千葉茂樹のレビュー一覧

  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    アスペルガー症候群(に近い)17歳のマルセロのひと夏の成長を描いた小説。
    生き馬の目を抜くアメリカの弁護士の世界で、メキシコ系ながら高い能力でのし上がって来たマルセロの父は、マルセロには「お前は障害者ではない」、もっと勉強し、社会で成功出来るようになれと言っているが、職場では「息子には認知障害がある」と言っており、職場の人はそれを「知恵おくれ」だと受け取っている。この辺をマルセロ自身が気づくところが、読んでいて辛い。
    昔知能検査というのがあった。一定時間内に次々と問題(計算、図形、記憶力を試すものなど)を解いていくものだった。たくさん解けて、正解ばかりなら知能が高く、そうでなければ低いという

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    2020年09月06日
  • シートン動物記「オオカミ王ロボ」 8

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    小さい頃、何度も何度も読み返した本。主人公とロボの知能戦と誇り高いロボにドキドキしっぱなしでした。絶対に娘に読ませたい一冊。

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    2020年07月02日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    マルセロの言葉が素晴らしかった。
    いつもきちんと考えて言葉にしている。
    そして正直である。

    この物語の中の特別な事件や嫌な奴らよりも、マルセロのIMに身を委ねるのがいいと思った。

    イステルに「あなたにもあるの?醜いところが」と聞かれ、
    「自分に醜い部分が見つからないこと、他人の醜い部分を許したくないことがぼくの醜い部分なんじゃないかな」と、自己分析するマルセロが大好きだ。

    「正しい音は正しくきこえるし、まちがった音はまちがってきこえる」
    これはジャスミンの言葉。

    美しいバーモントの丘や湖の描写も素敵だった。

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    2019年02月17日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    ネタバレ

    マルセロが大好き。きっと実際に一緒にいると、イライラしたり、傷つけたり、傷つけられたりすることが多い人なのはわかるけど、でも好き。訳者のあとがきにあるとおり、「さまざまな彩りを放つ」虹のようなスペクトルを眩しく思います。
    大きく自閉症スペクトラムとしてくくられる子と接する機会は多い方だと思うんですが、彼らは、少し理解できたかも!と思っても次の瞬間裏切られ、驚かされる。いい意味でも悪い意味でも。
    ただ、この特性を持った大人と一緒に働くと、どうしてもイライラの方が多くなってしまって後で反省することがよくあります。ジャスミンのようでありたいと、切実に思う。

    あくまで本なので、マルセロの思いや考えを

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    2020年02月17日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    発達障害があるマルセロ。ピュアで信頼できる少年だ。正直すぎてまっすぐすぎるマルセロはリアルワールドでは障害がある、と括られてしまうのかもですが、わたしには障害には見えなかった。マルセロをマルセロのまま、受け入れ、理解し、一緒に生きていく、そんな人たちがいることがホッとしました。リアルワールドでも、そうあってほしいな。
    障害のある子の話、というより、社会派ドラマの要素もあり、読み応えあります。

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    2018年06月06日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    発達障害をもつマルセロが、リアルな世界を経験して欲しいという父の望みから、ひと夏の間、法律事務所で働くという話。ジャスミンと言う仕事仲間がいい人に出会った感じ。この選択は親心があったのか?なかったのか?後半は急展開する事件があるが、物語全体でもすごく優しい目線。こうした多様化を受け入れると言う事を脳で理解するのではなく肌感覚で理解できるかどうかは、これからの時代大切な事なんだろうなあ。

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    2018年05月24日
  • 世界ショートセレクション3 ジャック・ロンドン ショートセレクション 世界が若かったころ

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    恥ずかしながら「野生の呼び声」も読んだことのない私が初めて読んだジャック・ロンドン。その短編集はさながら「荒野のO.ヘンリー」。若い頃から職を転々として流転の人生を送った人らしく、アラスカの先住民、金鉱掘りの男たち、変わったところでは朝鮮の役人など、これまであまり読んだことのないような人たちが登場する。いずれも「生きるための知恵、生き延びるための知恵」に満ちた珠玉の作品集。

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    2017年06月07日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    発達障害のマルセロは弁護士の父親から夏休みに自分の弁護士事務所で働き、世の中を経験し迎える高校3年生を普通学級の高校へ行くように言われる。
    リアルな世界を体験し、最後には自分で決めるように言われる。その弁護士事務所でマルセロは、事故で傷ついた少女の写真を見て父親の隠すある事実を知り、父親に向かっていく。

    発達障害の少年の成長の記録は、厳しいものだった。
    それでも、マルセロは強くたくましく成長していく。

    こういう障害についてよく知らないけれど、こんな作品をとおして理解が進むといいな。
    いろいろ、良かったなあ。

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    2016年05月18日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    認知障害をもつマルセロが、夏休みの間だけ父親の弁護士事務所で働くことを通じて、「リアルな世界」で生きることを学んでいくお話。
    「リアルな世界」では当たり前にみんなが使う、表情や、皮肉や、暗黙のルール。マルセロはそう言ったことを理解することができません。なので、1つ1つを「なぜ?」と問うていく、その様子にはっと気づかされることが多い。
    なぜ心が正しいと思うことをしてはいけないのか?自分の家族や立場を守るためなら、正しいことを無視してもいいのか?
    リアルな世界に生きる身としては、何かを守るために正義を曲げることだってあるという言い分に、共感することは容易です。それでも、マルセロの「なぜ?」という問

