山極寿一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2014年より京大総長に就任した霊長類学(特にゴリラの研究で著名)を専門とする山極氏と、東大で長らく遺伝人類学の権威として活躍した尾本氏という2人の人類学者が、現代における人類学の意義について語った対談集。
期待の割には東大と京大を代表する人類学者のポジショントーク的な部分が非常に多く、スリリングな知的興奮が得られる場所が少ないという印象。
ただ、最終章の「これからの人類学」のパートだけは、純粋に面白く、ここに本書の面白さは凝集されているという印象。
特に、
・インターネットの大きな特徴の一つは「何度でもやり直しが利く」という点にあり、徐々にそうした世界観が普通のものだと子供たちは考える -
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Posted by ブクログ
さまざまな種類のサルのオスたちが見せる、性行動や父性、攻撃性などの社会的行動を紹介して、人間の「男らしさ」の起源についての考察をおこなっている本です。
世の中には、竹内久美子に代表されるような社会生物学のトンデモ本が氾濫しており、人間の文化的行動から、ただちに遺伝子などの生物学的な根拠を持ち出すような議論が多く見られますが、本書はそうした本とは一線を画しています。生態学の立場から、人間に近いサルたちが示す社会的行動について解説をおこない、人間の社会的行動において、進化を通じてヒトが継承したものと、文化的で規範的なものとの絡み合いを、ていねいに解きほぐそうとしています。
ただ、こうした生態学