久生十蘭のレビュー一覧

  • あなたも私も mt×角川文庫 specialカバー版

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    誰が味方で誰が敵なのかという現代的な筋書きの小説なのだが、著者のスタイリストぶりはここでも崩れず‥今の作家ならもっとドキドキハラハラとした感じに仕立てるだろうとも感じる。

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    2023年05月11日
  • 久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集

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    現代物、時代物、幻想譚、ルポルタージュ風など、さまざまな作風の短編が10作。
    読み慣れない漢語が多いが、読んでいるうちに引き込まれ、意外とスラスラ読める。

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    2022年07月04日
  • 黒い手帳~探偵くらぶ~

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    谷崎「白昼鬼語」、芥川「黒衣聖母」に続く〈探偵くらぶ〉シリーズの3冊目。十蘭は2分冊らしく、今後2冊目が出るみたいなので楽しみですね。

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    2022年03月05日
  • 海豹島

    ネタバレ 購入済み

    オットセイに化けていました、というバカミスともいえる真相は、氷に覆われた離島という極限状態であればこそ「まあありかな」と思わせるものだと思う。

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    2022年01月03日
  • 久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集

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    なにぶん、岩波の短篇選からはいってしまったもので、幻想の土壌は比べて薄らいで、残酷さが強く印象に残ってしまう。でもベルナアルさんは好き。

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    2019年08月17日
  • 久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集

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    ジュラネスク 十蘭ジュラン風作品群 とでもいう意味だろうか。10篇、多才ぶりがうかがえる様々の分野に展開した作品。伝奇・歴史・史実など。「影の人」のモデルは実在。
    「渡来日記」日米和親条約の調印使節団の一員で、バーハタン号に乗った一随行員の日記。随行した「咸臨丸」の勝海舟らのように欧米文化に圧倒されずに、冷めた目で観察している。

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    2019年08月09日
  • 魔都

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    もちろん私も実際に体験したわけでがないが、昭和初期のある種退廃的でそれでいて活力に溢れた濃密な雰囲気が、講談師の小気味いい調子が聞こえてくるような独特の文体で綴られている。
    肝心の筋は、登場人物が多く冗長で少しとっ散らかっている感もあり、あくまで空気を味わう類の作品か。

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    2017年10月05日
  • 魔都

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    ネタバレ

    次から次に起きる怪事件と、現れては消える多彩な登場人物、全体像を捉えがたい複数の事案と魔都東京の姿を、思わず読み上げたくなるようなリズミカルな語り口で鮮やかに描き出している。
    謎はあってもミステリーとは言い難く、アクションはあっても冒険小説とも言い難い、不思議な味わいのある小説。

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    2017年06月02日
  • 魔都

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    新青年での連載版を校訂して出版、ということで作品自体は既読ですが東京創元社版も購入(ありがとうございます)。
    昭和9年の帝都東京が持つエネルギー、群像劇に翻弄されながら物語の中を漂う楽しみ。良いですね。あと、講談調といいますか、作者がチラホラでてくる語り口調の物語(解説では「譚」とふれられてましたが、まさに)黒岩涙香の流れだなぁと思いました。

    表紙のイラストが作品の雰囲気に合ってて凄くステキです。

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    2017年05月31日
  • 墓地展望亭・ハムレット 他六篇

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    作者の持つ世界が、広がっているようにも、一定の規則の下に従ってとんとんと置かれているようにも感じられる。短篇選では多種多様な語りぶりに心服したものだけれど、こちらは、あくまで個人の感想であるが、宙空に置かれた作者の視座のようなものが見えてしまう気がする。まあ、作者は表現に表現を重ね、読者を煙に巻くのが得意だったということなので、おそらくはこれも一種の錯覚のようなものなのだろう。数年後読み返して評価を一変させることになるのを期待するとともに、購入は無理でも、どうにかして全集を拝みたいような気持ちがある。

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    2016年08月29日
  • 十蘭レトリカ

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    それぞれ趣の異なる8つの短編、中編からなる一冊です。ちょっとばかり古風な文体で、難しい漢字表記が多いので、少々読みづらい気もしましたが、それでもグイグイ惹きこまれてしまうのは、やはり作家の力量なのでしょうネ。中でも〝亜墨利加討〟には心打たれるものがありました。

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    2013年11月03日
  • 十蘭ビブリオマーヌ

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    フラットな視点で描かれた歴史物の佳作を多数収録。ドキュメンタリータッチの凝った文体に、「さすが手練れよのう」としみじみ。あとがきを読んでていておやと思ったのは、十蘭がGHQの閲覧コードを把握していた節がある、ということ。だとしたら情報提供者は誰だったんだろう。そこらへんの謎も大いに気になる。
    ・「レカミエー夫人」:現代のこじらせ女子を先どりしたようなユーモアたっぷりの物語が面白い。
    ・「あめりか物語」:十蘭らしいシニカルな視点が冴えている。無慈悲なまでにクールな結末もいっそ潔い。

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    2013年03月20日
  • 十蘭ビブリオマーヌ

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    河出文庫の6冊目の十蘭短編集。幕末、戦後風俗等相変わらず幅広い題材が料理されており、楽しめる。特に「カストリ侯実録」等の西洋実録物が面白い。

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    2013年01月22日
  • 久生十蘭集 ハムレット ―怪奇探偵小説傑作選3

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    ひさお・じゅうらん と読みます。
    「新青年」系の小説家。
    夢野久作・小栗虫太郎とか好きな人にはお薦め…
    って↑好きな人は大抵よんでるよな…

    収録:
    「湖畔」
    「墓地展望亭」
    「海豹島」
    「地底獣国」
    「ハムレット」
    「刺客」
     他、全14編

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    2011年09月24日
  • 湖畔 ハムレット 久生十蘭作品集

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    以前から気になっていたが、読み機会がなかった久生十蘭。函館で長谷川海太郎との交流があったとの解説でなるほどと思う。

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    2012年02月18日
  • 湖畔 ハムレット 久生十蘭作品集

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    どのエピソードもぶつ切れで終わっている印象があります。
    さまざまな知識がないと、久生十蘭の作品は楽しめないようです。

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    2014年08月31日