相川真のレビュー一覧
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ネタバレ今回は進路をそろそろ気にしないといけなくなってきた茜ちゃんの掘り下げ話がメイン。
いつも人のことばかりで自分のことを後回しにしてきた茜ちゃん。
後回しというか、考えの範疇から追い出していたというか。
だからいざ「自分の本当にしたいこと」を聞かれた場合に即答できないという。
高校卒業後は就職希望だけど、それは妹のすみれのため。
果たしてそれは本当に自分のしたいことなのか。
そんな自分の気持ちに夏から秋にかけてのイベントで初めて真正面から向き合ってみるという。
また見所は叔父さんと茜ちゃんたちの父親との話。
どうしてもいい印象を持てない叔父さんだが、彼の掘り下げもされたことで一方的に嫌えなくなってくるという。
ただだからといって茜ちゃんたちに対する仕打ちを許す気はないけれども。
作中でも青藍たちが言っていた通りに。
許す必要はない。
それが免罪符にはならないのだから。
ただフィクションの世界であっても勧善懲悪で判断できることばかりではない。
それによるもどかしさを感じる話だった。 -
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ネタバレ茜ちゃんが一歩踏み出す話もあったが、メインは青藍と陽時コンビの掘り下げだったかなと。
青藍の青春時代に二人の喧嘩。
特に後者はどうなるかと思っていたら、雨降って地固まる。
寧ろ陽時にとっては自分の居場所を再確認できたいい機会だったのかも。
こういうときのすみれちゃんは無敵。
子は鎹ではないが、四人を家族にしてくれるのは、すみれちゃんの存在が本当に大きい。
茜ちゃんも今の場所を大切と胸を張って言えるようになったし、前述通り陽時は居場所を決められた。
青藍も東院流と自分なりに今回対峙できて、一つ区切りができたのでは。
少しずつだけど確実に四人が「家族」になるため、一歩高みに踏み出したなと感じた4巻だった。 -
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ネタバレ今まで茜ちゃんは頑張り過ぎていたから、風邪で弱る姿に不謹慎ながら安堵してしまった。
体も心も休む時間が必要だし、甘える日があってもいい。
まだ高校生なのだから、一人で全て抱える必要はない。
今は支えてくれる大人も、お姉ちゃんのために頑張る妹もそばにいるのだから。
後は、学校の方でも安心できる居場所ができるといいのだけれど。
「正しい」と評される京都人らしい新キャラの登場。
月白さんと先代東院家当主との知られざる繋がり。
そして、青藍と珠貴のまさかの共同作業?(なお絵を描くことではない)
今回も印象的で魅力的な物語だった。
キャラの掘り下げが進み、より深みを増していく物語。
その分、青藍の桜の絵もさらに賑やかになっていく。
ただ完成する頃には、茜ちゃんたちの巣立ちになるやもという予感もあって、寂しさも覚えたり。
……月白さんとこの大人たちは、ちゃんと巣立ちのことを考えているみたいだし。
その割に、茜ちゃんの彼氏になるには、面接をパスしないとダメみたいだが。
過保護である。
保護者としてか、それとも……かは、妄想過多かな。 -
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ネタバレ月白邸に茜とすみれ姉妹が住み始めて半年が経つ頃、かつて月白邸で取引のあった扇骨屋の依頼で「鳳凰館」に障壁画を納めると、とある少年に偽物と指摘され…
青藍が苦手とする海里。正論しか言わない為に心に棘が刺さる。それでも、心地よい言葉しか言わない人の言葉より刺さりました。欲しい言葉ではないけど、前向きになれる言葉をくれる人ですね。
先代の絵が発見され、「わが息子へ」と書いてある。青藍は兄の珠貴の事だと言い、珠貴は青藍だと言う。その絵によって、ある隠し部屋へと導かれ、蒼翠と春嵐の雅号の由来が実は父の命名だったと判った時、兄弟の確執が少し氷解したのがじんわりきました。 -
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ネタバレ月白邸での生活も徐々に慣れた頃、屋敷の元主人・月白の愛用の酒器が見つかり金継ぎの依頼をしに行く事になり、以前月白邸に住んでいた陶芸家の元を訪ねる。
元主人・月白の器の大きさ、そして青藍にとっての拠り所だった人。色々な芸術家を住まわせて居たが、月白が亡くなった事で皆それぞれの道を歩み始めた。だが、青藍だけは踏み出す事ができずにいて…
青藍も茜も大切な人を失い自暴気味になっていたけど、本当の家族になろうと歩み寄っていくのが前巻よりも進めた気がします。
