、そこに実験や深い考察が全く見て取れない。ただ年寄が自分の知らないコミュニケーション方法に戸惑っているだけである。

研究の紹介は良いが、個人の感想の部分がひどくつまらない。
読むなら1章~3章だけをおすすめします。

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2023年04月14日

Posted by ブクログ

身体とこころの関係を心理学や脳科学などから説明した本。
思春期だからこその身体感覚の欠如の話もあるけれど、今の時代だからこそ、バーチャルの世界とつながることと、バーチャルがリアルに感じる感覚についても触れている。

身体と心は別のものという考えから、いま身体をどのように使っていくのか、意識的に考える時代にもなっているんだなぁと思う。

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2022年02月26日

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