火浦功のレビュー一覧
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試し読み
ネタバレ 購入済み火浦功のライトファンタジー!
90年代初頭の作だが、80年代のエッセンスたっぷりの怪作。ウィザードリィ風の学園パロといえばわかりやすいかな?
ある意味で、今のコメディ系なろう小説のご先祖様的な小説だと感じた。「うわー、うわー」言うヒロインが天然で可愛い。
かつて角川文庫版を積ん読のまま紛失したので、今回電子化に伴い買い直したが、新作描き下ろし短編も入っていてお得になっている。 -
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はるばる来たぜ、サケ茶漬。
学生時代に死ぬほど読み込んだ短篇集。ハッキリ言って冷静に評価できないくらい大好きな作家であり本なんですが、あれから20年も経ったので冷静に評価してみようと思います。
火浦先生の最大の魅力は、その軽妙な文体でありますが、そのセンスは、ライトノベルやテキストサイト、twitter等多岐多様にわたる現代の文章ジャンルでも通用する。要するに、今読んでも面白い。文章を極限まで削って(よって作者の作品は実に短いものが多い…というのは少々擁護しすぎか)間やテンポで笑わせてくれます。
しかし、作中ネタとして登場している「タイトルだけ先に上げて中身は後で考える」という執筆スタイ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「おやじの仇を討つんだっ!」
思い込んだら命がけ、男の子として育てられ、うだうだしたことが大っ嫌いな熱血少女コロナは、敵の本拠地ヴァルマーに、ひとり敢然と乗り込んでいく。
一方、華奢な外見を利用して、女装することで女(!?)の武器を最大活用する踊り子シャラもまた、財宝を狙ってヴァルマーの宮殿に侵入していた。
二人の運命(!?)の出会い。
謎の人型機動兵器ガルディーンとは何なのか。
シリアスかと思えばコミカル、コミカルかと思えばシリアスという、物語の方向性定まらぬ新感覚すちゃらか(!!)SF珍道中の傑作シリーズ。
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試し読み
Posted by ブクログ
○○を狙うモンスターの群れに襲われたり、
○○の幼生を××と思って飼い始めたり(ソイツも自分は××と思い込んでいる)、
○○を××して、モンスターの群れが学校に侵入する原因を作ったり、
夏休みの宿題に、銀の○○を5つ集めたり、
夕飯に必要な豆腐を買いに行ったり(もちろん迷う)、
復活した○○と仲良くなったり、
勘違いと思い込みですぐ暴走するのりこの学校生活は、いつもてんやわんやの大騒ぎ!
それにしても火浦功の発想力と小ネタの使い方には、いつも驚かされる。
冒険物のお約束を悉く上手なギャグにするセンスには脱帽。
RPGと昭和のギャグが好きな方にオススメ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結婚して外国に行った娘から、近況を知らせる手紙が届いた。
「お父さん。お母さん。――私は、今、人民のために、ゲリラの先頭に立って、政府軍と闘っています――」
父親は卒倒した。
某国に海外出張に行くダンナに同行していった、新婚ホヤホヤの愛娘。体中のどこに入れても痛くないその娘が、ゲリラの先頭に立って政府軍と戦っているその娘が、ダンナと一緒に突然帰国した。よりにもよって、そのゲリラたちを引き連れて――。
平和な日本の一家庭に突然持ち込まれた「戦争」を、ギャグ満載で綴った表題作をはじめ、書いているうちに連載が自然消滅したという伝説の尻切れとんぼ作品(ちなみに火浦功が手懸けたシリーズで無事 -
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購入済み
新装版?
新装版ということですが、
特に前の版との違いは見つかりませんでした。
初出一覧がついたのが一番の違いでしょうか。
あとがきも、変わっていません。
内容はまぁ、わかったようなわからないような
よくわからないけどなんだかちょっと面白い。
好き嫌いはわかれると思うので、
そのつもりで読んでください。 -
購入済み
おもしろいね
このみが別れる本でしょう、客観的に言えば。
そして私は、とても好きです。
とはいえ、時代遅れなのは否めないかな。
詳細な世界観とか、巧妙なトリックとか、複雑な心理描写とか
そういう話をよく読む人にお薦めします、
よくも悪くも、ノリと勢いがすべてなので
衝撃的だと思いますよ。 -
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購入済み
読む人を選ぶ本です
最後にはなんとかなる。
ほとんどの物語では、読者はそのことを忘れたふりをして読んでいるものですが、この本ではそれが通じません。
なぜなら、登場人物までが最後にはなんとかなることだけを確信して(いい加減に)行動しているから。
予定調和とかご都合主義だとかそんな生やさしいものではなく、
ただとにかく、そのうちなんとかなるだろうという、言われ無く厳然たる事実に
読者はただ曖昧にわかったふりをするしかない。
食べ物に例えれば、まあまあ美味しいけど栄養もカロリーも全く無い、そんな本です。 -
Posted by ブクログ
主人公の名前はアルツ・ハマー。.45口径の拳銃を愛用する射撃の名手で、街を守る俺が法律だ!
秘書はブロンドの美人ジェニファー。大変有能な秘書さん。
……と書けば、ハードボイルド好きにはぴんとくるでしょう。
まさしく、マイク・ハマーのパロディであるわけだ。
しかし、こちらのハマーは既に老境に達しており、最近は物忘れが激しく、方向音痴である……。
火浦功はハードボイルドをこよなく愛する作家であり、『トリガーマン』で書いている通り、そのハードボイルドを前面に出すのに、羞恥心を感じている、らしい。
だからこそ、パロディになるのだけれども、最後には結局そのハードボイルド味が良い味を出しているのだ。
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