高井忍のレビュー一覧

  • 漂流巌流島

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    ネタバレ

    歴史ミステリ。ふだん読まないジャンルで新鮮。低予算チャンバラ映画4本立ての制作スタッフな僕(脚本家)と監督。そんな設定で繋がる短編集。『漂流巌流島』人名に惑わされた。『亡霊忠臣蔵』仇討ちの理由はなんともシンプル。『慟哭新選組』一番気に入った話。近藤さん……。『鍵屋ノ辻』元の事件を知らなかったので、へぇと思うばかり。僕と監督が居酒屋で打ち合わせ中、客として居合わせたら、好奇心で聞き耳を立てかねない。

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    2021年02月02日
  • 名刀月影伝

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    名刀の真偽を確かめてまわるという連作短編。
    著者得意のやつですね。
    チャンバラもいつも通りあるし、安心の面白さでした。
    刀と鞘の話とか、初めて読んだうんちくもありましたね。
    主人公が無名なふたりなのでちょっと華がないけれど、その代わりにちょっとした幻想要素が入っているので、著者の他の作品同様楽しめるのではないでしょうか。

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    2020年10月11日
  • ヤオと七つの時空の謎

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    【収録作品】「プロローグまたはヤオは旅立つ」 芦辺 拓/「聖徳太子の探偵」 獅子宮 敏彦/「妖笛」 山田 彩人/「鞍馬異聞」 秋梨 惟喬/「天狗火起請」 高井 忍/「色里探偵控」 安萬 純一/「天地の魔鏡」 柄刀 一/「ヤオ最後の冒険またはエピローグ」 芦辺 拓

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    2019年11月04日
  • 蜃気楼の王国

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    日本史上、猛将と呼ばれ、歴史に名を残しはしたが、その後がようと知れず、文献にも残らず、伝説のみが残される。そんな時代小説ミステリ。

    源義経。義経はその後、蝦夷に渡りそこから満州へ渡り、モンゴルへ。そこからジンギスカン(チンギスハン)になる。
    源為朝。為朝はその後、琉球へ流され、尚氏より遥か前の琉球の英祖となる。
    数々の歴史書でも未だ求め続けられる、歴史上の謎。都市伝説とも取れるが...
    とは言え、現在の領土問題の実行支配を考えると、どの時代から見るかで変わってくるよな。
    沖縄が抱える暗部の複雑さを分かりやすく捉えられる一冊でした。

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    2019年04月06日
  • 京都東山 美術館と夜のアート

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    【収録作品】美術館と夜のアート/宝船のイースト・ミーツ・ウエスト/御神刀リターンズ/スウィフティー画談

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    2019年03月25日
  • 本能寺遊戯

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    先月から奈良時代をみっちり勉強している
    だから八幡宮神託事件のくだりがよ~く理解できた
    何事も勉強ですね

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    2018年12月22日
  • 砂漠を走る船の道 ミステリーズ!新人賞受賞作品集

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    ネタバレ

    ミステリーズ!新人賞受賞作品集
    ・漂流巌流島 高井忍
    ・殺三狼(しゃさんろう) 秋梨惟喬
    ・田舎の刑事の趣味とお仕事 滝田務雄
    ・夜の床屋 沢村浩輔
    ・砂漠を走る船の道 梓崎優

    印象に残ったのは、「砂漠を走る」。一番しょうもないと思ったのは「田舎の」。新人さんだもんね。どれもぐいぐいその世界に入るということはできなかった。

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    2018年04月02日
  • 柳生十兵衛秘剣考 水月之抄

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    剣豪のエピソードをベースにした推理小説。
    剣豪小説を読んでいれば、それぞれ有名なエピソードなんだろうけど、推理小説ファンに対してはもう少し説明的な部分があっても良かったかな。
    登場人物が少ないので、時代小説ファンに勧める推理小説としてお薦め。

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    2018年03月18日
  • 本能寺遊戯

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    鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか」に連なる歴史ミステリ。
    史実と俗説を並べ謎を謎で無くす。いかに世の中に俗説がまかり通っているかが解る。エンターテイメントと言ってしまえばそれまでだが、自分の知識も俗説が多いと感じた。地味な真実よりも派手な創作を好むのは仕方ないが、調べる事をもっと重視していきたい。

