岩田規久男のレビュー一覧

  • 日本銀行は信用できるか

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    本書の概要は次のとおりである。

    日本銀行(日銀)の金融政策は前例主義を原則とする東京大学法学部卒をトップとする「官僚」によって運営されており、独特の「総合判断」に基づく裁量的金融政策をとっているが、それでは今の日本の大不況からは脱出できない。日銀のゼロ・インフレ政策はデフレ不況をもたらすとともに、過度の円高をもたらした。日銀は金融政策の達成目標を曖昧にしたまま「総合判断」という名の裁量で金融政策を運営しているため、国民は日銀の金融政策に対して、真の意味での「説明責任」を求めることができない、という点に問題の根源がある。成果を出しているインフレ目標を採用している国を見習い、日本でも、政府が日銀

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    2017年06月11日
  • 経済学を学ぶ

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    経済学の入門書にざっと目を通してみたかったのだけれども、岩田氏の著作にしては分かりやすい説明ではなかった。

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    2015年12月30日
  • 経済学を学ぶ

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    ざっくり内容

    かつては物々交換をしていた。物々交換だと、例えば、コメを持っていて魚がほしい人(A)は、魚を持っていてコメがほしい人(B)を見つけないと交換はできず、人々はほしい物を手に入れられない。そこで、貨幣が登場し、交換が用意になるが、こんどは自分のほしいものを持っている人を探すのが大変。そこで、商人が登場し、商人を通して人々は色んな物を売ったり得たりできるようになる。しかし、一人の商人では限界があるから、市場が誕生し、人々は様々なものが得られるようになる。そして、市場が確立すると、人々は自給自足をするよりも自分の得意なサービス・商品を生産することに特化するほうが効率的になる。こうして、

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    2015年05月08日
  • 景気ってなんだろう

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    経済のグローバル化が進む中で、日本の景気が世界の景気とどのようにつながっているのか、また、アメリカのサブプライム・ローン問題に発する世界同時不況や、金融政策の基礎について、数式をまったく用いず分かりやすく説明している本です。

    若い読者を対象としている「ちくまプリマー新書」だけあって、とてもていねいに説明されていますが、文章はそれほど砕けた感じもなく、意外にフォーマルな装いです。高校生でなくても、経済学の入門書として広く手に取ることのできる本だと思います。

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    2014年11月14日
  • 経済学的思考のすすめ

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    既読「福澤諭吉に学ぶ思考の技術」で紹介されており興味を持って購入。前半は素人経済評論家のいわゆるトンデモ経済学を徹底的に批判しその誤りを指摘する形で経済の状況を解説している。例えば国債の増加と消費税や将来世代の負担の関係など。後半は経済学的思考術を用いて社会問題を分析する。例えば女性の晩婚化、自殺率の高止まりなどである。もちろん簡単に解決策がうまれるわけではないが、こういう思考をすることが問題の社会化につながる一つのルートだと感じた。

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    2014年10月26日
  • 経済学を学ぶ

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    経済学の入門書を謳っている本書。
    確かに経済学の基礎をさらっと流してはいるが、わかりやすいかと言われるとかなり微妙。
    内容より文章の書き方の問題な気もする。

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    2014年05月13日
  • リフレは正しい アベノミクスで復活する日本経済

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    金融緩和がインフレを引き起こす理由がよくわからない。インフレ期待がインフレを引き起こすのはわかるけど。金融緩和が生むのは、あぶく銭、資産バブルでしかないのでは?

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    2013年09月28日
  • 景気ってなんだろう

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    景気の動き。世界の経済状況と日本の経済との関連。
    為替・サブプライム問題・新興国等複雑にからむ経済と景気んじょ仕組みについてわかりやすく解説している。

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    2013年08月26日
  • インフレとデフレ

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    大学のときに軽く勉強した記憶はあるのだが‥マネーストックとインフレ率に相関があるかどうかは、今回の日銀砲の結果次第ですが、当面は岩田先生が正しいようです。副作用は知らんけど、あのままでは衰弱死しとったのでな。

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    2013年05月29日
  • 日本銀行は信用できるか

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    ネタバレ

    この本では日銀のデフレ回避へのアクション(金融政策のあり方)を否定的に評論を加えている。日銀副総裁になった氏だが、今後の動向に注目するきっかけになる。

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    2013年05月05日
  • 経済学を学ぶ

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    岩田先生のテキスト・教科書はどれも素晴らしいものばかりです。
    さすがにこれは私にとっては簡単な本でしたが、このサイズの新書に経済学のエッセンスをまとめるというは本当にしっかり理解していないとできないな、と。

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    2013年02月01日
  • 景気ってなんだろう

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    (130127)
    難しいことは書いていない。
    インフレ目標政策を行った国の成長率の話は、
    わりとタイムリーなのではないかと思った。

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    2013年01月27日
  • 経済学を学ぶ

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     書かれたのが1994年で古いが、内容は普遍的なもの。
     基本的な経済学の教科書として読める。
    まず価格の話から経済に切り込む。価格はどのように決まるのか?価格は世の中にどのような影響を与えるか?という事から、失業の問題や景気変動の問題にまで切り込んだ内容になっている。

