高橋順子のレビュー一覧

  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    厳しく叱咤してくれたり、やわらかに愛するひとへ呼びかけたり。活動期間の作品を浅く広く読めたので、もっと茨木のり子の詩の世界に飛び込んでいきたい。

    0
    2025年06月18日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    茨城のり子さんの詩と出逢ったのは中学生のとき。20年近く経ってはじめて詩集を手にとった。

    心の奥底で眠っている何かを呼び覚ますような、奮いたたせるような明朗さと真っ直ぐさが眩しい。

    0
    2025年01月03日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ』
    もうタイトルを見た瞬間、読まなくちゃと思った。
    茨木のり子さんの作品は二つだけ知っていた。
    『わたしが一番きれいだったとき』と『女の子のマーチ』「女を見くびるなよ」という感じの勇ましさと戦争は絶対NOと突きつける激しさに惹かれた。

    予想通り、激しい喝を入れられた。
    自分を甘やかす隙間など微塵も与えぬ迫力だった。
    「はい、すみません」と謝るしかなかった。

    『夢』『恋歌』『(存在)』と亡くなった夫を偲ぶ詩にも慄然としながら惹かれた。
    愛と死
    命のあはれを感じる。

    0
    2024年04月12日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    もっと早く 茨木のり子 を知るべきでした。何歳でこれを読むべき、と押し付けがましいのは論外だけど、10代で読んでいれば、今読んだ時に自分を必要以上に責めずに済んだはず。若い時に茨木のり子をスルーした人は、若松英輔 さんの特別授業と共に読むことをおすすめします。

    0
    2024年04月07日
  • 夫・車谷長吉

    Posted by ブクログ

    いや、なかなか筆舌に尽くしがたい夫婦の形である。ともに詩人、小説家というと、もうそれだけで互いの自我が張り合って壮絶な夫婦関係を想像しがちだが、実際のところはともかく本書の中では二人の衝突というよりも、長吉が外部の世間と常に衝突しあらゆる知人友人親戚関係者を傷つけ、自らも病を得てボロボロになる姿を至近距離から克明に追っている。時にほうり出し時にはまた丁寧にケアする妻の視点からは毒よりもユーモアが勝って、ところどころ吹き出してしまうような場面も多い。一定の年齢になると常に「大人」としての振る舞いを求められる現代だが、こういう自由でありながら、自分の中では何かに雁字搦めになっているような不思議な生

    0
    2023年09月18日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人生で最初に好きだと思って、今も一番好きな詩人はこの人。本当にありがたい。2006年に急逝されたとのことで、同じときに生きていたことに驚きと感謝。

    これからも読み続けたい。読み続けなければならない気がする。

    自分の感受性くらい
    はもちろん、今回響いたものはこちら。

    「ギラリと光るダイヤのような日」
    世界に別れを告げる日に
    ひとは一生をふりかえって
    じぶんが本当に生きた日が
    あまりにすくなかったことに驚くだろう

    「怒るときと許すとき」
    女がひとり 頬杖をついて
    慣れない煙草をぷかぷかふかし
    油断すればぽたぽた垂れる涙を
    水道栓のようにきっちり締め
    男を許すべきか怒るべきかについて
    思いを

    0
    2023年06月27日
  • 夫・車谷長吉

    Posted by ブクログ

    最も敬愛する作家である車谷長吉の、
    妻で詩人の高橋順子による回想録。

    長吉というどこまでも生の人間を追求する作家は、
    薄っぺらな表層を剥ごうとすることで、
    骨の髄までたどり着いてしまうような鋭さでもって、
    その生々しさと罪深さを極めることで、
    どうしようもなく純度の高い美と本質へと昇華させることができる、
    類まれなる存在だと思っているので、
    急死した時にはひどく落ち込んだものだった。

    『飆風』に引用されている高橋順子の詩を読んだ時、
    これまたなんて対局にある言葉を用いる人なのだろうと、
    対局であるが、すっと本質に針をさすような在り方に、
    すごい人もいるものだ、
    この人でなければ長吉の妻は勤

    0
    2020年06月06日
  • 月の名前

    Posted by ブクログ

    月の呼び名がこんなにあるとは恐れ入ります……
    最初から読んでいくのも、さくいんから気になる月の名前の頁にいくのも愉しい。

    0
    2019年11月19日
  • 永遠の詩07 萩原朔太郎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    萩原朔太郎は、高校の頃に憧れて、岩波文庫を他の何人かの詩人とともに買って読んでいた記憶があります。
    解説の高橋順子さんは巻頭の「言葉以上の言葉」という文章で、日本の近・現代詩は萩原朔太郎抜きにしては何も語れないといってよい。生涯にわたって、詩の言葉と闘い、言葉にいのちを吹き込んだ無二の詩人だったと歴史的にも内容的にも大変褒めていらっしゃいます。
    しかし、今、また読み返してみると、これは一介の、田舎の高校生が読んでわかるといった詩ではないのではなかったのかという気がものすごくします。
    だいぶん背伸びをして、カッコいいからとか(誰かに読んでいることを話した訳ではありませんが)そういう浅はかな気持ち

