シャーロット・ブロンテのレビュー一覧

  • ジェーン・エア(上)

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    ネタバレ

    主人公ジェーン・エアの友人ヘレン・バーンズの存在がとても強く印象に残っている。
    『辛いことがあってもそれを避けることができないのなら耐えることが義務、忍耐をしなければいけないのがあなたの運命。』
    『憎しみにうち勝つ最上のものは暴力ではない、傷を癒やす最良のものは復讐ではない。』
    現代に生きるわたしの心にもなにか響くものがある言葉たち。

    後半、ジェーンが主であるロチェスターに恋をした時にもこのヘレンの言葉を思い出す。
    「あなたは人間の愛を、あまり重要に考えすぎているわ。あまりにも一途すぎるわ。はげしすぎるわ。」

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    2019年07月20日
  • ジェーン・エア(下)

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    怖い、と思っていて読んでいなかった。それは小さい頃映像でちらりと見たからで、筋も大雑把に知っていたから。
    その後エミリー・ブロンテの嵐が丘は読んでいたのだが。

    がしかし。本はやっぱり良いわ。下巻は一気に読んだ。
    ありがとう、ウルフ(ヴァージニア・ウルフの「自分だけの部屋」でシャーロット・ブロンテに触れていたことがついに手を取ったキッカケ)。

    あー。オーソン・ウェルズ主演の映画見ちゃおうか。。

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    2019年04月17日
  • ジェーン・エア(下)

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    孤児のちいさなジェーンが、様々な苦難を乗り越え大人になり自立していく数十年はメロドラマ的だけれど、その裏にはキリスト教を背景とした裁きと慈悲がある。

    シャーロットブロンテが見てきたヒースの原野は今も変わらずそこにあります。

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    2019年03月02日
  • ジェイン・エア(上)

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    小尾さんの翻訳が読みたくて再読。小尾さんの日本語も勿論いいのだけど、ジェインの語りはかろやかに饒舌。シャーロッテ ブロンテも三姉妹の中で一番快活で社交的だったらしい事をうかがわせる。

    子ども時代の話が意外と面白い。小公女や秘密の花園を彷彿させる。お屋敷に来てからもある種の謎が潜んでいて、どちらかというと秘密の花園のほうが近いかもしれない。

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    2018年05月15日
  • ジェーン・エア(上)

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    ネタバレ

    コレクターズ版世界文学全集、訳は同じ方。装丁が素敵。
    ながーらくなんとなく知ってるだけでしたが、いや、こんなに魅力的なお屋敷小説だったなんて。
    初めのうちのイギリス中上流、女学校の暮らしぶりもそうですが、家庭教師目線の小説は読んだことなかったので。
    いや、そもそもあまり名作って読んだことないので、全てが新鮮。こんな面白いなら、小学生のうちに読んでおけばよかったです。
    なんでだろ、訳が良いのか、結構超えちゃってるとこもあり。
    後半は彼がうざかったですが、大団円でよかった。

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    2018年05月20日
  • ジェーン・エア(下)

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    下巻です!

    (上巻のレビューでも書きましたが)二十歳くらいのときに大好きな小説だったのですが、下巻を再読してみてびっくり。
    私ってこんなにロマンチストだったの?!
    たぶん、ジェーンエアが一番好きな本だと公言していた時期もあったと思う・・・
    今読んでもときめく本だとは思うけど、こんな恋愛に憧れていたのかしらと、違う意味でとても衝撃的でした。
    若かったのだなあ~

    あっ、先日読んだレベッカといい、大久保さんの訳最高です☆

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    2017年11月06日
  • ジェーン・エア(上)

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    二十歳くらいの時に大好きだった小説です。
    最近海外モノがマイブームなので再読してみました。

    昔の印象では、不器用で控えめな女の子が自らの力で運命を切り開いていく、という印象でしたが今回読んでみて驚きました。
    ジェーンが少女時代からあんなに主張が強く強情で負けん気が強い子だったとは・・・
    (芯が強く集中力が高く情熱的という言い方もありますけどね。)

    とにかく、昔と随分印象が違うので読むのが楽しみ。
    これは私の心が純粋だったから?それとも訳者が違うのかしら?

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    2017年10月25日
  • ジェイン・エア (下)

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    自分の考えを直球で相手に投げるジェインは感情的だけど、その一方で穏やかに過ごす術も知っている。どんな状況でも自分がどうあるべきかを考えて自分で決めていく姿はカッコいい。すべてがシンプルで、無駄がない。必要なものが必要な分だけあれば、人はこんなに活動的に生き生きとしていられるんだと思う。
    貧しく境遇にも恵まれないなかでも、前向きでいることができることをジェインは教えてくれる。自分のやるべきことを知り実践していたら、嘆いたり不貞腐れたりしている暇なんてない。
    ロチェスターとの結婚は、そんなジェインの唯一と言っていい望みだったんだと思う。何が自分の幸せなのかを知るジェインの夢が叶ってよかったなぁ

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    2017年04月08日
  • ジェイン・エア (上)

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    ヘレンとの別れが悲しかった。小さな子どもなのに年上としてジェインをしっかり導く姿に感心する。子どもだけど十分、大人だ。ジェインがヘレンを抱いたまま、最後の時を過ごす場面はひどくもの悲しかった。
    ロチェスターとの関係、ジェインに幸せが訪れることを期待して上巻を読み終えた。

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    2017年04月02日
  • ジェーン・エア(下)

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    ネタバレ

    後半は一息に読みきったー!
    自然情景の細やかさが好きです。
    内容的には日本の作家さんで例えるなら有吉佐和子さんかなぁ。
    幸せの形が嵐が丘よりはこちらの方が共感しやすかったかも。
    ごめんよエミリさん!
    とはいえ、嵐が丘も随分前に読んだからまた読み返してみようかしらん。

