齋藤孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10代を主人公にした「青春小説」というジャンルは
確立されていますが、老人が活躍する「老人小説」
「ご隠居小説」と呼ばれることは聞いたことがありま
せん。
なぜなら、これは定番のフォーマットであり、
ジャンルでも何でもないからです。
年老いた老人が若者と出会い、自分の技術の
全てを授ける・・・
スターウォーズのヨーダとルーク、老人と海の老人
と少年、といくらでもあります。
青春小説を読んでいて、自分の10代の頃と重ね
合わせ眩しく感じるのもいいですが、
「自分の後継を育てる」という未来に向けた読書も
大切です。
たとえ後継者づくりは叶わなかったとしても、
自身の知的好奇心を衰えさせて -
Posted by ブクログ
読書スランプに陥って「読みたいのに読めない」状況が続いてモヤモヤが溜まっていた自分にピッタリの1冊でした。
近頃全く読書に集中できず、読むペースが激落ちして「早く読みたいのに…!」と焦りを感じていましたが、本書の「自分のペースで良いんだよ」「読む習慣を少しずつ思い出していこう」と寄り添ってくれる文章に心が軽くなりました。
最近では、動画すらショートが主流で「タイパ・コスパ重視!マルチタスクできて当たり前!!」みたいな…只々コンテンツを消費していくスピード社会に疲れていたので、「遅読」する事で本の世界にゆったり浸って自分のペースを思い出して!と言われているようでハッとしました。
後半はスマホ -
Posted by ブクログ
読書人生が浅く、速く読めない自分に少し焦りを感じていたが、深く読み込むという方法があることを本書で学ぶことができて良かった。
本ははやく読むべきだと考えている方は是非ともこの本を手に取って欲しい。
本書において粘り強く考え続ける「脳の持久力」が大事だという言葉がある。
私は日々この能力が足りないと痛感してきたので、この言葉を読んだ時にはっとさせられた。
是非とも遅読を習得したいと思う。
また、本書で読書をトレーニングと表現する箇所がある。
私自身読書は好きだが、毎回新しい本を読み始める前などは若干の抵抗を感じてしまう。
そういうモヤモヤをこれまでに大量に本を読んできた読書好きの著者から「読 -
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Posted by ブクログ
齋藤孝がカーネギーの『人を動かす』を解説&現代風に事例を追加している本。原著も読みにくいものではないが、かなり分かりやすくなっていると思う。
様々な金言はあれど、特に人を変えようと思うにはまずは自分が変わるべきというのは普遍的なものだと思う。
その上で、相手を褒める、立てるといったテクニック的な要素が役立ってくる気がする。自分の人としての価値を高めるのが優先かな。
個人的に印象に残ったのは以下。
・年齢が20以上上の人とでも付き合えるレパートリーを持っておく
・映画や本で感動したことを上げてみる
・相手を理解できていない状態がストレスになる
・有能な人は「忙しい」とは言わない
・具体的に褒 -
Posted by ブクログ
「読書を日本人すべての必須科目にするべき」という本。個人的に受験勉強はやった方が良いがやらなかった人がどういう教養を学ぶべきかを考えていたが、読書はその一つだと思った。聖書のような全員が読む「The book」が無い国日本にとって、氏の掲げる「文庫100冊、新書50冊」の基準は、とても分かりやすいし、日本人全員が読むべきだと思うし、巻末にある文庫100冊は40歳までに読みたいと思った。新書50冊のリストが無いのが残念。
残念な点。最初に書かれているオウム真理教に理系の人が多かった論は、読書の重要性を語るポジショントークにしても、理系に対する無理解と偏見に満ちていると感じ、理系の私からすると余 -
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なぜ読書が必要なのか?と聞かれたら、「他者性を理解し、自己と向き合うため」だと、わたしは答える。
人は言語で思考する生き物なので、語彙が豊富であれば当然思考も豊かなものになる。
【読書をしてきた人間が、別に読書をしなくてもよいという無責任な発言をすることに腸が煮えくり返るほどの怒りを覚える】という主旨の文があって笑った。
そんなに腹が立つのか。作者の読書愛をひしと感じた。
本書でも語られているように、読書が自己形成に大いに影響を及ぼす、という感覚は共感できる。
会話をある程度すれば、その人が読書習慣を持っている人なのかどうかも、あらかた推察することができる。
さて、この本で定義してい -
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私は何のために読書感想文を書くのか?
ここ最近、「本を読んだら読書感想文を書かないと次の本を読めない」という枷をつけて読書をしていました。なんでかって、私は文章を書くのが大の苦手で、言語化の能力を高めるには書くのがいいって聞いたからです。
とりあえず書けば文章力があがるはず!そう意気込んで書いてみたものの、どんな文を書くのが正解なのかもわからず、ただ書くというのは私にとってとても苦しいことでした。
「読書感想文なんか書いてないで早く次の本を読みたい!」
本を読み終わるたびにそんな葛藤とたたかっていました。
そんな時に出会ったのがこの本でした。
この本では、書くことの目的は「他者とより深くつ