千葉茂樹のレビュー一覧
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ネタバレ読み始めは、もう少し現実(ダーウィンの航海記)に即しているのかな、と思っていたが、ガラパゴス諸島の火山にドラゴンが生きていた、という少しファンタジーも入った物語だった。
でも、ダーウィンの生物研究の話から端を発しているように、生態や生育環境などのディティールに凝っていて、ファンタジー的な夢物語にはなっていないところが「魅力」。
読み進むにつれ、主人公:コビントンと愛機バイオリンのスクラッチや、相棒になる「トカゲ」ファージングや弟妹たちの可愛らしさも増していく。
全体を通して、ハラハラドキドキの冒険物語でもあり、読後感も良かった。
子どもたちに、お勧めしたい。 -
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以前からシートンの本が気になっていたので読んでみました。
小学生向けに書かれているので、とても分かりやすかったです。色々な出版社からシートンの本が出ていますが、このシリーズを選んで良かったと思います。
オオカミのことが知れて面白かったです。とても頭が良かったり、2km先の匂いまでかぎ分けるという能力があることを知ってビックリしました。
オオカミは1905年、奈良県で見つかったのを最後に絶滅してしまったようです。ただ、剥製は日本に3体だけある
ということなのでいつか見てみたいです。
最初は、次々と家畜を殺していくオオカミであるロボに苛立ちを覚えました。でも、読んでいるうちに、ロボに同情という -
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Posted by ブクログ
実在の人物や歴史に乗せて作られた創作SF。主人公の少年シムズ·コビントンはダーウィンがビーグル号で航海に出た時にキャビンボーイ兼バイオリン弾として雇われた少年で、後、助手に昇格した実在の人物です。
この物語では、荒天で船から落ちたダーウィンを助けてシムズが遭難し、火山の島にたどり着きます。物語の前半はシムズの冒険、後半は島から連れ帰った物の驚くべき真相と結末です。前半、話に入っていくまでは取っつきにくかったけど、話の流れが見えてくると面白くて一気に読んでしまいました。ダーウィンは進化論をウォレスから奪ったようなダークサイド面が書かれるのかと思ったりもしたけど、普通に色々な面をもつ人として書かれ -
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SL 2022.2.24-2022.2.27
発達障害を持つ主人公の視点から語られる、ひと夏の大きな成長の話。
父親はマルセロに「わたしを信頼できなかったのか」と聞いたが、父親がマルセロを信じていなかった。マルセロがまさかこんなことを見つけて、正確に状況を把握するとは思っていなかったんだと思う。その後のマルセロの行動の前に、マルセロが起こっていることを理解するとは思いもしなかったのではないだろうか。
この作品を親の視点で読んでしまうことに気がついて、ひそかに愕然とする。
マルセロが、自分のことをアスペルガーだというと本当にその症状を持つ人たちに迷惑をかけると感じているというくだり。素晴らし -
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痛々しい話だった。デセンバーの心の傷の深さが突き刺さる。
「私は鳥になって飛び立つ」だから背中の傷は羽根が生えるためにあると思うことで、現実の辛さから目を背け生きている。そうでなければ生きていけないのだろう。
鳥になり、樹の上から飛び立ち(飛び降り)何度も怪我をするデセンバー。
現実からの逃避が痛々しい。
里親の元を転々としてきたデセンバーは、信じたいと思える里親エリナー出会っても、裏切られる怖さから自分から離れようとする。なんて痛々しく、かたくなな心だろう。
けれど、新しい学校でシェリルリンとの出会いや、傷ついたノスリが自力で飛ぶ訓練を手伝うこともデセンバーの心に変化があらわれる。
鳥にはな -
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さまざまな里親のもとを転々としてきた11歳の少女デセンバーの物語。
つらい境遇で心にも体にもトラウマを負った彼女が望むのは、いつの日か鳥になってひとり自由に飛び立つこと。だから新しい里親のエリナーが親切にしてくれても、信頼したりいついたりすることはできない……。
すごいのは、デセンバーが、いつかほんとうに翼が生えると信じていて、高い木の上から飛び降りるという行為を繰り返してしまうこと。この彼女の思い込みに心を寄せられるかどうかで物語への親和性が変わってきそう。わたしは、うーん、ちょっと極端に思えて一歩引いてしまった。心理的な問題を中心に据えた物語、嫌いではないのだが。 -
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二つ目のスタンプブックス。質がよくて素晴らしい。
かつての福武のベストチョイスに思春期感を足したようなシリーズだ。
こちらは発達凹凸の高校生(微妙な年齢です)の成長譚。
マルセロは音楽と宗教が好きで真面目な発達凹凸青年。
教科書通り、くらいの発達さんで、adhd色は弱め。
普段は支援学校というか養護学校に通っていた。ここがもう素晴らしい学校なので、まずはそれが羨ましくてたまらない。日本にもここまでの学校があれば。。。
作中でマルセロの父親が彼を認知障害だというけど、本人はそれは違うと思う、と。
たしかにマルセロの言う通り、彼は周囲の人の表情や動きからかなりの情報を読み取れている。
反応はう