    0
    2019年10月29日
  • 永遠の詩06 宮沢賢治

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    宮沢賢治はずっと好きだと思っていました。
    ただ、レビューするにあたって、この「永遠の詩」シリーズの第六巻、全部読み直しましたが、賢治は小学校の教科書にも載っている、なじみの深い作家ですが、非常に難しい作家だと思いました。
    しかし、好きなこと、イコール意味がよくわかることでは、必ずしもなくていいのだと、巻末の椎名誠さんのエッセイを読み励まされました。椎名誠さんも賢治の全集をただ漫然と読み流していただけで、実はまるで何も理解していなかったという過去を書かれていらっしゃいます。
    このシリーズは親切に一篇一篇の詩に解説がついていますが、それでも難しく、いくらかみしめても読んでわからないものも多かったで

    0
    2019年10月19日
  • 永遠の詩04 中原中也

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この永遠の詩シリーズは8人の詩人が取り上げられていますが、最も早熟の天才は中原中也ではないでしょうか。
    高橋順子さんの解説によると、幼いころは神童といわれ、17歳で女優と同棲、のちに失恋、愛児文也の死、そして自身の早すぎる死まで短くて波乱に満ちた生涯だったようです。
    中也のファンとしても有名な川上未映子さんも巻末のエッセイ「悲しみとはいったい何か」で中也の背負っていた悲しみについて語られています。
    その作品は、静かで明るいものから激しさを秘めたもの、七五調までと多岐にわたってその天才ぶりをうかがわせています。

    「春と赤ン坊」
    菜の花畑で眠っているのは…
    菜の花畑で吹かれているのは…
    赤ん坊で

    0
    2019年09月26日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    茨木のり子さんの詩集は、以前にも何冊か読んでいますが、この詩集の高橋順子さんの解説によると、意味を取り違えて読んでいたものがありました。この「永遠の詩」シリーズは解説が1作ごとにあり、とてもわかりやすく、選詩も、選りすぐりのものばかりで、評価されるべきシリーズだと思います。

    「落ちこぼれ」
    落ちこぼれ
      和菓子の名につけたいようなやさしさ
    落ちこぼれ 
      いまは自嘲や出来そこない謂
    落ちこぼれないための
      ばかばかしくも切ない修業
    落ちこぼれにこそ
      魅力も風合いも薫るのに
    落ちこぼれの実
      いっぱい包容できるのが豊かな大地
    それならお前が落ちこぼれろ
      はい 女としてはとっくに

    0
    2019年09月02日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心に、ぐっと迫ってくる詩ですね。

    詩は、あまり…ほとんど読みませんが…
    こういう詩があるんだな~と、

    ひとつひとつ、詩の背景の解説もあるので、
    より、わかりやすく、初心者に良いです。
    掲載している詩集名ものっているので、
    それぞれを借りたくなりました。
    著者の年齢的な、時代背景などでも、詩の内容が変わってくるのが面白いです。

    0
    2016年10月05日
  • 永遠の詩06 宮沢賢治

    Posted by ブクログ

    このシリーズを読んでいてほんとうに思うことは、詩というのは教科書でとりあげられた一編だけで良い悪いを判断できるものじゃないんだ、ということです。詩集を一冊読まないとわからなかったです。「永訣の朝」がこんなに切実で美しい詩であったということ。今にも溶け落ちそうな、霙のように澄んで美しい詩集ですね

    0
    2014年03月09日
  • 永遠の詩07 萩原朔太郎

    Posted by ブクログ

    こころをば何にたとえん を表紙にもってくればよかったのに!と思いました 笑
    今まで読んだ詩人さんのなかで一番ピンとくるひとでした。
    「言葉にならないものを言葉にしようとした」という説明がすべてのような気がします。
    表現が大変たおやかですね。
    第一詩集の「月に吠える」をまとめて読んでみたい…

    0
    2014年03月02日
  • 月の名前

    Posted by ブクログ

    満月とか三日月とかはよく使っていますが、十六夜、立待月、居待月、臥待月、月は名前を変え、人々に愛されてきたことがよくわかります。
    月にまつわる話、エッセイ、そして、句や短歌など、とても楽しめます

    0
    2013年10月05日
  • 月の名前

    Posted by ブクログ

    こんなにも月の表現があるのかと気づかせてくれる1冊。改めて表現力の希薄さを痛感した。素敵な写真とあわせ、月の魅力をたっぷりと味わえる本でした。

    0
    2013年04月18日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    内定が出たら買うと決めていた一冊第二弾。
    「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」
    一生枕元に置いて幾晩でも共にしたい。
    『落ちこぼれ』に収録されていない「ある一行」が収められているのもうれしい。
    茨木のり子集『言の葉』全三巻がとてもほしいです。

    0
    2012年06月09日
  • 永遠の詩07 萩原朔太郎

    Posted by ブクログ

    このシリーズ好き。
    萩原朔太郎に関しては筑摩書房のが一番好きだけど。
    でも手軽に入ってもらうにはこれがお勧めです。

    0
    2012年04月12日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

    Posted by ブクログ

    鑑賞解説がついており、詩集が初めてでもとても読みやすい本です。
    「自分の感受性くらい」や「汲む」、第二次世界大戦時の青春を唄った有名な詩「わたしが一番きれいだったとき」、亡夫を想う「歳月」なども集録されており、生きるための言葉のひとつひとつに強い意志を感じます。
     
     一度読み始めると素直に詩の世界に引き込こまれてしまいます。
    言葉を丁寧に味わうという感覚と、言葉のもつ強さを感じた本です。

    0
    2012年04月08日