坂井豊貴のレビュー一覧

  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    前原さんの理念のバックグラウンドとなっていたのだろう考え方だ。王道のテーマがまた新しい視点で語られる。わかりやすく腹落ちもする。良い本だとおもう。

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    2018年01月06日
  • ミクロ経済学入門の入門

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    数式を使うことなく、分かり易い図を使用した、ミクロ経済学の初歩を簡潔に勉強できる一冊です。本書は、実在する例などを基にして逐一丁寧に説明しているので非常に分かり易いです。その上、全体で150ページという薄さに纏めてあるので、根気がなくても読み通すことができると思います。巻末には、これを契機に分かり易く経済学を勉強できる本の紹介まであるという、至れり尽くせりの一冊です。

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    2017年10月12日
  • 「決め方」の経済学

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    ネタバレ

    ものすごく面白かった。ふだん、何気なく使っている多数決の本質について考えさせられた。

    ・最も一般的な決め方としては多数決があるが、なぜ多数決なのか。
    特に選択肢が3つ以上ある場合は票の割れの影響を強く受ける。決選投票をつけるのか、1位は3点、2位は2点、というように配点式にするのか

    ・ネーダー、ゴア、ブッシュの三人が大統領選に出ていてこの順で支持する人の場合、多数決の仕組みではネーダーに入れても仕方ない。二大政党以外から出馬しているネーダーが勝つ見込みはないから。実際、ゴア陣営は票の割れを恐れてネーダーへの投票はブッシュに投票するようなものだ、と呼びかけていた。
    すなわち、ネーダーが不在な

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    2017年09月10日
  • 「決め方」の経済学

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     副題に「みんなの意見のまとめ方」を科学する-とあるように,本書は,人々の多様な考えの状況を如何に正確に捉え判断するかを解説した本です。
     本書を読むまでもなく,単なる多数決は,民主的な方法とは言えません。しかも多数派が少数意見を全く無視したような多数決は「多数の横暴」とも言えます。さらに,3択や4択があるときの多数決は,死に票がたくさん出たり,本来のベターではない人が選ばれたりする可能性もあります。
     本書は「決め方を変えると結果が変わる」ということを具体的に示してくれるています。「民意は選挙結果から分からない」ことも,教えてくれます。
     この決め方が絶対正しいというのはないようですが,ボル

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    2017年06月20日
  • ミクロ経済学入門の入門

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    前書きで前提知識がなくてもきちんと基礎が築ける、などと宣言してきっちりそれを果たす坂井先生かっこいい。内容は触れるまでもない。著者買いすべき。

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    2017年05月14日
  • 「決め方」の経済学

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    ネタバレ

    ・ボルダルールのみが常にペア敗者を選ぶことがない
    ・陪審定理
    陪審員の数が増えるほど、多数決の結果が正しくなりやすい
    ・以下の前提条件を満たす場合、多数決を正当化できる
    1.多数決で決める対象に、皆に共通の目標がある
    2.有権者の判断が正しい確率 p > 0.5
    3.有権者は各自で判断する。ボスに従ったり、空気に流されたりしない
    ・裁判員裁判の量刑は中位選択肢を採用

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    2017年01月09日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    『多数決を疑う』おもしろかった。少数意見も尊重しようという話ではなく、多数決より優れた意見集約ルールを探る話。多数決は票割れで結果が変わるので、意見集約ルールとしては性能が悪いという。著者の結論は、ペア勝者弱基準もペア敗者基準も棄権防止性も満たすボルダルール(1位に3点、2位に2点、3位に1点と配点し合計点で競う)が良い。さらに単峰性を満たす、争点が明確な議題なら中位ルール(メジアン=中央値を採用する)が良い。読みやすくて社会選択理論の面白さが解った。 
    とはいえ、多数決をボルダルールに変える改善効果の大きさはよく解らなかった。真の民意は常に分からないのだから、どれだけ民意に近い結果になったか

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    2025年11月25日
  • 暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない

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    ビットコインについての基本的な概念を社会的な影響とともに描写している本。技術的な解説も一通り文系にもわかりやすくしてくれるが、社会における貨幣や通貨についても説明があった。

    勉強すればするほどブロックチェーン技術を産んだサトシ・ナカモトは天才だと思う。

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    2025年10月13日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    物事を決める際に当たり前のように用いられる多数決。そこに潜む課題を素人にもわかりやすく解説した良書。中身は専門的だが一般教養として面白い。

    ・ブッシュとゴアの大統領選挙のように、1対1ならゴアが勝利していたはずが、ゴアに考えが近いネーダーの出現によりゴア票が割れ、結果的にブッシュが勝利した。多数決はペア敗者を選びうる(ペア敗者基準を満たさない)という課題。ペア敗者基準を満たすのが、1位に3点、2位に2点、3位に1点を付けるボルダルール。ただし、ボルダルールもペア勝者基準を満たさないことがある。

    ・ルソーの人民主権は、自分も含めた社会を構成する共同体が、人々の共存と相互尊重を志向する意思=一

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    2025年03月18日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    ・タイトル通り、働く大人が社会の問題点を考えるときの土台を教えてくれる本でした。
    多分学生時代に社会で習ったことも多くあると思いますが、ピンときていないから覚えていないんですよね。
    同じことを学んでも社会に出て経験を重ねることによって「あれは、こういうことだったんだな」と理解出来ることが多くあると思います。
    そういうことが学べる本です。

