坂井豊貴のレビュー一覧
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GDPに代わるもの=HDI(ヒューマンデベロップメントインデックス)。概してGDPに比例する。
国民総幸福量=GNH。
功利主義基準(全員の効用の足し算)、ナッシュ基準(掛け算)、マクミラン基準(最低のレベルに着目)。
どの基準が幸福の算定にいいか注意する。
日本人には「働かざるもの食うべからず」という背景があるため、生活保護や貧困対策よりも、公共投資による勤労のチャンスを用意することが大事だ、と考えるようになった。
日本の政治は、特定の誰かの利益、の寄せ集めになっている。教育の無償化、医療の無料化などみんなの利益となる分野が少ない。
選挙は決め方次第で結果が変わる。決戦投票方式やぼづ -
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多数決をはじめとした「決め方」のみにフォーカスを当てた狭くて深い?本。そんなに論点あるのか?と思いながら読み始めたけど、うーん、なるほど…という感じ。
冒頭は選挙の実例や決め方の仕組み解説があって、後半はマンションの理事会や裁判員裁判での量刑の決め方など、身近な実例も出てより興味深く読めました。
決め方の議事進行方法によって結果が左右される(二者択一を繰り返して勝ち残る選択肢を決める場合)、というのはテクニックとして知っておいても良いかも。また、マンションの1階住人にも納得考えられるエレベーター修繕費分配のやり方というのは極めて実践的。
今はこれだけICTが進歩しているのだから、投票や決め -
Posted by ブクログ
コンドルセの定理。
多数決は人数が増えるほど一定の条件のもとでは正しい判断を下せる確立が高くなるとしつつ、裏を返せばその条件が満たせない環境での多数決では、正しい判断を下せるとは限らない。
その条件とは、
・50%以上の確立で組織の各個人が正しい判断を下せること(50%がたくさんかけ合わさることで、集団としての判断の精度が高まる)
・全員の目標が一致していること(一致しているからこそ、何が正しいのかを全員が問えるし、少数派の人も多数派の意見が正しいのだから納得できる)
・各個人の判断が独立であること(他の人の影響を受けずに、各人が判断できる状態。確率論の独立性。)
なにより多数決のメリッ