山口真美のレビュー一覧

  • こころと身体の心理学

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    自分の体験(瞑想合宿、顔面神経症、がんなど)をもとに、こころと身体の関係を、丁寧にわかりやすく、そしてときにはするどく、そして、すこぶる面白く語られているため、読み進めれば進めるほど、引き込まれていきます。心理学ってどんな学問だろうと知りたい高校生などには、とくにおすすめです。

    #マインドワンダリング 
    #デフォルトモードネットワーク
    #マイクロスリープ

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    2025年11月01日
  • こころと身体の心理学

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    エッセイ風。心と身体をめぐるトピックス――夢、明晰夢、金縛り、体外離脱、感覚遮断、臨死体験、逆さめがね、半側空間無視、幻肢、ボディイメージ、共感覚、絶対音感、痛み、痛みと共感、身体拡張、VR、瞑想、感情と身体―を軽妙な語り口で解説する。
    特徴的なのは、明晰夢、金縛り、体外離脱、離人症、成長痛、がん治療など、自分の体験エピソードも入れ込んでいる点。さらには、自分が顔面麻痺になった時のことや10日間の瞑想合宿で体験したことも書いてある。
    そういえば、近著には、自分がどう変わるか、まわりがどう反応するかを知りたくて、思い切って金髪にしてみたとあった。心と身体について自ら実験もしている。

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    2025年09月27日
  • ままならぬ顔・もどかしい身体 痛みと向き合う13話

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    もとは東大出版会のPR誌「UP」に「顔身体通信」として連載された。単行本は『ままならぬ顔・もどかしい身体』というタイトル。キャッチーなネイミングに、座布団2枚!
    著者は顔の心理学の研究で著名。ところが2008年に顔面神経麻痺になってしまった。顔の研究者が顔面麻痺とは、なんたる皮肉。でも、体験者だからこそわかることがある。顔についての思索や洞察はそれで深まった。
    そして2018年。大型科研費「顔・身体学」が採択されて、代表者として研究体制を作りあげた矢先、がんが発覚。研究をしながら、治療に勤しむことになる。そしてここでも自分の体験から、痛みや身体について深く考えることになった。
    研究者でありなが

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    2025年08月03日
  • こころと身体の心理学

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    書店で見かけて、あまり内容も見ずになぜか購入した一冊。ジュニア向けということもあり、思春期の心の保ち方的なほっとするような内容かと思っていたが、科学的にこころと身体の研究をされている著者の考えが載せられていて面白い読み物だった。自分が小中学生じゃとても読み切れなかった。

    自分自身を思い出すと幼少期はこわいものだらけで、あんまり心も丈夫じゃなかったと思う。部活を始めてから悩む暇もなく練習して遊んで、日常的に心が不安定ということはなくなって。それでも自分も「頭で考えすぎると動けなくなる」タイプなので一瞬が勝負のスポーツは正直向いていないと思うことがよくあった。さらに、試験もうまくいかなかったりす

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    2023年07月25日
  • こころと身体の心理学

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    とても面白い本です。

    霊的世界は、現象としてそこに存在しているのではなく、人間の脳内の動きで作られたものであると認識できました。

    以前、幽体離脱がらみの本を読んだことがありますが、感情に訴えるような表現が多く、ハマることができませんでした。この本を読んで、脳の現象であるとわかり、疑問が晴れました。明晰夢をハンドリングしているのが前頭前野だと知りました。
    近年、毎日編み物をして、前頭前野を刺激していたのですが、明晰夢を見たことにつながっていたのかもしれません。

    毎日夢を見ることは良くないことだと思っていたのですが、実は体から無駄な情報を省く健康的な行為だそうです。

    つい視覚ばかりで物を考

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    2023年02月23日
  • こころと身体の心理学

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    生きづらいなと感じたときに、身体や感覚の捉え方について知ったり意識を向けてみるのもいいよ、と言ってくれている本なので、マインドフルネスに興味を持っている人はとっつきやすいと思います。
    金縛りや共感覚など不思議な現象をテーマに身体とこころの関係が語られていくので、飽きることなく最後まで読み進められました。
    また、第一章を中心に心理学で扱う対象をわかりやすく説明しているので、心理学に興味を持っている、進学を検討している方は参考になると思います。