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    2025年05月28日
  • ジェーン・エア(上)

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    ネタバレ

    結構前に岩波版の嵐が丘は読んでいて、ブロンテ姉妹は2作目。
    ほぼ同時期に翻訳されているのだけど、こちらの方が読みやすい感じ。もちろん原作の文体もあるんだろうけど。
    マーサ・グライムズのパブシリーズの登場人物の女の子が読んでいて、気になっていたのでようやく読めました。
    なにかこう、昔から小公女とか秘密の花園とか寄宿学校に優しくない親戚に引き取られる設定なんかに弱いのかも。

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    2025年05月28日
  • ジェイン・エア(上)

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    「嵐が丘」に引き続き、ブロンテ姉妹の作品を読むこととしました。こちらは古典的な恋愛もの。現代だったら少女マンガになりそうな展開。ヒロインが不幸な生い立ちなのだけれど、上流階級のきらびやかな世界で自身の叡智と公正な立ち居振る舞いで、人生を切り開いてゆく物語。典型的なシンデレラストーリーだけど、名作だけあってなかなか面白い。

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    2015年05月23日
  • ジェイン・エア(上)

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    ネタバレ

    虐げられた女性が、
    周りの人たちに支えられて、
    その本来の心を取り戻し、
    さらに家主に恋心を抱きます。

    ただし、どうやら何かがありそうな予感です。
    (ところどころに秘密めいたことがあるため)

    序盤は読むのがつらくなりますが
    (なんとなくハリー・ポッターを思い出しました)
    彼女が施設に入ってからは
    相応によく読めるようになるはずです。

    そして、彼女の前に
    何か暗雲が立ち込めますが…
    どうなるのか…

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    2014年08月01日
  • ジェーン・エア(上)

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    元祖ロマンス小説とういイメージで読み始めたら冒頭部分のリアリズムに面食らったが、私は中盤以降のメロドラマ的ラブストーリーよりこっちのほうが好きだった。
    愛の言葉やキリスト教の精神が長ったらしくて、感情移入できなかった。。

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    2013年10月18日
  • ジェイン・エア(上)

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    序盤の生活は「世界名作劇場」でアニメ化されていてもおかしくないような王道ストーリーで何度も目が潤みました。この成長物語だけで上巻を使いきっても良かったかな。というくらいですが、ソーンフィールドに舞台を移してからは別の魅力で惹き付けてくるので、自然と姿勢が前のめりになって読んでいたような気がします。美男美女の組み合わせではないというのも大きいですが、恋愛要素が根拠もなく一目ぼれで身勝手と紙一重の「情熱的」な色恋沙汰ではなく、不器用だけれど信頼で結びついている関係というのは読者としても感情移入しやすいです。

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    2013年03月07日
  • ジェーン・エア(下)

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    最も印象深いのは、思い人との結婚まであと一歩という所まで辿り着き、私の中の理性や良心、感情までもが結婚に賛成しているにも関わらず、それでも「私がわたしであるために」決死の思いで申し出を断るシーン。そう、ある種の人にとって個性というのは決して有難いものではない。選ぶことのできぬ生い立ちという環境から必然性を持って形成されたその自我は、時に呪いとなって己を苦しめる。大団円を迎えるラストが存在せず、誠実な村の女教師として生涯を過ごしたとしても彼女は十分に幸福な生涯を遂げられただろうと思うのは自分だけだろうか。

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    2013年02月09日
  • ジェーン・エア(上)

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    薄幸な少女が男尊女卑の社会に抗いながら成長し、幸せを勝ち取っていくおしん的苦労ものにメロドラマが合わさった内容かと思いきや、どうしてなかなか面白い。上下巻合わせればかなりの長編なのだが、要所要所で顔を出すシニカルなアイロニーや社会に対する冷静な観察眼が読み手を飽きさせない作りになっている。妹エミリーが『嵐が丘』で描いたのが荒れ狂う感情の暴風雨そのものだとすれば、姉シャーロットが描いた世界は感情の暴風と世間の荒波に揉まれながらも、懸命に理性の錨を打ち下ろそうとする一隻の船の冒険記の様なものではないだろうか。

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    2013年02月06日
  • ジェーン・エア(上)

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    映画を観て、原作がどういったものか気になり読んでみました。

    翻訳本は訳によって読みやすさが左右されるので、読むときは躊躇しますがこれは大丈夫で一安心。
    上はまだ恋愛ものというよりは「ジェーンの成長物語」。ジェーンは不幸な生い立ちで育ったけれど、弱さを持ちつつ、わりとさばっと静かに強かにしているので、応援してしまいたくなります。

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    2012年07月23日
  • ジェーン・エア(上)

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    「レベッカ」と似てるのかなと思って読みはじめたけど、意外と幼少期がたくさん描かれていて上巻をグイグイ読めた

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    2012年07月12日
  • ジェーン・エア(下)

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    身寄りのない少女が、新天地をもとめたはずの寄宿学校で、預けられていた家での辛い生活とはまた異なる性質の過酷な生活に身をおき、その中でも尊いまでの自立の精神と純粋な心を失わず、勉学に励み、自らの道を切り拓くべく、職を求め、はじめての地、ソーンフィールドに赴きます。

    ジェーンの視点で一人称で語られる物語のため、非常に接しやすく、また、少しシーンに飛躍があったり、「むむ、なんで?」と思う箇所では、「読者よ、・・・・」という呼びかけでジェーンが読み手に語りかける注釈が入るので、「あ、そういうことなのね」と同じ時間を過ごしているように、自然に物語につきあうことができました。

    とはいえ、全体を通し

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    2012年07月07日