あらすじ
世界恐慌、ドイツ・ハイパーインフレ、昭和恐慌、リーマン・ショック……。本書は歴史的検討に基づいて二つの悪夢、インフレとデフレの発生メカニズムを解明し、そのコントロール法を考える。インフレ目標政策とは何か? 1990年代以降の経済理論の新知見と長期化する日本デフレを踏まえて新章を書き下ろし。格好の経済学入門にして提言の書。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
わかりやすい。マネーストックとインフレに相関関係があることは既に証明されている事実だと思うが、アベノミクスにおいて大胆な金融緩和が実行されたが、インフレ目標は達成できず。
増税の影響もあるし、GDPギャップが埋まっていないので、まだまだ市場にお金が足りないということか、、
Posted by ブクログ
第1章~第4章、第6章まではありがちな経済の現象について触れている。
第5章は世界恐慌のおきた理由を、アメリカの金本位制のルールに基づかない不胎化政策によるものと分析する。また高橋是清の財政政策も有効需要創出を先取りしていると説く。
最終的に著者はインタゲ論を説く。かつ成果を示してインタゲは効果的であると主張する。ただ単純にインタゲを導入するのではなく、自己資本比率規制などの制作が重要であるとする。
最終的には日銀法改正に話は落ち着くのだが、政府の指導に従いすぎる中央銀行というのも危険ではあるが、今は金本位制ではないのだから、そういう政策も管理通貨制度の下では重要なのかもしれない。
今までの日銀はインフレを恐れてデフレで甘んじできた。しかし今度はむしろデフレを恐れ、インフレターゲットを目指すべきであるとする。また日米でのデフレ対策の違いを示し、アメリカは不景気を脱出したとする。
経済が不況なのはわかるが、アベノミクスでどこまで家計が潤うかは、甚だ未知数である。
Posted by ブクログ
インフレーションとデフレーションの弊害、発生メカニズム、インフレ目標政策の有効性について書かれた本。
日銀職員、特に政策委員には是非とも読んで欲しいね。
Posted by ブクログ
今最も旬な話題の
『インフレとデフレ』岩田規久男先生の本を読みました。
色々な疑問を解いてくれる非常に良い本です。
日本はバブル崩壊後のマネタリーバランスの不足からアメリカ、イギリス等の大幅な積極財政でデフレを脱したのに対して、日本だけ長いデフレに陥ったようです。
バブル後の日銀の失敗はオイルショックの対策で日本だけが成功した旧来の成功体験から抜けられなかったようです。
不況時に日本は労働組合が毎年の景気に応じて賃上げを低く調整、一方アメリカ、イギリスは2から3年の個人雇用契約のため賃金が抑えられなかったのが失敗の原因と説明されています。
言い換えれば今は労働組合の力が落ちても春闘で賃金を抑え、雇用優先を継続したことが日本の賃金を長く抑え続けたのが、海外との賃金格差、長期のデフレの問題のように思いました。
日本では最新の経済学を理解している政治家が少なく日銀に引きずられる財務知識不足が問題のようです。
オイルショックの時は日本は省エネルギー技術開発が優れていたので脱却出来たのですが、その後のバブル、リーマンシショックの時は条件が異なり、金融対策が決め手だったようです。
日本がアメリカに産業革命が遅れたことが停滞の30年の原因と思って反省すべきはエンジニアと理解でいましたが、主な原因は日銀、政府。
インフレばかりを気にして、消費税の引上げまでした橋本内閣の失敗だったようです。
アメリカは最新の経済学を独占、市場経済に適用する一方、日本の最新の経済への適応は弱い。財務省のK値以下のマネタリーバランスの低い設定が問題だったようで、世界市場から信頼されない日銀を問題視されています。
確かにバブル崩壊後停滞時の日銀のリーダーシップ不足を感じます。
日銀のインフレ目標設定と説明責任が不足、途中での方針変更等で投資家の信用低下がデフレを長引かせたようです。
今の日銀総裁は慎重に考えているようなので期待したいです。