高橋順子のレビュー一覧

  • 永遠の詩04 中原中也

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    詩というものに馴染みがないのだけど、
    永遠の詩シリーズは、そんな私でも読みやすくて、この本をきっかけに八木重吉など詩を好きになるきっかけを得ている。

    装丁も綺麗で、解説も読みやすく、
    中也がどんな人生を歩んで詩をつくってきたのかということが分かる。
    川上未映子のあとがきも、中也ファンの心境がよく表されていて、いい。

    生々しくて、痛々しい言葉、
    リズミカルで反芻したくなるような美しいリズム、
    あやうさ、
    いいです。

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    2018年04月11日
  • 月の名前

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    月の名前のほかに、月を題材にした俳句や和歌、著者による詩とエッセイ、美しい写真が散りばめられた本。

    特に印象深かったのは、「有明月」。
    国語の授業で習った和歌では、決まり文句のように頻出する上、恋人への恨みがましさや別れの切なさが歌われるので、うんざりしていた。
    しかし今改めて解説を読むと、心に沁みる。異名の数をとっても群を抜いており、古代の人が特別な想いを託してきた言葉だとわかる。
    月の名前は、月そのものの美しさや季節の風物詩から名付けられたものが多いようだが、「有明月」は、月の姿よりも人の心情の方に思いが至る。

    ちなみに、2017年の中秋の名月は、10月4日(水)とのこと。

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    2017年07月23日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    「自分の感受性くらい」で頼りない自分に喝をいれてもらい、「幾千年」で桜蘭の少女の嘆きに耳を傾け、「倚りかからず」でしゃきんと背筋をのばす。
    「夢」で愛する人との重みを感じて、それをいつか失う日が来ることにおびえる。(存在)で透明な気と気の2人を感じ安心する。
    そんな風に読みました。

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    2014年04月27日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    「詩」には2種類あって(私としては)、言葉の羅列で意味は分からないんだけれども何となく雰囲気を楽しむというものと、分かりやすい言葉でダイレクトに伝わってくるもの。この詩集は後者。表紙の詩に魅かれて読んでみましたが、他の編もとても良く、静かに満ちていくような読後感。いつかまた再読したい。

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    2013年08月20日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    「自分の感受性くらい」が収録されているので読んでみましたが、解説が付いているにもかかわらず自分にはすこし難しい1冊でした。とても深く、詩と言うものはなんとすごいんだろうと初めてしに触れて驚きました。

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    2013年01月28日
  • 永遠の詩04 中原中也

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    中原中也は高校の授業で取り上げられて少し気になっていた詩人。
    やっと「永遠の詩」シリーズで見つかったので読みました。
    「頑是ない歌」「湖上」「雨が、降るぞえ」あたりが気に入りました。
    後は七五調のもいいですね。
    今度はもう少しちゃんとした詩集も読んでみようかな。

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    2012年04月12日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    自分の感受性くらい/自分で守れ/ばかものよ/ なにもできないことを人のせいにしないで生きてるだろか。自分。

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    2011年10月26日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    読み応えのある詩。厳しくも優しい言葉に魅力を感じました。悩み苦しむのは人の性。誰が読んでも共感を感じるんじゃないかなと思います。茨木のり子の詩に勇気付けられながら自分も強く生きていきたいなぁと思いました。

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    2011年09月14日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    手元に戻ってきて再読。何度読み返した事だろう。一人ぼっちを腑に感じた時は誰に会ったって寂しさや絶望は埋まらない。この本を眺め、抱いて眠るのです。孤独にきく薬は人の温もりじゃなく、甘えるなよと背中をぴしゃっと叩いてくれる言葉。でもね、なにより彼女が亡き夫に詠うのが好き。メロディーつけたくなるくらいピンク色。寄りかからずの独立した女性が、愛を謳えばただの可憐な乙女だよ。

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    2011年08月26日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    なんだか色々うまくいかないし、
    体調もいまいち。。。

    という頃に手にとった本。

    表題にもなっている

    「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」

    が、ガツンと効いた。

    それから、

    「一人は賑やか」
    「汲む」

    でハッとさせられ、

    「急がなくては」

    で泣いた。


    厳しい言葉を綴っていても、
    その裏にたしかに人への愛情が感じられるから、
    むしろ温かい。

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    2011年08月06日
  • この世の道づれ

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    たまたま目に付いてパラパラとページをめくった。すると車谷長吉の妻が、主に夫について書いたエッセイだとわかった。
    以前漂流物という車谷長吉の小説を読んで、この作者はどんな人生を歩んできたらこんな凄みのあるものを書けるのだろう、という印象が強烈に残っていたので、一番身近な妻から見た人物像がとても興味深かった。

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    2025年02月06日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    テレビで紹介されていなかったら、おそらく読んでいなかっただろう。表題作の『自分の感受性くらい』は喝を入れられているような感じが特に良かったが、『わたしが一番きれいだったとき』も良かった。

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    2022年07月19日
  • 月の名前

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    題名からしてまさに探していた本に出会ったと思った。古くから我々の文化に深く根ざしている月の情景。和歌や俳句などで数多く読まれている。そんな文学的表現を一同に集めて本にしたのがこれ。でも実際に手に取ってみると、食べ放題バイキングに行った感じで食傷気味。言葉の羅列みたいな感じで充分に風情を味わえなかった。想像を絶する労力で集めたであろう表現の数々なのだが、残念!

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    2020年12月16日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    ネタバレ

    茨木さんの詩集2冊目。
    前回の詩集と若干ダブっている。
    好きな詩は2作品。

    『知命』:
    「知命」とは「五十にして天命を知る」(論語)から五十歳の称らしい。
    小包の紐のほどき方やこんがらかった糸の束をなんとかしてよ、と人から言われ鋏で切ったら、と言っても了解しないので、もそもそと手伝う。
    「ある日/卒然と悟られる/もしかしたら/たぶんそう/沢山のやさしい手が添えられたのだ/一人で処理してきたと思っている/わたくしの幾つかの結節点にも/今日までそれと気づかせぬほどのさりげなさで」
    これまで何事も一人でしてきた、とおごっていてはいけない。
    周りの誰かのやさしい手がさりげなく差し伸べられたに違いない

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    2018年11月14日
  • 永遠の詩04 中原中也

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    冬の風のような頼りなさと、雪のような弱さと、それゆえのうつくしさを感じました。夢想の世界にとんでいってしまうものもあれば、自分の弱さに素のままに向き合っているものもあって。自分の生涯を雪にたとえたものが象徴的だなと思いました。はたして彼は、自分をよごれっちまった雪のように思っていたのでしょうか。

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    2014年03月06日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    自分の感受性くらい、がやっぱりすき。ばかもの!
    この本を読んで初めて、ああ戦時中の方だったんだなあ、て強く感じた。言葉の味が素敵。

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    2013年11月28日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    ネタバレ

    太い詩だ。全面的に訴える様な太い主張の通る詩だ。 感受性ぐらい自分でまもれ、ばかもの。 きっとその通りだ。 皆、感受性さえも守れないのだ。

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    2013年08月09日
  • 永遠の詩02 茨木のり子

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    この本は、茨木さんのいくつかの詩集から、いくつかずつ詩が載せられていて、各詩に高橋順子さんという人の解説がついています。いつの間にか、間近でにらみつけられているのに気がついたような気分になる、茨木さんの若い頃の詩が衝撃的です。

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    2011年08月20日