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    2016年08月21日
  • 本能寺遊戯

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    歴史の謎に対する討論で成される連作短編集。
    あらすじから想像したのと違い、ひとりの登場人物による独壇場な要素が強かった。
    知識量としては同等レベルを与え、もっとディベード的な面があればよかったと思う。
    そしてまた想像以上に、マニアックに過ぎた。苦痛ではなかったが。
    3-

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    2015年12月06日
  • 漂流巌流島

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    歴史書かと思った。
    ものすごく緻密に文書を調べ研究しているけど、小説としての面白さとなると、個人的には難し過ぎた。
    表題作の『漂流巌流島』に到っては、映像を撮るために監督とシナリオライターが史実について話している…という基本的な設定が、途中まで分からなかった。

    ・漂流巌流島(宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘)
    上にも書いたとおり。
    作者が106頁で「正直な話、真面目に考証に凝ったところでオハナシがつまらないなら意味がない」と、キャラクターに言わせている通りのことを思った。
    私自身が、あまり宮本武蔵に興味が無いせいかもしれない。
    この推理が本当なら、歴史的に大発見かもしれないし、殺人事件のアリバイ

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    2015年10月25日
  • 漂流巌流島

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    鯨統一郎「邪馬台国はどこですか?」の正統な後継。メジャーなテーマはやりつくされたかと思いきやまだまだ鉱脈は眠っている模様。資料にあたっての解説の緻密さが、ややもすればパンチの弱さにつながるが、一次資料好きにはたまらないだろう。7.5

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    2015年01月21日
  • 漂流巌流島

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    ネタバレ

    講談でおなじみの歴史上の決闘、討ち入りの"真実"を史料を読み込んで解き明かす。あっと驚く解釈。巌流島の決闘が、赤穂浪士の討ち入りが、池田屋事件が…!!

    "探偵役"はドラマ演出家と脚本家の卵という仕立ても楽しい。

    ただ、へへへ、せっかくの史料部分をななめ読みにしてしまう僕。さらに、最後のエピソードが荒木又右衛門。うーん。これだけ元になっている決闘を知らない。

    こちらの消化不良のせいでの星3つ。

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    2013年02月01日
  • 柳生十兵衛秘剣考

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    柳生十兵衛を主人公とした推理小説。
    主な推理内容が剣術やら剣豪の行動やらに直接絡んでいるのが珍しいところですね。
    そんなに凝った内容ではないのですが、巻末の「新陰流”月影”」が工夫があって楽しかったです。
    ものによっては、普通の時代小説に見える話もあるし、読者を選ぶ本だとは思いました。

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    2011年05月31日
  • 漂流巌流島

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    ネタ的には同社の鯨作品と被るようですが、映像監督と脚本家がホームズ/ワトソン役となっていて、ちょっとテイストが違っています。
    なんて言うか、鯨作品は酒の席でちょっと軽めだけれど、こっちは資料を精査している感じ。
    でも、リーダビリティ的にはどっちも読みやすいんですけどね。
    ネタ的には巌流島も面白かったけれど、鍵屋の辻ネタが面白かったかな。
    後のネタも忠臣蔵と新選組なのでチャンバラものに興味があればお勧めですね。

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    2011年01月01日
  • 京都東山 美術館と夜のアート

    購入済み

    これは、う〜ん…。

    2023年12月読了。

    著者のファンであり、美術系のお話もキライではないので期待して読み始めました。

    今作は京都の市立美術館で「美術館あるある」をテーマとしたミステリーなのだが…、かなりディープと云うか、およそ京都にお住まいの方々へ向けたお話のようで、細かい説明も読んでいてピンと来ない点と、刀剣にしろ上方浮世絵にしろ相当に専門的な知識が無いと、想像が付きにくく、せめて刀の構造図程度は載せてほしかったという思いがあります。
    肝心の謎解きに付いても、説明の仕方が専門的過ぎて伝わりにくい点、キャラクターの描き分けが足りないのか、そんなに登場人物は必要無いのか?…等、首を傾げてしまう部分が多く、あ

    #タメになる #じれったい #癒やされる

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    2023年12月10日