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    2021年01月31日
  • 視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学

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    イングス『見る』という分厚い本を買ったものの、視覚の本をしばらく読んでいないこともあり、『見る』を読む前のウォームアップのつもりで読んでみました。

    全体的に簡潔に書かれていて読みやすいです。
    まず「主観的な視覚世界から我々は逃れなれない」という点を明確にした上で、見るという行為の「意識を伴う・伴わない」という二面性について解説があります。
    その後に「動き、空間、形、顔」と処理の複雑な順番に解説があるので、同様の書籍にありがちな、あちこちに飛ぶことなくスラスラと読めてしまいました。

    かなり気に入りましたので、こちらの著者の他の本も読んでみます。

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    2020年05月05日
  • 赤ちゃんは世界をどう見ているのか

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    [ 内容 ]


    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年05月27日
  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学

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    ネタバレ

    実は顔だけ覚えるのであれば、とてもたくさんの数を覚えることができます。顔を記憶するためには、感情を伴う人間関係が大切です。なんであっても感情的な事柄とともに覚えることがコツなのです。さまざまな事柄に興味がなければ、人の顔は覚えられません。そのため感情を刺激して、脳を活性化させる必要があるのです。脳にある扁桃体による働きによるのですが、扁桃体は恐怖に反応し、耐え難い状況にさらされ続けると、扁桃体とその周辺の脳は傷ついてしまいます。

    顔を記憶するテストの成績が非常に高い「スーパーレコグナイザー」とされる人たちは、鼻を中心に視線を置いて、顔の全体的な特徴を瞬時で把握するような見方をするそうです。

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    2025年10月18日
  • こころと身体の心理学

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    身体の感覚とボディイメージと感覚のコントロールの話。

    思春期は感覚が鋭いから反抗的になるらしい。わかっていたら温かい目でみれるかな。
    ボディイメージが摂食障害に向かうこともあればヤマンバメイクに向かうこともある。女性は見られる対象だから、自分の価値を上げるためか、価値を隠すためか。最近の未婚問題も選ばれる対象になるのを拒んでいるからなのかなと想いを馳せてみた。今後結婚は、恋愛強者だけがする嗜好品みたいな位置付けになるのかな。

    文章中に何度か日本人の同質性について触れていて、窮屈に感じたら世界を見ろとあります。確かにそうなのですが、日本からは排除されるしかないのかな。日本に住んでるのに。

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    2024年11月28日
  • 顔を忘れるフツーの人、瞬時に覚える一流の人 「読顔術」で心を見抜く

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    本の題名から中身を想像すると、人の顔を覚えて一流の人になる方法が書いてあるのかと期待したが、そうではない。
    内容としては顔学についての総論で、2016年に出版された「自分の顔がすきですか?」とほとんど同じ。こちらの本の方が2015年で先に出版されている。挿絵がこちらの方が丁寧で、内容も幾らかコンパクトになっているからか分かりやすい気がする。
    細かく読みたい人は「自分の顔がすきですか?」を読んで、さっと読みたい人はこちらを読むのがいいかもしれない。

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    2024年03月19日
  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学

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    筆者の本が好きなので読んでみようと思った。読んでみると比較的読みやすかった。自分の顔は他人の目を通してしか見えないので、他人との関係が必須。自分で見ることのできない自分の姿をなるべく客観的に知ろうとするには、他人との関係が必須である。顔というのは造形が大事だと思われがちだが、実は表情が重要である。
    造形は整形をしない限りそれほど変えられないが、他人と多く関わり魅力的な表情ができるようにできるようになりたいと思った。

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    2024年03月19日
  • 赤ちゃんに学ぶ 「個性」はどこから来たのか

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    赤ちゃんを育てているので興味を持って読んでみた。赤ちゃんがどのように能力を得るのか科学的に書いてある。
    人の能力は何かを得れば何かを失うトレードオフの関係にある。無意識のうちではあるが、発達の過程で、大雑把に物を捉えるために、細かい物を見ないようにフィルターをかける、母国語に習熟するのに特化するために他の言語を聞きわける力を失う。これらは言い換えると一見短所とみえることでも見方を変えれば長所になる。
    赤ちゃんの成長過程を学ぶことで、自分の短所も長所になるのかもとポジティブに思わせてくれた。

