ひびき玲音のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どう考えても30代男性の読むシリーズではないので(汗)レビューは避けてきましたが、シリーズ完結?記念と言うことで。
第1巻の発売が10年前、僕が読み始めたのは最新刊が修学旅行だった頃ですからそれでも5年前。全34巻、よくも長く続いたものです。作品世界上はわずか1年半。この間に現実は作品を飛び越えて、携帯電話が爆発的に普及し、中央線にはリリアン車両どころか本物の女性専用車が登場してしまいました。世の中変われば変わるものです。
初めて読んだ時には、それこそ1ページ目で顔から火が出るような感覚を味わいましたが、緻密な世界観設定にぐいぐいと魅きこまれてしまいました。地の文の視点を時折切り替える、という手法も実に巧妙。これらの"仕掛け"が、キャラクターを生き生きと動かし、超お嬢様学園という非現実的な世界と読者との距離感をぐっと縮めたものと思います。
各巻それぞれに起承転結のつけ方が上手く、特に「パラソルをさして」までは傑作揃いだと思います。以降は続き物のような形態になり1冊毎のカラーは薄まってしまった感がありますが、最終盤の盛り上げ方はやはりさすが。全部読み終えた今、爽やかな読後感と共に、終わってしまったなあと寂寥感に浸っています。
コバルトである以上当然万人受けはしませんが、個人的には青春群像劇の傑作と位置づけたいと思います。
お気に入りの巻は「いばらの森」、エピソードは「ファースト デート トライアングル」、派閥は白で。