茜が16にしてあれだけの料理と気配りが出来るのが凄すぎる。大切に育てられたからこそ、真っ直ぐに成長したんだと思います。
個人的にすみれにベタ甘なおじいちゃんみたいな青藍と陽時がお気に入りです。 -
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ネタバレ母も幼い時に亡くなり、そして父までも亡くなった。茜達の父親が実は名門の分家筋だった為、叔父の家に引き取られたが、母が天涯孤独だったのを気に入らない家の者達は茜達を邪険に扱う。そんな中、久我青藍と言う天才画家が茜達を引き取ってくれる。だが、人嫌いの青藍は人を寄せ付けずにいて…
茜とすみれ姉妹が不憫でしたが、持ち前の好奇心でするっと懐に入り込む妹のすみれと、しっかり者の茜と青藍の関係性が徐々に優しい色になっていく過程がじんわりと沁みました。早く大人になろうと頑張る茜が見てて切なかったです。それでも、少しずつ不器用ながらに心を開いて家族になろうとする3人と、画材屋の人たらしな陽時の月白邸での生活が良い方向へ進むのが楽しみです。 -
ネタバレ 無料版購入済み
恋愛と妖関係。
京都に帰ったひろに、待っていたのは過保護な幼なじみの拓己。と、あともう1人?水神様。シロと言う名を持つ、この水神は以前ヒロが助けた白蛇で。こういう妖?霊現象?を素早く察知するヒロと拓己、水神シロと共にこれから起きる怪奇現象を解決するストーリーなのかな?なにやら幼なじみの拓巳とシロに思いを寄せられてるようですが。ヒロは今のところ、気づいてない様子。2話の無料版の試読なのですが、絵も綺麗だし、ヒロは最終的に誰と心を寄せ合う様になるのか、これから先の展開に期待。
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ネタバレ前作のレビューに「彼が描き出したその絵に、またどんどん色が仲間が増えていってほしいと思う」と書いたが、それが現実になってくれた2巻。
表紙にもそれが描かれている。
読み終わってから改めて表紙を見ると意味が分かるものがあって感慨深い。
性格も立場もバラバラな4人のほっこり家族物語。
すみれちゃんを甘やかす大人二人は今回も健在。
特に青藍さんは他のものにも懐かれて、表紙のように不機嫌顔。
それでも突き放さないのは、やはり彼の生来の優しさだと再認識した。
前回登場した青藍さんの絵も感嘆ものの美しさだったが、今回も本当に美しい。
舞えば降る雪が見えるという扇が特に描写も巧みだったので、本当に本当に美しくて。
それを賛辞する語彙がこちらにないために上手く伝えられずに申し訳ないが、とにかく凄い。
それに纏わるエピソードは切ないものもあるけれども。
今回登場した新キャラたちは、特に朝日さんには穏やかな日常を送ってほしいと思う。
今まで男性に対して碌な目に遭っていないので。
今の彼女の周りには心優しい人たちが大勢いてくれるから大丈夫のはずだが、本当に報われて欲しいと思う。
そして、今回は茜ちゃんが一歩踏み出す話も。
前回はすみれちゃんが乗り越える話が大きなエピソードになったと思うが、今回は甘え下手な茜ちゃんが乗り越えるお話。
この話に出てくる青藍さんの絵も素晴らしくて、エピソードと相まって本当に泣けた。
文字でそれだけ表現できるって、作者さまの筆力が凄い。
何より安心したのは、不器用で甘え下手な茜ちゃんがちゃんと「泣けた」こと。
いつもどこか一歩引いていて、自分のことは二の次で、何でも一人で抱え込んじゃう。
今回も一人で動いてしまったから、青藍さんも動く大ごとに。
でも、そのお蔭で茜ちゃんは再び父と母を取り戻せた。
妹とも寂しいと思う気持ちを共有できた。
「泣けた」ということは、それだけ感情が動いたということ。
そしてその涙を受け止めてくれる人がいてくれて、泣いていても突き放さず見守ってくれる家族がいてくれることの何と幸福なことか。
彼女が一人で泣いたのではなくて本当によかった。
その場に、彼女の父母を分かってくれる人と、今の家族がいてくれて本当によかった。
例え死に別れても、血の繋がりはなくても、家族の絆がいかに偉大で大切だということを教えてもらえた、そんな心地がした2作目だった。 -
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ネタバレ確かに人嫌いではあるけれど、本来は面倒見のいい優しい人物なのだろう。
ただ彼の置かれていた環境や境遇が、それを素直に許してくれなかっただけで。
ここで舞台が「京都」ということが非常に活きてくるなと感じた。
偏見かもしれないが、京都の芸術系を嗜む旧家となると、それだけで血縁者がどのような境遇でいるのか、言われなくてもある程度想像できるのではないだろうか。
特に絵師の元に集う人々は、そんな旧家の出ながら彼らとは相容れない立場の人たちだったから。