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    2014年09月14日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    アスペルガー症候群に一番近い主人公のマルセロと私は似てる部分が多いので彼に接する人たちの一挙一動に動揺していて、いつもよりも特定の登場人物たちに対して嫌悪感と憎しみを抑えることにかなり苦労しましたが同時に感謝と喜びも一入でした。日本の小説でも漫画でももっと見えない障がいの発達障害について取り上げるのが増えればいいのに。そうすれば自分との共通点と差異を知り理解して心ない言葉も思いも少しは減ってくれると私は信じています。

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    2014年07月02日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    人生で最も多感な時期の一夏の経験の物語。

    パターソンという特殊な学校に通い続けることを望み、家の中でもツリーハウスの中で生活しと、マルセロはいわば温室育ちだ。それが、夏休みの職業体験で「リアルワールド」を体験する。

    マルセロは普通とはちょっと違う17歳ではある。どこがどのように違うのかが、自然な話の展開の中に織り込まれている。内なる音楽(インターナル・ミュージック)が聞こえるということ、脳の各部の働き方から、始まって、スケジュールを決めて、そのとおりに行動することを好むこと、人の目を見て話そうとしないことや、一度にたくさんの情報が入ってくると混乱することなど。

    発達煩悩盛りの通常の17歳

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    2013年06月20日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    p190 「急坂」にわざわざ「きゅうざか」とルビが振ってある。一応「大辞泉」を引いたら、やはりこれは「きゅうはん」

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    2013年06月20日
  • シートン動物記「オオカミ王ロボ」 8

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    子供の読書感想文の課題図書のため購入。子供が読んだ後、許可を得て読みました。挿絵が勘所を押さえてて子供にも読みやすいようにできてる。
    オオカミの行動が詳細に書かれているし、くどくない。すごくわかりやすくて実話に基づいてることを忘れて読み耽ってしまう。
    最後に写真で実物のブランカとロボを見られるのだけど、ブランカはほんとに真っ白な美人さんやし、ロボは巨大さが伝わる。当時の人はこの狼に対峙してそうとうな恐怖だったろうなぁ。

    さらに、おまけでうさぎの話が入ってるのが可愛かった!これもうさぎの行動や食性なんかがすんなり頭に入ってくる。他の動物たちの話も読んでみたい。

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    2025年08月29日
  • ホッキョククジラのボウ ~200年のたび~

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    200年生きるものもいるというホッキョククジラから見た地球の変化。人間の技術が進むとともに、クジラの環境も変わる。そして、最近の温暖化。地球は、どうなっていくのだろう。今はまだ子どものホッキョククジラが生きる200年後は?

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    2024年10月04日
  • ダーウィンのドラゴン

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    ビーグル号にダーウィンの助手として乗っていたコビントン少年は、ガラパゴス諸島をボートで探検してダーウィンと船に戻る途中、海に落ちてしまったダーウィンを助け自分も海に落ちてしまう。どうにか岩に登ることができたが、ビーグル号も乗ってきたボートも見えなかった。火山島に一人取り残されたコビントンは、巨大なドラゴンを見つけるのだが…。
    コビントンは火山島と卵を守るドラゴンから逃れ、チビドラゴンと他の卵たちとともにビーグル号をめざす。

    実在した人物を借りた冒険ストーリー。後日談も含めて、ドキドキしながら楽しめる。

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    2024年07月26日
  • シートン動物記「オオカミ王ロボ」 8

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    カランポー平原で牛を襲うオオカミのロボをなんとしても捕らえようと、人間達が毒や罠を仕掛ける。でも、知恵深いロボはまったく動じず、人間をあざ笑うかのような行動を繰り返す。そこでシートンは…。「オオカミ王ロボ」の他に「ギザ耳ウサギの冒険」も収録。
    これまで『シートン動物記』を一度も読んだ事がないので、読まず嫌いを克服するため、さっそく読んでみる事にしました。オオカミのストーリーだけでなく、ウサギのストーリーまで読めたので、シートンが残した動物記をもっと読んでみたいと思いました。本当は動物嫌いの私ですが、世界の名作に興味を持っている私としては一度は読んでおきたいと思いました。「10歳までに読みたい世

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    2024年02月12日
  • 起業家フェリックスは12歳

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    面白すぎるビジネス入門物語
    という帯通り
    12歳の好奇心旺盛な男の子、フェリックスが思いついたアイデアがどんどん大人気になり会社をつくるまでに成長する物語

    フェリックス一人で全てをやるのではなく、それぞれ得意領域を持った子たちと集まり、話し合って会社を作っていく

    最後は大きな決断を迫られることになり
    フェリックスも苦しむ場面がある

    想像(妄想)が膨らむと、時として人はありもしない敵に苦しめられる

    子どもたちにも読ませたい

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    2024年02月03日
  • ダーウィンのドラゴン

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    ファンタジーがメインに史実を取り込んだ作品。この作品の場合、空想が先にあります。ダーウィンの『ビーグル号航海記』は愛読者なのでうれしい。

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    2023年09月26日
  • かせい ~ちきゅうの みなさん、ようこそ!~

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    小4女子、宇宙にそれほど興味はないながらも丸いキャラクターがかわいい、といってよく読んでいた。本シリーズの他の本も読みたい、と言うのでキャラクターって大事。

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    2023年07月12日
  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド

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    アスペルガーの少年のひと夏のリアルワールド(法律事務所での就労)の話。評価は高いので期待してたけど、ストンと落ちてこなかった。

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    2021年12月25日