【感想・ネタバレ】メカニズムデザインで勝つ ミクロ経済学のビジネス活用のレビュー

あらすじ

メカニズムデザインは、オークションやマッチング理論などを含む、経済学での比較的新しいジャンル。応用例は幅広く、世界を見渡せば、不動産や学校選択など、社会での問題解決やビジネス実務に大きな貢献が期待される分野である。
本企画は、こういった経済学の知見を、日本でも実務に活かそうと立ち上がったワークショップのアウトプット(書籍化)である。元官僚や、IT関係者、金融マンなど総勢40名ほどで月1回程度で行われている。
進行は、この分野の第一人者とされ、関連の書籍が数多くある坂井豊貴慶應義塾大学教授が行い、実務での活用例は「オークションで不動産をデザインする」をモットーにする(株)デューデリ&ディールの事例などが紹介される。その間も「オークション参加者がフェイクの数字を申告していたら?」「その事例には汎用性があるのか?」など、細かいツッコミ質問が入り、参加者(読者)の理解を助ける。

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Posted by ブクログ

坂井豊貴と今井さんが主宰しているオークション・ラボというオークションの勉強会の講演録のようなもの。
単話完結・会話形式で気軽にオークション理論や投票理論について触れることができる。
さらに興味が出たら深堀できるよう本の紹介もあり、オークション理論入門としてはとても良いと思う。
オークションに携わらなくても読み物として面白かった。

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2023年11月01日

Posted by ブクログ

メカニズム・デザイン(あるいはマーケット・デザイン・マッチング、オークション理論、マッチング理論)のとっかかりとして最適な一冊。オークションの仕組みと実装に興味のある方々を対象にした「オークション・ラボ」コミュニティでのワークショップをテキスト化した内容。

自分の運営しているBtoBサイトの本質は「良質なマッチング」にあるのだが、それを論理的に説明するための言語としてこれらの概念に触れておく必要を強く感じた。

坂井さんの本(僕の本棚では#0406.坂井豊貴)をこれから読み深めてみようと思った。

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2021年12月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オークションはあくまでもツール。
それをどう使うか、どう活かすかは人間次第。
ボルダールールに代わるマジョリティジャッジメントを試してみたい。
選挙という形の多数決が、強者の論理で変わらないのなら、草の根から多数決を見直す流れを作らなくちゃ。

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2021年09月01日

Posted by ブクログ

オークションとマッチング理論の初歩的な入門書。実際に不動産等で活用している方と第一人者の研究者の共著なので入門書だがいろいろ細かなところまで行き届いている感じが好著。
巻末に推奨図書が充実しているので、
マーケットデザイン・メカニズムデザイン
オークション理論
マッチング理論
などが気になる方はこの本から入るのはあり。

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2020年10月24日

Posted by ブクログ

財の効率的な配分を目的としたオークション、マッチングなど制度設計理論であるメカニズムデザイン(マーケットデザインという呼称もな配分を目的としたオークション、マッチングなど制度設計理論であるメカニズムデザイン(この分野はマーケットデザインとも呼ばれ学問的な違いはあるのだろうが、ほぼ近似した内容であると理解している)。

本書はその分野の研究者である著者と、不動産売買オークションビジネスを長年手掛けているデューデリ&ディール社が共催するオークション・ラボという勉強会の模様を書籍化した一冊であり、メカニカルデザインという学問をどうビジネスに活用するかというヒントに満ちている。

実際の理論を知ろうとすれば、同じ著者による『マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学』などの方が丁寧であるが、本書は実際にビジネスサイドに人間からオークションの意味合いが語られている点が面白い。中でも印象に残ったのは、不動産のようにプライシングが難しい財の場合、オークションは価格の意思決定プロセスが透明であり売り手にとっての納得感が高まる、というポイントである。通常のプライシングが専門家による調査に基づくものであってもその過程がなかなか一般人には理解しにくい中で、かえってオークションの方が透明性が高い、という着眼点は以外かつ、オークションという制度のメリットを強く示している。

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2020年09月22日

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