加藤陽子のレビュー一覧

  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    明治維新から太平洋戦争まで、政治家や軍部、報道、あるいは世論が日本を取り巻く環境やそれに対する外交・安全保障をどう認識していたか。そして、そうした認識が戦争の開始にどう影響したかをつぶさに見ていく。
    客観的な事実として何があったかではなく、その事実をどう受け止め意義づけ、どのような主張や行為に結びついたのかという主観に焦点が当てられる。事実そのものでなく事実に対する認識が物事を動かすことは往々にしてあることで、そこに着目することは意義のあることだと思う。

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    2017年09月03日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」に続く、最新の研究に基づく現代史講義。

    前作と同じく、主に高校生を対象としているので、たいへんわかりやすい。
    かといって、レベルを落としているわけではないので、読み飛ばしていてはすぐついていけなくなる。

    前作に比べると説明が丁寧すぎてスピード感がなく、読み終わるのにちょっと苦労した。

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    2017年09月09日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じます。
    対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
    なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦

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    2016年03月03日
  • シリーズ日本近現代史 5 満州事変から日中戦争へ

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    政治家も、軍も、外交官も、国際連盟脱退は誰も望まないのに、国民の熱狂に迎えられた。日露戦争から脈々と流れる熱狂に。

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    2015年10月27日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    為政者、そして国民が「だから戦争に訴えるのだ」という感覚を持つようになり、それを書き記すようになるのはどんな論理の筋道を得た時なのか。
    というのがライトモチーフになっている。

    戦争につぐ戦争の時代。
    全九講。
    その時期に書かれたものを引用して説明されている部分があり、なるほど…となった。

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    2015年05月13日
  • NHKさかのぼり日本史(2)昭和 とめられなかった戦争

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    このシリーズ、簡潔にまとまってて良い。
    あらためて第二次世界大戦中の日本というのは、精神論が蔓延してて、今見ると笑えるくらいだったんだなぁと思った。
    その反動で、近年までのスピリチュアル嫌いの風潮(?)が生まれたんじゃないかとも思った。

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    2015年04月10日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    戦争の裏にあったエリートたちの多様な思惑や昭和天皇の孤独さ、特攻兵の上官たちの無責任さなどを知ることができ、新たな視点を得られた。

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    2015年01月24日
  • シリーズ日本近現代史 5 満州事変から日中戦争へ

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    この時代に関する知識の欠如を感じざるを得なかった…
    下地がないので、読むのに苦労しました…
    しかもかなり理解できてない。
    もう少し身につけてから再読しよう。

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    2014年12月12日
  • 昭和史裁判

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    加藤氏と半藤氏の対談形式で、
    ・広田広毅
    ・近衛文麿
    ・松岡洋右
    ・木戸幸一
    ・昭和天皇
    について。
    このあたり詳しくないので、難しかったけれど、面白かった。

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    2014年12月02日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    再読
    書店で見かけて、思わず読んでみたけど2年前に読んでた。表紙の装丁が変わったので新刊かと思ったけど情けない限り。
    とはいえ、歴史には出来事とともに「なぜ」という問題が潜んでいるという著者の視点にははげしく同意する。
    国家の発展になぜ戦争が必要だったのか? 国民はなぜ戦争を選んだのか? 信じられないけど日中戦争から太平洋戦争への拡大も、それを許す論理が存在していたからだ。ではなぜそんな論理が成立しえたのか。答えが用意されているわけじゃないけど、このアプローチには感心しちゃう。

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    2014年10月10日
  • 昭和史裁判

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    半藤一利さんと加藤陽子さんによる、
    先の大戦に関わる対談集、といっても、

    ただの対談ではなく、戦時の主要メンバー、
    全部で5名に対する評価についての内容となっています。

    広田弘毅、近衛文麿、松岡洋右、木戸幸一、そして、昭和天皇。

    一方的な弾劾というわけではなく、それぞれが、
    検事役、弁護士役を入れ替えながら茶話的な感じで。

    まだまだ、基礎知識が足りていないなぁ、、と思いながらも、
    興味深く読めました、、近代史さらえ直さないと、です。

    そんな中、個人的に興味深かったのは、、

     “(先の大戦は)新聞が世論を煽り立てましたから”

    新聞という無責任なメディアについて言及されているのが興味

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    2014年06月05日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    2013.11.22
    おもしろいが、難しい。何度と読んでやっとわかると思う。
    それでも日本人は戦争を選んだを詳しくした本。

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    2013年11月30日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    ネタバレ

    難しい!のと、米国が敵とみなされてからがちょっぱやで、ん?となりました。読んでいるのに通じない…難しい。
    ですます調に不慣れで、そこもなかなか厳しかった…。

    そして戦争を学ぶというよりは外交駆け引きかなぁと。
    決して軍事じゃないなぁと。

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    2013年10月25日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    なんとなくまとめ。

    明治政府誕生
    海外列強やべえ
    特にロシア。
    軍備整えないと!