    ・「労働の義務」ではなく憲法27条「勤労の義務」(まじめに労働にいそしむ)
    を定めているのは日本だけ。
    勤労の義務は25条「すべての国民は文化的で最低限度の生活を営む権利を有する(生存権)」と結びついている。
    勤労の義務を果たしていなければ、生存権は保障され

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    2024年11月20日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    集約ルール、社会的選択理論について平易に解説されている。
    多数決とは何か、そして「どのような」多数決が適切なのかを考える。

    ボルダルール…「例えば選択肢が三つだとしたら、1位には3点、2位には2点、3位には1点というように加点をして、その総和(ボルダ得点)で全体の順序を決めるやり方」(14頁)

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    2024年12月30日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    「多数決」は民主的に物事を決める際に使用され、その結果は集団の総意とされる。
    これは、今まで生きてきた中で幾度となく経験してきたことである。
    だが、それは本当に民主的なのか?
    今まで当たり前だと思っていたことの前提を考えるきっかけになる一冊です。

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    2024年03月25日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    学校のクラスの話し合いをしていると、最終的な決定は、結局、多数決になる。そんな多数決する生徒たちを見ていて疑問だったのが、子どもたちが意外と数票差とかであっても、多数派の意見になることに対して抵抗感がないことだった。
    かといって、ではその問題点をどれくらい自分がきちんと説明できるのか、多数決に変わる代案を出せるのか、と聞かれると答えることが難しい。そんな問題意識がから手に取ってみた本だ。

    てっきり、「多数決を疑う」とあるから、多数決に代わる、何か画期的な意思決定の方法を見せてくれるのだと勝手に思っていたのだが、違った。この本は、多数決の限界を理解しつつ、それでもなお、「よりマシな多数決」のや

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    2023年12月15日
  • メカニズムデザインで勝つ ミクロ経済学のビジネス活用

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    坂井豊貴と今井さんが主宰しているオークション・ラボというオークションの勉強会の講演録のようなもの。
    単話完結・会話形式で気軽にオークション理論や投票理論について触れることができる。
    さらに興味が出たら深堀できるよう本の紹介もあり、オークション理論入門としてはとても良いと思う。
    オークションに携わらなくても読み物として面白かった。

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    2023年11月01日
  • そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

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    タイトルの通りで、経済学の理論を仕事に使うと言う点で書かれた本
    経済学で学術的には研究されていたり、論文で発表されていても、ビジネスサイトの企業人はそれを存在すら知らなかったりする。
    著者はその橋渡しのようなことをしている。会社であるか、学術的な考え方やフレームの作り方等は、ビジネスの角度を上げる上でも大事なのだっていうのを学んだ。

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    2023年10月29日
  • そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

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    1章 ビジネスパーソンの「武器」としての経済学
    ■まとめ
    ・経済学は、暮らしの改善やビジネスの利益拡大に役立つ武器である。
    ・「学知というサイエンス」「現場への実装というエンジニアリング」こそ、経済学のビジネス活用の軸。
    ・「経済学にできること」のざっくりとしたイメージをもっておくことで、いざ必要になったときに、スムーズに適切な経済学者と出会える。
    ・「付加価値を上げる?コストを下げる?」などの問いに対して、経済学は第三の選択肢を提案しうる。
    ・これからの経済学にとって、ビジネスでの実用・政策提言・純粋な研究は、すべて大切な存在意義である。
    ・経済理論には、ビジネスの多様な現場に合わせたカスタ

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    2023年10月21日
  • ミクロ経済学入門の入門

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    オーディオブック。図を多用しているため、オーディオで聴くには向かない本だったかも。前半くらいまでしか分からなかった。物理本で見ると分かりやすそう。再読したい。

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    2023年11月27日
  • そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

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    経済的アカデミアと実業のコラボで日本を再生しようとする意気込みを強く感じることが出来る書。
    きっかけになり、様々なギャップを対話で埋めていく、創り出していくことの可能性を秘めている素晴らしい入口だと思う。

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    2022年12月21日
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

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    副題にもある「社会的選択理論」というものを、本書で初めて知った。
    人々の意思を集約するルール、方法を考える学問である由。

    三つ以上の選択肢があるとき、多数決は必ずしも人々の意思を反映しない。
    そこで、さまざまな方法が考えられ、いくつもの条件の下で強度が試されてきた。
    有力な2つの選択肢に対し、第3の選択肢が表れて票が割れることで結果が変わってしまう。
    このような不合理への頑健性を試す条件として「ペア勝者規準」「ペア弱者規準」などが考えられている。
    ここだけでも、「ほほお」である。

    スコアリング・ルール(選ぶ順位に応じ点数配分をして集計する)、ヤング・コンドルセの最尤法(複数選択肢からペアを

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    2022年11月13日
  • そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

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    類書をたくさん読んでいるのでちょっと物足りなかったけれど
    経済学とビジネス
    が結びつかない人を結びつけようとする意味では分かりやすい本だと思う

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    2022年09月11日