実家から駆け落ちで飛び出した父に先立たれ、叔父の家で肩身を狭くして暮らしていた姉妹。
旧家から逃げ出そうとした従姉を救えなかった青年。
そして、その家で唯一絵の才能に恵まれながら、その家を出るしかなかった若き絵師。
そんな彼らが家族になれる場所、それが「月白さんとこ」だ。
勿論最初から上手く行ったわけではない。
姉はいつか家を出て行かなくてはいけないと分かっていて、月白の家でもずっと余所者として縮こまっていた。
妹は絵師に懐きながらも、秘密を抱えていた。
青年は様々な女性と仲良くしながらも、ずっと従姉のことを引きずっていた。
そして若き絵師は、亡き師匠との約束をまだ果たせずにいた。
そんな彼らが美味しいご飯を囲み、規則正しい生活をし、大の大人がこぞって妹を可愛がり(可愛がる気持ちは非常によく分かるが)姉にびしびし怒られている。
何と微笑ましい家族だろうかと。
決して彼らの周囲は優しい世界ではないけれど、笑える場所が安心できる場所があるということは、きっとこれから先の彼らの支えになる。
その結果、若き絵師は亡き師匠の課題にようやく筆を載せることができた。
その道はまだまだ長いものになりそう。
彼が描き出したその絵に、またどんどん色が仲間が増えていってほしいと思う。
それはきっと叶わない願いではないだろうから。
今の彼なら。 -
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日本酒を共通点にしたアンソロジー
他にも、日本酒をきっかけに自分の気質の気づきと、そこを改善するというのも共通点かも
ま、例外はあるんだけれども(笑)
・月に桂の花をみる
鋼鉄女子と呼ばれるほどキッチリした女性が、学内に設置された目安箱の変な投書に対応する話
日本酒の名前って由来が雅なもの多いよなぁ
飲む状況にしても風流な環境なら多分もっと美味しく感じるんだろうね
ただまぁ、作中で描かれている描写に関してはちょっと疑問に思うところも少々
他の人に手伝ってもらう事を前提にした仕事量を割り振っておいて、誰に頼むかは本人任せというのも上司としてはあと一歩足りないかな
仕事量を把握しているんだったら最初から担当者をメインとサブの二人にすればいいだけじゃねぇのかと思う
・櫻姫は清酒がお好き
くじ運が悪い女性が日本酒好きの桜の精に御神酒をお供えしてくじ運を上げる話
実際に萌え絵のラベルの日本酒ってあるよね
・恋する川中島合戦
地元のワインと武田が好きな宝塚チックな女性が川中島のお祭りで男性に出会う話
これが一番よかった
多分、越乃景虎を僕が飲んだことあるから描写が特にリアルに感じたからかね?
アレはマジでスッキリして飲みやすい
自分で勝手にハードールの高さやハードル自体を作って飛べないと思い込んでいるだけというのがポイントかな
ありきたりなオチだけどそこがメインでもないし、その後の展開もありそうな余韻を残しているのもよい
・無我夢中
女同士の同級生の話
これだけが異質な雰囲気
同級生の恋愛話を聞いているうちに、久しぶりに会った既婚の同級生は先に帰ってしまう
その理由とは?
何が本当で何が嘘なのかがわからない不思議な話
作中でそれを特定できるような事書いてあったか?
人の評価というか、「この人はこんな人」という認識の齟齬が怖い
・真夜中のおでんと迷い猫
居酒屋で酔いつぶれた行くあてのない女性を家に住まわせてあげるお話
家具職人の副業としてシェフ派遣業を営んでいて、美味しそうな料理がたくさん登場する
年末におでんを作ったけど、それを思い出した
やはりおでんに日本酒は合うよなー
知らずしらずのうちに身についた事が、誰のおかげだったのかと大きくなってから気づくという経験はたまにあるかな
未だにばあちゃんに言われた事がふっと思いだされることがあるからね
・父の日
毎月7日に訪ねてくる父に日本酒を振る舞う娘の話
美味い酒を飲ませてくれないか、と訪ねてきた父
その割に出す酒にも料理にも旨いとも言わずに何かとケチを付ける父
それでも翌月にはまた訪ねてくるのだった
ちょっとした違和感は感じるけど、事情を推測できなくもないくらいの違和感
実はそこが落とし穴とはね……
総じて、どの話の日本酒も飲みたくなってくる
個人的には、日本酒は好きだしね
ただ、美味しい日本酒は他の酒に比べて味と値段のコストパフォーマンスが悪いので、ついつい他のお酒を飲んでしまうかな
美味しいのを飲もうとするとそれなりの金額を出さなきゃいけなくなるからなぁ
あと、酒の種類が多すぎてどれを選べばいいかわからないというのも、一般的に日本酒が敬遠される理由じゃなかろうか
もやしもんでも語られてるけど、日本酒って酒屋さんの工夫次第でもっと多くの人に飲まれるようになる気がする
でも、最近は酒屋自体も減っているので、以前とは違うマーケティング戦略が必要だと思うよ