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幼くして孤児となり、親類に疎まれ寄宿学校に入れられたジェイン。十八歳の冬、自由と自立を志して旅立つ――家庭教師として雇われた森深い邸で待つ新しい運命。自らの信念と感情に従って考え行動するジェインの率直で饒舌な語りは、今なお読者を魅きつけてやまない。ブロンテ姉妹のひとりシャーロット(1816-55)の代表作。新訳。(全2冊)
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Posted by ブクログ
久しぶりにザ・文学みたいな本読んだ。 内面の細やかな動きや奥行き、幅、色、全てをまっすぐ記してある。ジェインの激しい感情の昂りは今後描かれるのか。 館の主人であるロチェスターとの関係を今後どのように描いていくのか気になる。 言葉で待って客観的にどこか遠い距離から世界を覗き、分析するように物語る主人公...続きを読む。
ジェインは孤児。母方の叔父に引き取られたが、叔父は亡くなり、伯母と従姉妹たちにまるで「キャンディ・キャンディ」のようにいじめられる辛い日々。唯一の味方は女中のベッシーと体調が悪い時に来てくれた薬剤師さん。 薬剤師さんの薦めもあって、叔母はジェインを「厄介払い」のために学校に入れる。 その学校と...続きを読むいうのは、孤児院で、「贅沢はさせるべきでない」という尊大な経営者のために、食事は食べられないほど不味いものが僅かだけ出されたり、天然パーマの子が「忌まわしい巻き毛」と言われたり、ジェインの叔母から「ジェインはどうしようもない嘘つき」と吹き込まれたことを皆の前で公表されたりという酷いところだった。 しかし、そんな中で、テンプル先生という美しく優しく聡明な校長先生やヘレンという崇高な精神を持った友人との出会いがあり、ジェインは心を強く持って、勉強に励み、何処へ出ても恥ずかしくない教養を身につけた。 孤児院(「ローウッド」)も改善されてゆき、居心地のよい場所になり、やがてジェインは教師になったが、テンプル先生が結婚退職したことを機に、「もっと広い世界を見てみたい」という衝動に駆られた。そして、こっそり家庭教師の広告を出すと、ソーンフィールドという場所にある、由緒正しいお屋敷に雇われた。 10歳まで、虐げられながら過ごした叔母のお屋敷とその後8年間過ごした孤児院以外の初めての場所にジェインは自分の力で踏み出したのだ。 (抜粋) 自分の運命に無言の反抗をする人も無数にいる。政治的な反乱以外に、人々の間に燃え立っては消される反乱がいかにたくさんあることだろう。一般的に女性は穏やかだと思われているが、女にも男と同じ感情がある。能力を発揮し、努力の成果を生かす場を、男性同様に必要としている。 ジェインは男女の固定観念が強い時代に不遇な子供時代を送ったにも関わらず、自分の足でしっかり歩いて行くことを選ぶことが出来た知的な女性だ。 ソーンフィールドのお屋敷に普段、ご主人は不在だが、ある時帰ってきたご主人は、見かけがいかつくて、性格も偏屈な感じだった。だけど、ジェインに対し、ユーモアや皮肉を交えながらもまっすぐな気持ちをぶつけてくれるご主人、ロチェスター様にジェインは惹かれていく。そして、ロチェスター様のほうも社交界のチャラい女性達よりも美しくはないが知的で誠実なジェインに惹かれていく。 子供の頃にみたアニメのシリーズ「日曜名作劇場」のようにワクワクする。だけど、男の子の冒険物語とは違い、ジェインという女の子の物語は小さな「自分の世界」を自分の力で少しずつ少しずつ勇気を出して広げていく、精神的な冒険物語だ。 もう一つの魅力は“イギリスらしさ“だ。どんよりして凍てつく冬の厳しさの描写。それに対してさまざまな花がさく美しい春の自然の描写。 また、イギリスらしく、お屋敷には「幽霊」!ではないのだが、幽霊と同じくらい不気味な謎の人間が住んでいるようなのだが、実態が分からない。 ミステリー要素も含め、下巻が楽しみ。
