あらすじ
発達障害――自閉症、ADHD、ディスレクシア、ウィリアムズ症候群、アスペルガー症候群などを感覚の特性としてとらえることで新しい治療と対応の可能性が見えてくる!
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Posted by ブクログ
心理学の教授が書いた発達障害の本ということで興味があり手に取った。あとがきに書いてあったが、筆者もこれまで自身の社会性について悩んでおり、この本を書くにあたってその問題に直面し苦悩したという。そのためか、なるべく公平に記するように意識しているように感じられる。全体的に事実の羅列が多く、実験を元に得られた事実を学術的に記載しておりややとっつきずらい。
Posted by ブクログ
発達障害についての概略本。
”発達障害”と言われるようなことが、脳のどういう部分・機能と関連して起きているのか、という観点で書いている一冊。
昔とは違い、論理的に心理を話せる時代になっているんだな、というのが個人的な印象。昔の心理学はともすれば「気の持ちよう」で、それをどう変えるか、みたいな記述が多かった印象がある。
今は、脳の活動領域含め、「どのような刺激が、脳のどういう場所で処理され、どういう行動になるのか?」が解明されつつあって、それが個性であったり、場合によってはなんらかの問題を生む、と説明できるらしい。そういう時代の変化を感じられた。
もっとも、読み手である自分の読み方も変わったな〜、とは思った。昔であれば、こういう本を読むと「どう役立てるか、どう自分と関係するか」という姿勢が強かったように感じる。
今だってそういう視点がないわけではないのですが…おそらくはいい意味で、一般化して話を理解できているようにも思う。
そのへんも含め…人の発達とか個性とか、難しいな〜、と改めて感じた一冊でした。
Posted by ブクログ
よくある発達障害の関連本と違って、脳科学の発達に関する実験から、発達障害の脳が健常者とどう違っているかや、
更に乳幼児期にどういう違いとして現れるのかまでが書かれている一冊。
新しい切り口なので、興味深いだけでなく、当事者や周りの人にも、新しいヒントになる本だと思う。
もっとこのような脳科学的な研究が(できれば治療法になるくらいに)もっと進んでほしいと思う。
Posted by ブクログ
発達障害を脳の解剖学的研究から解説。
「自閉症は超男性がもつ特徴だとする説はアスペルガーが示した古典的考え」ホルモンシャワー説。完全に否定されているわけではないのか。
Posted by ブクログ
サイエンス好きな文系なので読売書評で興味持った。Xメンではないが、発達障害と言っていいのかさえ思い直してしまう。視聴覚機能や想像力が優れすぎてたり、発達障害の人がどんな世界で混乱に陥ってるのかが理解できる。一緒に暮らしていく人たちのことを少しでも知ることは大切だと思う。
Posted by ブクログ
”個々の違いを余裕をもって受け入れられる社会ができたら”最終的にはこれかな。「変わってるな、あいつ」がいまは発達障害?脳など科学的に解明され、障害や病気としてとらえてしまう。そして、レッテルをはり悪ければ排除してしまう…そんな傾向がなきにしもあらずかな?私自身も…
Posted by ブクログ
赤ちゃんや顔のことを研究している著者による本。赤ちゃんや自閉症の人がどのように世界を捉えているのか、といったことはよく分かったが、発達障害の人に日常的に接しているわけではないだけに、自分の知りたかったこととは違っていた。面白かったけども。
Posted by ブクログ
発達障害、具体的には自閉症スペクトラム、ADHD、LDの特性が起こるメカニズムを、
脳科学、特に視覚の発達を軸に解釈した論である、という解釈をした本だ。
と、いう言い方をしたのも、乳児期の視覚の得手不得手が発達障害の原因だ、という論は、果たしてそうなのだろうか?という素人ながらの疑問を持ったわけで。
原因ではなくて、その裏に潜む原因があって、その結果の表出の一つに過ぎないのではないか、と、思った次第。
しかし、発達障害の特性と脳みその部分的な得手不得手の関連付けというのは、関心を誘われるところではある。
わたしのあの苦手な部分は、脳みそのこの辺によることなのか。
ってことが分かったところで、脳みそを叩いたり揉んだりしごいたりできるわけではないのだけれど、単純に興味深い。
放射線や重量子線とは真逆の事象を起こすことができて、特定の部分の細胞を増やしたり、特定の機関の働きを賦活化することが出来たら、ハッタツも改善出来たり、アトピーが治ったり、免疫機構で対応できるたいていの病気は治ったりするのかしら。
わからんけど。
発達界隈の人々が生きやすくなるヒント、的なものは特にないような気がするのでそれを期待して読むのは無しですが、40億年の生物史の結果つくられた摩訶不思議なメカニズムの一つが、手のひらで包むことが出来る頭蓋骨の中で繰り広げられている、ということに思いを巡らさせてくれる一冊でございました。
ぎゃふん。