織田作之助のレビュー一覧

  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    表題作を含め十四の短編集
    一つひとつの作品の中で登場人物が生き生きと動いてると感じました。
    時に前向きに、時に反発し、時に流されながらも生気に溢れ懸命に生きてる人達が羨ましくも思いました。
    落ちにしんみりし、ほっこりさせてもらいました。こんな感覚はなかなか味わえません。

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    2022年01月01日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    高校1年生の時に読書感想文用の本として読んだが、人生経験が浅すぎてよく分からなかった。もう少し生きてから読み直したい。

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    2021年04月05日
  • わが町・青春の逆説

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    ネタバレ

    「青春の逆説」
     「雨」を前に読んでいたので、あれ知ってるこれが多かったし、読み終わって何故か豹一が救われたような感覚になった。豹一にはずっとお君の苦労があって、それが唯一の女性像。激しい恋をしたのは多鶴子だけだったし、落ち着いたところが行きずりみたいな感じだったから、「ええー!」ってなった。
     あと最後の方で自分の性格に少し気づけたところもよかったかな。土門はちょっとなー。

    「わが町」
     「婚期はずれ」と「夫婦善哉」のストーリーとクロスオーバーするところがあって、すごい嬉しい。おたかは側から見ると余計に異常だなあ。。。
     <ベンケットの他あやん>を中心にした3つの時代にまたがる物語。今で言

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    2020年09月16日
  • 天衣無縫

    購入済み

    同情

    読み進めながら奥さんに同情してしまいました。

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    2020年09月10日
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    織田作之助の作品に出てくる男たちは、誰もが所謂ダメンズで、片や女性はとてもしっかりしている。ただ、男のダメなところも愛嬌があって、自分もあんなふうに脱力感満載で生きられたら楽かもな、とふと思うこともある。そんな男たちを甲斐甲斐しく世話する女性たちは、器量良しではないようだが、心根が美しく、素敵な女性たちだ。
    怠惰な男性と甲斐甲斐しい女性の対比で男女の機微のようなものを浮かび上がらせている。男女間によくあるドロドロしたところがあまりない、読後は爽やかな感じもする短編集。ダメンズ好きな女性は是非。

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    2018年12月12日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    最初に読んだ時はダメ男にイラついて「夫婦善哉」と「天衣無縫」だけで挫折したんだけど、青山光二さんの『青春の賭け』を読んでオダサクの人間性や彼の生きた時代の空気に触れたお陰もあってか、2回目は面白く読めた。
    「女の橋」「船場の娘」「大阪の女」の3部作がドラマティックで面白い。身分違いの報われない恋とみじめな人生の果てに、世代を超えて続く夢。戦火の中で燃え盛る橋を渡って生き延びる女性のたくましさが作品の根底をなしているように感じられた。
    「世相」でオダサクが「青春の逆説」として語っているのが無頼派の心理なのかもしれない。

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    2018年01月17日
  • 六白金星・可能性の文学 他十一篇

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    オダサクさん喰えない人だなぁというのが感想。
    ある作品では「阿部定の裁判記録を探している」と書いたかと思えば、「探しているのは嘘」と書いてみたり、実際には阿部定事件について【妖婦】を書いたわけで。私小説をやり玉にあげる姿勢も眉唾で見たくなるけど、要するに「面白ければそれでOK!」ってことなのかなぁ、と誤読してみた。

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    2014年11月07日
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    昨年は織田作之助生誕100年の節目の年。「夫婦善哉」は多くの出版社から出ているけど、続編「続 夫婦善哉」が収録されているのは文庫ではこの岩波版だけだと思う。この続編、2007年に未発表の遺稿から発見されたもの。正編が出てから67年、織田作之助の没後60年を経て、柳吉と蝶子の物語を再び読むことができるわけ。
    相変わらず柳吉はダメぼんぼんで、そのたびに蝶子は振り回されるのもお決まりなのだけど、それでもやはり年を重ねて少しづつ変化しふたりの歯車はうまく回り出す。舞台を別府に移しているものの、正編と同じく情緒溢れる描写が読んで心地いい。
    昨年製作された森山未來と尾野真千子のドラマ版はこの続編も取り込ん

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    2014年10月13日
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    有名な表題作は、いかにも大阪的な小説で、軽快なテンポが小気味よい。柳吉はどうしようもない人物であるし、内容じたいも、起伏があるとはいえ、そこまでたいしたことが書かれているわけでもないであろう。しかし憎めないキャラクターであり、なんとも愛すべき空間が展開されている。とくに人物造形は秀逸で、むしろ、その生きかたに憧れすら抱いてしまう。ほかの収録作も同様で、いずれも大阪臭がぷんぷんするのだが、それがたまらなくよい。「俗臭」とか「木の都」とかはとくによかった。オダサクは有名なわりには太宰があまりにも凄すぎるせいでその陰に隠れてしまいがちであるが、本作を読めばなかなかどうして、埋もれさせておくにはあまり

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    2014年03月16日
  • 青春の逆説

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    ネタバレ

    初オダサク。特に後半の文章のテンポの軽やかさと切迫した内面描写に引き込まれる。だからこそオチに関しては初め尻すぼみに感じたが、青春って本来そういうもんだよなーと。
    ちなみに、これを読んでいた時は13年ぶりに東京に大雪警報が発せられ、この物語の雰囲気ともよく合っていた。珈琲も美味くなる。