    清が朝鮮の属国化強化
    しかも、列強に土地貸し出しとかしてる
    ロシアに手出されたら怖すぎる

    日清戦争で朝鮮の独立を明記

    ロシアの中国、朝鮮での権力増大。
    満州占領

    日露戦争
    レーニン「専制国ロシアは立憲国日本にすでに打ち破られている」

    第一次世界大戦勃発
    東アジアのドイツ領の奪取、中国での権益拡大の好機!
    参戦!

    戦争ってもう総力戦だよね。
    経済封鎖されても戦えないと・・・。
    そうだ!中国あるじゃん!

    海軍「つっても、ある程度艦船があれば短期決戦いけるよ」
    ロンドン海軍軍縮会議「日本軍

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    2013年10月24日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    ネタバレ

    昭和史を語る際にいつも示唆を受ける半藤、保阪に右よりの中西が加わり、どのような討議になるのか興味深いところでした。昭和の大戦という際に、日米戦争を分けて、中国に対しては明らかに侵略戦争であったという半藤、保阪に対して中西は何となく曖昧な姿勢であると思いました。それだけに日本が反乱もなく、一致して闘っていけたのは米英に対して自衛=興国存亡の危機にあるという意識が強かったからだという一致した考えもなるほどと思いました。このタイトルではなく、「なぜ負けることが分っている戦争をしたのか」という観点から、日本の指導層に対する厳しい批判は今の私たちの姿勢(政治だけでなく、企業においてさえ)に反省させられる

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    2013年08月21日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    いかにあの戦争が非合理的な意思決定の積み重ねとして開戦され、続けられたかが綴られている。「あの方がそこまで言われるのなら、勝ち目はないけれど、一緒にやってみよう」という精神論。今に至っても尚、似たような論調を耳にするのは気のせいだろうか。印象に残ったのはアーリア民族至上主義のヒトラーが何故日本と組んだのか。そして特攻、玉砕、零戦、戦艦大和に関するくだり。今後のためにももっと意思決定における説明責任を追求すべきだと思う。それに事後のaccountabilityも欠かせない。

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    2013年02月02日
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ

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    『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の著者・加藤陽子氏と評論家・佐高信の対談本。

    本書の副題に出てくる「子ども」というキーワード。単純な未成年を指しているのではなく、大人であっても「子ども」的な気性であれば「子ども」なのである。その「子ども」たちがテロを引き起こしてきたと加藤は言う。
    そういった「子ども」たちを産み落とさないためにも、日本の近現代史をしっかりと学ぶことが重要だというのには賛成。

    ただ、本編の対談の話を読んでも、結局は各人の思想に帰着してしまい、ある種のイデオロギー論を生みかねないと感じた。

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    2013年01月04日
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ

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    反戦というキーワードはお二人に共通している。

    個人的には、佐高さんの著書はあまり読んでいないがTVで見た印象から生理的に受け付けない。加藤さんはお姿は拝見したことがないが、「それでも日本人は戦争を選んだ」と本書を読んだ印象としては悪くない。

    学問として歴史を研究する学者の立場として、見る側が色眼鏡(マルクス史観だとか皇国史観だとか)をかけずに、当時の人々が何を感じ、何を感じざるを得ない状況だったのかを考える姿勢は正しいと思う。

    対談の中で、小林秀雄と丸山真男が対比されている表現があった。もしかしたら自分は小林秀雄に影響されすぎているかもしれない、丸山真男なんて読んだこともないので読んでみ

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    2012年10月28日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々によるが大東亜戦争に関する座談会。
    半藤一利・保坂正康・中西輝政・戸高一成・福田和也・加藤陽子の6名。僕自身かつてその著作で勉強させてもらった人も多くいます。また、この6人の大東亜戦争に対する立ち位置が微妙に違っているので、そのあたりも興味深く読ませてもらいました。

    ただ、内容が非常に多岐に渡るため、それぞれの議論が尽くされていない印象があります。一致点を見つけて終了、といった感じです。もう少しテーマを絞り込むか、参加者を3人くらいにするかした方が、より深い議論が楽しめたのでは、と思います。

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    2012年09月01日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    ネタバレ

    太平洋戦争がなぜ起こったのかを色々な観点から見ていく。 日本の中国侵略から端を発してアメリカ・イギリス等々の包囲網からの石油のストップ。 日本は遅れてきた植民地政策による帝国であった。

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    2012年06月23日