笹沢左保のレビュー一覧
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問題編となる「事件」と、推理編の「特別上申書」の二部構成になっている。前半のルポや事件のあらましは社会派という印象にも見受けられるが、暗号やアリバイ・トリック、凶器の消失など、中身はガチガチの本格である。後半に入ってからの刑事の追求が凄まじい。些細なきっかけからある人物が一気にクローズ・アップされる様は、鮎川哲也を彷彿とさせる。捜査の方向性もわかりやすく、ターゲットをひとつひとつ潰していくシーンは、地味ながら読み応えがあった。二部構成にしたことがストーリーに生かされており、全体のバランスも非常にいい。ただ、トリックを支えるネタに微妙な違和感を感じてしまったのが残念。
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笹沢左保の長篇ミステリ作品『取調室 静かなる死闘』を読みました。
笹沢左保の作品は3月に読んだ『死にたがる女』以来ですね。
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完全犯罪を狙う犯人と「証拠」と「自供」からそれを崩そうと考える刑事。
取調室の中で繰り広げられる心理戦。
佐賀のホテルで大学生の撲殺体が発見された。
状況証拠から、息子を残し宿を出た大学教授の父・小田垣光秀に容疑が向けられる。
一週間後、小田垣は北海道で逮捕された。
取調官は、「落としの達人」の異名を持つ水木正一郎警部補。
完璧なアリバイを盾に淀みなく証言を繰り返す小田垣を前に、水木は長期戦を覚悟する。拘留期限が迫る中、水木が最後に打った大胆な一手とは! -
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笹沢左保の短篇ミステリ作品集『白い悲鳴』を読みました。
笹沢左保の作品は3年近く前に読んだ『お不動さん絹蔵捕物帖』以来ですね。
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陸進不動産の金庫から七百万円が忽然と消えた。
責任を問われ、経理課の酒巻伸次と御木本平吉が解雇される。
金を盗むことができたのは、酒巻含め経理課の六人のみ。
納得いかない酒巻は真犯人を突き止めるべく、巧妙な罠を仕掛けるが―(「白い悲鳴」)。
事件の陰に潜む哀しい人間模様を描いた四篇を収録。
殺人、愛憎、裏切り、復讐…意表を突くどんでん返しのミステリー集。
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2019年(平成31年)に刊行された作品です。
■白い悲鳴
■落日に吼える -
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もう最初から犯人は被害者の父親って
だいたいわかっているので
倒叙ものといってもいいかな。
取調室で、いかに自白を引き出すかの攻防。
今ならちょっと問題になるかもですが
そこは割り切って推理劇として楽しみました。
犯人には強固なアリバイがあって
取り調べを担当した刑事は
その行動履歴や考えていることを
相対しながら少しずつ引き出していく。
一方、他の刑事たちは
そのウラを取ったり、さらなる情報を集めたり。
で、それをまた取調官にフィードバックして
そこからジワジワと詰めよっていくのです。
いやぁ、それにしても事件の関係者である
犯人・被害者家族の人間関係が
破綻しまくっていて…
なんかどっ -
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ネタバレ● 感想
物語は,製パン工場の駐車場で他殺死体が発見されるところから始まる。被害者はバーを経営する十津川英子。荒巻部長刑事と,自分より年下で階級が上の御影警部補のコンビが,容疑者のアリバイ崩しに挑む。
荒巻は,8年前に有名作曲家・船田元を殺害した罪で服役し,出所したばかりの沖圭一郎に目を付ける。沖は,当時マネージャーを務めていた女優・伊吹マリ(現在は議員・中丸大樹の妻,中丸マリ)の事件で人生を狂わされていた。
御影が50万円の宝くじをなくして気にしていること,英子が電話魔だったことは,どちらも終盤につながる伏線である。
荒巻は聞き込みから,殺害直前,英子のもとへ「沖さん」から電話が掛か