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    2024年03月19日
  • 発達障害の素顔 脳の発達と視覚形成からのアプローチ

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    心理学の教授が書いた発達障害の本ということで興味があり手に取った。あとがきに書いてあったが、筆者もこれまで自身の社会性について悩んでおり、この本を書くにあたってその問題に直面し苦悩したという。そのためか、なるべく公平に記するように意識しているように感じられる。全体的に事実の羅列が多く、実験を元に得られた事実を学術的に記載しておりややとっつきずらい。

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    2024年03月15日
  • 損する顔 得する顔

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    •顔面の良し悪しが分からず、筆者と同じで顔面評価が他の人とずれていることが昔からよくあった。(例えば、知り合いが有名人に似ていると思って友達に話しても理解してくれない。)
    •人の印象は、目と顎。明日から、アイライン、アイシャドウ、マスカラをするとする。

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    2023年09月17日
  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学

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    「顔」を出発点として、いろいろな心理学の知見がちりばめられており、岩波ジュニア新書と侮っていけない。一応心理学を勉強していたが、心理学のトピックが多岐にわたっていてとても勉強になった。一方で、岩波ジュニア新書であるおかげで、わかりやすく的確な説明だったので、サクサク読むことができた。
    「顔」から出発して、これだけ幅広い話題をわかりやすく解説する山口先生、お見事です。

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    2021年03月18日
  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学

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    ジュニア文庫であり青少年向けに書かれていたが、勉強になった。
    驚いたのは、顔は正面から見ると向かって左側の印象が強いこと、男性的な顔と女性的な顔のどちらも時と場合により魅力差が出てしまうこと、同じ男性の顔でも女性に笑顔を向けられているのと不機嫌顔を向けられているのでは魅力が違うこと(つまり人の顔の魅力は顔の造形だけでなく、周りの人の表情にも左右されている)等…
    自分は自分の顔が思春期は本当に好きじゃなかったが、大人になって働き始めてからは得をしていることが分かってきて、次第に好きになった。1番は面長はリーダーシップがあるように思われるからかもしれない。なるほど。

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    2021年03月04日
  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学

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    顔、表情が人に与える影響力の大きさを痛感した。美醜に執着するより素の自分で出来る魅力アピールが大切だし効果が大きい。
    メディアやSNSの発達で美男美女を目にする機会が急速に増え自分の容姿を必要以上に貶める心理状態に陥っているのかもしれない。
    身なりや表情など素のままの自分で自分らしさを見出していく方が豊かな人生を歩めるのだろう。
    国によって容姿の価値観が大きく変わる事に驚かされた。

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    2020年08月30日
  • 顔を忘れるフツーの人、瞬時に覚える一流の人 「読顔術」で心を見抜く

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    顔を覚えるコツがメインの内容かと思いきや、人間が顔を認識するということはどういう事かとか、そう言った話から入ってくるので、ちょっと驚き。
    別の本で「相貌失認」という言葉は知っていたけれども、有名な俳優さんがそうだったとは知らなかった。
    顔ではないモノを見ても、顔だと思ってしまう脳の構造や、「可愛い」とか「怖い」とか感じる理由。
    敵と味方を探し見分ける本能から来る理由の解説に納得した。
    少しでも、人の顔を覚えられたらいいな、と思って手にとった一冊。

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    2019年07月12日
  • 発達障害の素顔 脳の発達と視覚形成からのアプローチ

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    発達障害についての概略本。
    ”発達障害”と言われるようなことが、脳のどういう部分・機能と関連して起きているのか、という観点で書いている一冊。

    昔とは違い、論理的に心理を話せる時代になっているんだな、というのが個人的な印象。昔の心理学はともすれば「気の持ちよう」で、それをどう変えるか、みたいな記述が多かった印象がある。

    今は、脳の活動領域含め、「どのような刺激が、脳のどういう場所で処理され、どういう行動になるのか?」が解明されつつあって、それが個性であったり、場合によってはなんらかの問題を生む、と説明できるらしい。そういう時代の変化を感じられた。

    もっとも、読み手である自分の読み方も変わっ

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    2018年02月03日