ヘレン・バーンズは、ジェインとはまた異なる強い意志を持っているが、どちらも決して消えない火であるのは、それを燃やし続けているのが自らの手によるからだ。 ロチェスターの意外な告白で上巻が終わり、下巻を手に取らずにはいられない。
作者シャーロット・ブロンテ本人は公には絶対に認めないであろうが、先輩女流作家(ジェイン・オースティン)の影響をそこかしこに感じました。オースティン作と比べると設定が少しドラマティック(虐げられや孤児院、火事や野宿など)過ぎますが、小間使いを含め男性達の描き方は面白いと思いました。
伯母に疎まれていたと描かれているが、幼少期のジェーンは、正直なところ本当に育てにくい子どもだったのではないかと感じた。もちろん、いとこたちの態度もかなりひどいのだが。 時代背景を考えれば仕方ない部分もあるのだろうが、ローウッド学校の生活はあまりに厳しく感じられた。特に食事に関しては、子どもたちには...続きを読むきちんと食べさせてあげてほしいと思ってしまう。ただ、そのような環境の中でも、ヘレンや人格的に優れた教師と出会えたことは、ジェーンにとってはよかったと思う。 ロチェスター様の態度は終始思わせぶりで、その振る舞いについてはどうなのかと思った。それがおもしろいのかもしれないが。
ヘレンとの別れが悲しかった。小さな子どもなのに年上としてジェインをしっかり導く姿に感心する。子どもだけど十分、大人だ。ジェインがヘレンを抱いたまま、最後の時を過ごす場面はひどくもの悲しかった。 ロチェスターとの関係、ジェインに幸せが訪れることを期待して上巻を読み終えた。
表紙絵は本作のために書かれたものではなく、ヴィクトリア朝時代の画家の作品らしいが、本編のエピソードによく合っていると思う。物語の本筋は現代ではよく見るものだが、ここに源流があると考えると、当時はだいぶセンセーショナルだったのだろう。人物描写が細かく、冷静な語り口。飽きずに先へ先へと読み進められる。
ジェイン・エアに試練は続く。 親の死、引き取り手のいじめ、すれ違う愛。 なかでも最後は、切なすぎる。
おっと…!最後のロチェスターの告白対象がびっくり。途中までジェインのことだと思ってたのに、ミス・イングラムだったのか。賢いというジェインの先入観から、彼女の観察したロチェスターの様子が正しいと思い込んでいた。上手い。(下巻を読んだらまた見方が変わる) 序盤は家庭内で家族全員からいじめに遭い、ローウ...続きを読むッドに入るまでがつらい展開。ローウッドでも粗末な待遇ながら、ジェイン以外も同じ苦しみを味わっているのでまだマシに。ヘレンとの出会いで少し安心した。 ヘレン・バーンズ「命は短く、死は幸福と、それから 天の栄光への入り口であるのがたしかなのに、嘆きに打ちのめされている必要があるかしら」 印象に残った台詞だけど、ここまで悟りを開けないよ。でも、意識はしていきたい。肉体から解放される死を待ち望んでいる。幸福な瞬間ですら、今すぐ死にたいといつも願っている。別に鬱とかではなくね。 学校が改善されたのでそのまま先生をやればいいのに、現状を打破したいという驚くべき思いから環境を一気に変えられる行動力が羨ましい。一か八か過ぎるけど。 でも、ソーンフィールドでミセス・フェアファクスに出会い、アデルも悪い子ではないとわかり、やっとここで一息が付けた。屋敷もイギリスっぽくて良き。私が住みたい。 ただ、ロチェスターはちょっと気持ち悪い。ジェインもあんな年上を好きになるんじゃないよ。フキハラしてくるのに自分が原因ではないからとイライラしないのすごい。結果、ロチェスターは若くて綺麗で性格の悪い女性に心を寄せている…?個人的には、ジェインは他の人と結ばれてほしい。 これも恋愛小説だったか…。苦手なんだよな。ローウッド時代の良い面を読んでいたかった。
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