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    2014年02月13日
  • 夜光虫

    T

    購入済み

    面白い

    人間関係をとことん偶然に拘ってストーリー展開していくところが実験的で面白い。

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    2013年10月11日
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    NHKのドラマを観たかったのに、ずるずると見逃してしまったので
    それなら原作を読んでみようと思い、手に取った。

    「夫婦善哉」も「続 夫婦善哉」も終わり方がすごく良かった。
    仕事がうまくいかなかったり、病気になったり、喧嘩したり、
    人生は順風満帆な時よりも圧倒的に大変な事の方が多いわけで...。
    夫婦の話ではあるけれども、生きる逞しさを蝶子と柳吉から
    教えられたような気がした。

    どれも似たような空気感の話だったけど
    「放浪」「黒い顔」「聴雨」も好き。

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    2013年09月19日
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇

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    「夫婦善哉」「俗臭」が良い小説だった。
    生きることにたくましい人たち。
    しかし太宰ほどに引き付けられないのは、何故だろう。

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    2013年08月17日
  • 六白金星・可能性の文学 他十一篇

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     半分は新潮文庫の夫婦善哉にも収録されていた内容なので、新たに読んだのものはそれほどなかったのですが『女の橋』『船場の娘』『大阪の娘』などの連作は、構成もなにもあったもんじゃないようなセオリー無視の小説ですが、とても面白かったです。織田作らしい奔放な人情物でした。

     『二流文学論』『可能性の文学』といった評論はほとんど何を言ってるのだかわかりませんでした。
     
     巻末の解説にいたっては更に何を言わんとしているのかわかりません。小説をいちいち文学という次元に押し上げる必要はなく、文学史を研究している人にはいい解説なのかもしれませんが、一般読者には完全な蛇足でした。

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    2017年08月15日
  • 夫婦善哉

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    何が面白いんだろう?
    よくわからないまま、でも、面白いな〜と思って読み進めてしまいました。
    出てくるのはしょうもない人だし、そのしょうもない人と一緒になる人も周りの人もしょうもないのだけれど、その世界がなんか面白いのです。
    文体とかキャラとかそういうのを超えて、この世界が面白いのです。
    やっぱり作之助はすごかったな〜と思って、なぜ今まで読まなかったのか、いや、この年で読むからこの世界が面白いのか、なんて、ぼんやり思ったりする時間も幸せでした。

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    2009年10月04日
  • 文豪たちの微妙な関係

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    新紀元社の文豪アンソロジー第三弾。『文豪誕生』、『文豪死す』に続いての今回は『微妙な関係』。
    ということで、切り口は
    (1)芥川と谷崎の「文芸的な、余りに文芸的な」論争
    (2)無頼派三人衆(座談会エピソードなど)
    (3)中原中也と周囲の友人達
    となっています。

    人物相関図や年表、代表作の紹介(あらすじに加えて、その作品の解説付き)なので、文豪に興味ある人の入門としてはとても良い本だと思います。

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    2025年08月20日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    大阪生まれ大阪育ちの私には、この小説はとても親しみやすい。土地やお金の事情が細かく描写されているからこそ、当時の空気感や生活が滲み出ているように感じる。

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    2025年05月20日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    ネタバレ

    【戦前・戦中・戦後の大阪の街で、どうにか生き抜いた人たちの物語】

    大阪ミナミのカレー屋「自由軒」に彼の写真が残っているのが、彼の小説を読もうと思ったきっかけだ。

    9作の短編(部分的に設定が共通しているところが面白い)に登場する人物たちは、法善寺横丁、心斎橋、千日前、道頓堀、飛田新地など、僕が学生の頃闊歩していた街々で生活する(飛田には、こども会のボランティアで行っていた。どこに何をしに行っていたかをいちいち言う必要はないけどね)。畳屋町は僕が踊りに行きまくっていたディスコがあったところだ。物語自体は淡々と進むが、大阪の地名が相当こと細かに出て来るのは本当に興味深い。「田蓑橋」なんてどの辺に

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    2024年03月02日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    ネタバレ

    【夫婦善哉】
    現代人の私からすると酷い話。
    芸者として働く蝶子は声がよく人気もあった。惹かれつつあった柳吉という妻子持ちと駆け落ちして、そこからがまぁ大変。蝶子は柳吉の父に夫婦と認められたくて必死に頑張っているのに、肝心の柳吉があっちへふらふらこっちへふらふら。せっかく貯めたお金も娯楽に溶かしてしまうし、お店を開いてもすぐ飽きてやめてしまう。もうこの時点で私は柳吉を地獄へ叩き落としたくなったが、蝶子はそれでも柳吉を愛しているらしく小遣いも気前よく渡すし世話も焼いてやる。
    なかなか酷い内容ではあるが読み応えはあった。主人公の蝶子が働き者でメンタルも強いためかと思う。また気が向いた時にでも読みたい

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    2024年10月18日
  • 天衣無縫 アニメカバー版

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    オチがしっかりした関西人好みの文学作品。
    今もある大阪の土地から描くのは大阪にゆかりある作家、織田作之助。いや読んでよかった、面白かった。ただ一つ欠点があって、それは読みづらいこと!
    頑張って読んでみましょう。

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    2024年01月16日