志村貴子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
すぐ陰口や愚痴を叩いて、すぐ欲情して、気まぐれで飽きっぽくて、すぐ軽口を叩く、その割に中途半端にプライドが高い。たまに高過ぎてめんどくさい。そういう部分に自覚はあるが変わらない。変われない。変わってしまうと噓くさい。しかし、どんな人でもどこかしらに純粋さが見え隠れしている。だからなんだか憎めない。だからこそ厄介。そんなある種のゆとり世代の日常を生々しく捉えた青春モノ。偉そうに精神論語るのもほとんどモノローグばかりで、喋るとほんと今時のガキなのである。名言や迷言も数知らず。笑えないです。決して尊敬できないタイプの人々なのにいつの間にか演出に騙されて見入ってしまっている。漫画特有の『間』のつかいかたも意味深で絶妙。たまには甘ずっぱくない青春モノが見たい!という方におすすめ。苦ずっぱいお話です。
-
Posted by ブクログ
10年続いた男の娘漫画もついに完結。です。
これまで色々辛い目に会いながらも女装を続けてきた二鳥君だけど、高校卒業も近づいて、いよいよ身体的に無理が出てきます。(実際、志村せんせーの画力のおかげで、あごとか肩のラインが絶妙に男っぽい。)
いつかはこの問題にぶち当たることは前々から暗示されてた訳で、これに答えを出さずには終われんでしょう。
で、彼は葛藤をぶつけるように、自分や身の回りの人を題材に私小説を書き始めます。これまで二鳥君の心理描写はふんわりしたもので、読者は二鳥くんを見守る親御さんみたいな目線だったのではと思うんですが、ここにきて彼の内心に、彼自身の手で深く切り込む訳です。この、今までの自分を解体するような試みの先に、彼は何を見いだすのか、がこの作品のカデンツです。
ちなみに、ジェンダーを扱う作品ということもあって、特にここ最近思春期的な湿っぽさが目立ちますが、それでも上品な感じを失わなかったのは二鳥君の友人の高槻さんや(大天使)千葉さんや有賀君との友情があったからだと思います。彼らの後日談なんかをWebとかで描いてくれると、なお嬉しいです。4コマとかでいいから!