     しかし、教科書的な内容では現実は全く測れるものとは限らない。
    例えば、本書に書かれてる景気後退と失業の問題。景気後退時は企業は雇用を減らす。それにより人件費が減り利益が出て設備投資が増え、利益が増えまた雇用を増やす・・・なんて本当か?と思ってしまう。
     理論は理論として必要だけれど、理論によって政策を決めるのは危険だと思う

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    2013年01月10日
  • 日本銀行は信用できるか

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    日銀の金融施策を企画立案しているのが経済の専門家ではなく、施策を決定する政策委員会のメンバーも全くの素人。新日銀法に規定されている「経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験者」とはかけ離れた人たちで構成されている。政策目標設定の権限を牛耳り、第三者専門機関からの監視・評価もない。デフレを放置し極端にインフレを怖れる。諸外国と比べても特異な日銀の体質を様々な視点から浮き彫りにする。著者は大胆な日銀改革を提言している。日銀自らが先頭に立つ改革を期待したい。

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    2012年08月14日
  • 金融危機の経済学

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    日本は20年ほど前にバブルを経験して、いまだに回復したのかが明らかになっていない状態です。社会人になる直前にバブルを経験しましたが、当時はお金も無かったせいかその時代を楽しむことができなかった思い出のみがあります。

    そのような歴史があるにも拘らず、アメリカで何回りも大きなスケールで土地バブルが弾けてしまいました。今回はサブプライムローンに始まって、モノライン保険、ローンの証券化等、高度なテクニックを使って世界中にばら撒いているので、弾けた場合の影響はアメリカ内部にとどまらず世界中に及ぼすことになると思います。あと何年かかるのかわかりませんが、早く正常な状態に戻ってほしいと思います。正常な状

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    2012年07月25日
  • 経済学的思考のすすめ

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    タイトルから察して具体的な思考方法が書かれていると思いきや、そうでもなかった。第7章の具体例が経済学に疎い私でも、経済学的な考え方とはどういうものかが理解出来た。帰納法は聴衆に共感を与えるが本当に結論が正しいか怪しく、演繹法は理論で結論を証明していくので説得力は増すが、幾分面倒臭いし聴衆ウケが悪いということ。つまり、経済学的思考は演繹法で考えるということらしい。ただ、終始某アナウンサーの経済論の批判が目についたのでそれは如何なものかと疑問を感じた。

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    2012年07月11日
  • 経済学的思考のすすめ

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    どうしてシロウト経済学はダメなのか、様々な例を用いて説明してくれており、読みやすかった。しかし、なぜダメなのかはよくわかったけれど、本来の経済学的思考である、演繹法や数式やグラフを用いて説明されている5章6章などは、ちんぷんかんぷんだった…。
    シンプルな方がわかりやすいけれど、様々な要因が考慮されていないから悪影響を及ぼすだけという場合が多いんだなあ。経済は、大枠で見るため個人の損得だけが問題になるのではない。私はどうしても自分の損得や目の前のことだけで考えてしまいがち。帰納法には、錯覚の科学に通じるものがある気がした。因果関係とか。経済学はそう簡単に論じれるものではないんだなと思いました。難

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    2012年10月09日
  • 経済復興――大震災から立ち上がる

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    日銀による国債の直接引受がハイパーインフレには
    必ずしも繋がらない、という論証として
    戦前の高橋是清蔵相の政策が取り上げられていますが
    この辺の史実がわかりません。
    こちらを詳しく取り上げた金融経済史書をつぎに読もうかと
    思います。

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    2012年05月28日
  • 福澤諭吉に学ぶ 思考の技術

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    福沢諭吉はクリティカルシンキングを実践していこうという主張があったことが勉強となった。
    このような日本人の日本語で書かれた著書を読まず、やたらと流行のビジネス翻訳本を読んできた自分を反省。
    明治時代のベストセラーであるが、現代でも十分通用すると思われる。ベストセラーにした明治時代の民衆の向学心にも驚く。
    古典として学ぶ必要あり。今後福沢諭吉を読もうと思う。


    ①議論の本位は比較から始まる。
    ②利害得失が関わる議論はどの立場の議論か明確にする。
    ③有益な結論を導くため、利害得失を超えた「一層高尚な視点」を導入して判断する。
    ④溺惑をしない
    ⑤憶断をしない
    ⑥学問とは何を疑い、信ずるかの取捨選択

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    2012年04月29日
  • 金融危機の経済学

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    良書です。タイトルに「経済学」とありますが、
    理論的な記述では無く、
    米国住宅ローンブームの発生から
    サブプライムローン証券化の仕組、そして
    それが米国内を超えて世界中に危機が波及した流れに
    ついてわずか220頁ほどの小著に簡潔にまとめてあります。
    感情的な議論に落ち込まず、事実関係をシンプルにまとめて
    ありますので、2009年出版ながらまだ読む価値があるかと。
    (ただし、欧州債務危機までは述べられておりません)
    なお、銀行間の資金決済の仕組みや
    金融商品時価評価の景気増幅効果の問題点にも
    触れられておりますが、
    中の人としては残念ながら用語が正確では無く
    苦笑いしてしまうような記述も。
    しか

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    2012年03月25日