ダレン・シャンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前巻から6年後が舞台の今作。ダレンはクレプスリーとともにシルク・ド・フリークを離れてヴァンパイア総会の行われるヴァンパイアマウンテンを目指すという旅路の4巻。それまでとは一気に雰囲気が変わる。
少しずつヴァンパイアの社会のルールや、クレプスリーとガブナー以外のヴァンパイアについても知ることができる。これからはヴァンパイア社会が舞台の中心になっていくのだろうか。
ヴァンパイアマウンテンの各部屋を巡るシーンが特に好きだ。
終盤、ダレンは大人のヴァンパイアたちに認められるために試練を受けることとなる。
「自分の力を自分自身にしめすためなら、死をかくごしてもかまわない」
というダレンの言葉がどのように返ってくるのか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ"いいか、ダレン・シャン、好奇心はほどほどにしておけ。好奇心は、九つの命を持つネコもころす威力があるんだぞ"
"この世に不変のものなど、なにもない。人間の見てくれだって、そうだ"
作品全体を通すこのテーマが好きだ。第二巻から登場するミスター・タイニーの言葉が好きかもしれない。
ファンタジーは現実の秩序と倫理観から離れたところにある。だから現実の秩序と倫理観を大切に生きている者の心を抉りかねない。
そのことを前提に置いて書かれているこのファンタジーシリーズはとても詠みやすくて好きだ。
子どもの好奇心は、時にその子ども自身も後悔させてしまう。
1巻から変わらないそのテーマが続く2巻。半バンパイアとなりながらもシルク・ド・フリークの面々と再会し、主人公ダレン・シャンは居場所と友達を得る。ただ、彼はもうバンパイアの怪力を持ってしまったので、人間の同年代の子と友達になることができない。
居場所となったサーカス、シルク・ド・フリークにも謎が多く、ダレンはもう闇の世界から戻れないのだとわかる。
しかし、第1巻のショッキングな描写を経てファンタジーの世界に足を踏み入れたからか、前の巻以上にするする読むことができた。ここは現実の倫理も秩序も通用しないすなわちファンタジーの世界。だからこそ闇の世界でありここは恐ろしいんだよということを子ども向けにわかりやすく伝える文体がとても軽やかだ。
友達を欲しがるダレンが本当にまだまだ子どもで、それでも自分がしたことの責任を取るために半バンパイアにならざるを得なかったというバランス感覚がとても納得いくもので面白い。
そして、そのバランスを少しだけ踏み越えるのがこの第二巻のラストだった。
ダレンは現実の秩序と倫理観から離れた存在にいよいよなった。だからこそできることも増えたけれど、そこには全体を通して後悔の念が漂っている。
マダム・オクタに刺されたのがダレンだったら、彼だってサムのように亡くなっていたのだ。
そうした「好奇心は九つの命を持つ猫をもころす威力がある」と言い続けるこのシリーズを、完結まで追いかけたいと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ"自分の命を投げ出してまで、あいつを救わなければならないほど、ぼくは悪いことをしたのか?
答えはイエス。やはり、イエスだ。"
このくだりを読んで、このファンタジーを読み進めることを決めた。
ハッピーエンドではないということだけ知っているダレン・シャンを読むこととした。その1巻目である。
ファンタジーは作者の倫理観や政治観が色濃くでるジャンルだと思う。ダレン・シャンは一応ローファンタジーだが、私はこの第1巻で作者の強い信念のようなものを受け取った。
たとえ子どもだとしても、その好奇心が全て良いものだというわけではない。冒険は楽しいものかもしれないが取り返しのつかない後悔を生むこともある。
大人が隠すもの、子どもが触れられないものに子どもの頃は憧れる。でもそれは本当に触れなくて良いものかもしれない。
全体を覆う「こんなことをしなければ良かった。あの時あんなことをしなければ」という後悔の念が魅力的だった。そう。ファンタジーの冒険なんて、本来したくてするものじゃない。好奇心がきっかけで転がり落ちてしまうことがある。好奇心のせいで、大切なものを失い愛する家族と別れてしまうかもしれない。外側の世界になんて、行かなくてすむなら行かなくて良い。内側が暖かいのならその場に居続けて良い。その上で、ファンタジーはそもそも不条理なのだと提示した上でヴァンパイアというファンタジーを描く。
私はここに作者の子どもへの丁寧な目線と、子ども向け作品を書く責任感を感じ取った。この作者、自分が子ども向けのファンタジーを描くことが子どもをワクワクさせることにつながるかもしれないけれど、同時に子どもの心を傷つけうるものだともわかっている。誠実な作家だ。
とにかくダレンのご家族がかわいそうなのと、スティーブがこれからどうなるのだろうという気持ちで第2巻を読もうと思う。
自分が子どもの頃何で読んでなかったのかを、冒頭の蜘蛛の説明を読んで思い出した。ここがうまく想像できなかったんだな。大人になると色んな場面が想像できて面白いな。
あと
"作品中の描写に対し、不快の念を抱かれる読者の方がおいでになるかもしれませんが、原作を重視し、原作者の意図を活かすことを考え、あえてそのまま掲載いたしました。"
という前書きを書いてくれる出版社と編集のことは信頼ができる。原作者を守るためにも、ファンタジーこそこの文章を置かないといけない時があると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一応作品にその手の描写(ぼかしてる)のが入るので
進める年代としては中・高校生向けだろうね。
ただしいえることは提示された運命は
確かに回避はできないものかもしれないけど
そこに新たな枝を伸ばせる可能性はあるということ。
かなり酷な行動であったけれども
ダレンは当初なるはずだった運命を
予期しない形で突破したのよ。
だからこそ運命を見られるエバンナを
奮起させることができて
その不備をしっかりついたうえで
あの時代へと戻したの。
これだけは覚えておいてほしい。
昨今のSNSのふるまい。
あるものに参加しているやつら
スティーブのようになりたければ続けなさいな。
必ずどこかの形で
反動は来るからね。